第一章
第一回スタルカラジオ
淡い水色の髪の少女が緊張した様子で台本を確認し
始まりの挨拶をしようとしたその時 
隣の白い髪の姫は晴れやかな笑顔で 本編のおまけを開始した

「おはよう同志諸君 まずはここまで読んでくれたことに感謝する
 さあ 共にシンオウ本土を蹂躙し尽くそうではないか」

「…姫様 さっそく趣旨がずれてます そんな物騒なコーナーじゃないですよこれ
 皆さまからいただいた質問や感想に回答するんです まずはこちらの質問から」

・スタルカの建国の経緯について教えてください
・スタルカの姫は世襲制なのでしょうか それとも革命かなにかで独裁政権を握ったのでしょうか

「いきなりネタバレになりそうな質問が来ちゃいましたね
 スタルカの建国は五十年前なので 私も詳しいことはわかりませんが」

一応何があったのかは教えてもらったけれど その時のことを姫様はあまり話したがらない…

「スタルカは半世紀前に私がつくった国 その頃のこの土地は…文字通りの地獄だったよ
 世襲制もなにも始まりから今に至るまで私が統治し続けている」

「姫様こんな幼い容姿で五十超えてますからね 信じられませんね
 ほらほっぺたこんなに柔らかいんですよ」ムニムニ

髪は真っ白 肌は色白 瞳は野望に満ちた桜色
一目で言葉を失ってしまうこの美しさをお見せできないのが残念です

「キマイラの中でも私は少々特殊な成り立ちだからね 人間の常識を当てはめない方がいい」

「さてお次の質問は…シンオウの大地の時代設定について教えてください だそうですよ」モチモチ

「ユキ そろそろ手をどけてくれないかな あごの下はくすぐったい」

「嫌です」キッパリ

「……。」

「…冗談です」(´・ω・`)

「シンオウの大地の世界は 通信技術の遅れを考えると
 19世紀後半から20世紀前半のイメージかな
 インターネットも携帯電話もないし 電車より機関車のほうが多い」

「多いというか スタルカに電車走ってないじゃないですか」

スタルカの交通は徹底して無駄を省いた設計がなされている
人々の主な移動手段は機関車とバス、自動車を所有しているのは極一部の者達だけだ

「技術がいわゆる現代にまったく追いついていないことを
 意外に思うかもしれないが シンオウは技術が飛躍的に進むきっかけもなく
 人々は長い間ポケモンリーグの漫然とした支配のもとで暮らしてきたのだから
 当然とも言える ただポケモンと暮らしてきただけあってポケモンに関する科学技術は
 それなりに進んでいるよ」

「周りにあるのは無人島ばかりで敵国の存在すらありませんでしたからね
 そうそう、コトブキが技術を独占していることも大きな要因だそうです」

「呆れた話だ せいぜいそうやって内輪で足を引っ張り合っているといい
 ユキ、最後の質問は?」

「えーと…」

・社会主義ってなんですか


「これは自分で調べることを知らない無知な子どもからの質問なのか
 あるいは社会主義について考えた後の 虚無感を含ませた問いかけなのだろうか」

いやいや絶対前者だと思うんですけど どちらにせよ尺が足りませんね

「スタルカの経済については長くなるのでまた今度話しますね
 ってあれ まだハガキが残ってた どれどれ」

・ユキメノコのユキちゃんに粛清されるなら寧ろ本(ry …この先は破かれてしまって読めない

「それでは今回はこの辺でお別れです シンオウの大地についての質問や感想は
 直接コメントを送るか スタルカの郵便ポストに投函してくださいね」

緑茶 ( 2016/01/22(金) 21:15 )