ポケモン 不思議のダンジョン 時空と闇のストーリー - *第一章* 黄昏時の出会い
*第六話*リーフVSズバット
ゼロと分かれ、リーフはズバットの前まで来た。
といっても、ゼロは少し離れたところで戦っているわけだが。
相変わらず、ズバットはリーフを見ながらニヤニヤと笑っている。

「へえ。俺の相手は弱虫君か?ヘヘッ、果たして俺に勝てるかな?」

「う……で、でも、あなた達みたいな悪いポケモンになんて負けないもん!」

「ふん…まぁいいか。エアスラッシュ!」

ズバットは自身の羽を使い、勢いよく風を起こし真空刃のようなものを作り出す。
それを一気にリーフの方へ打ちだしてきた。

「うわっ!」

不意打ちの攻撃だったため、避ける暇もなくリーフはまともに食らってしまう。
元々スピード勝負は苦手なので、避ける間もなかった。
飛行タイプの技である為、草タイプのリーフには効果抜群なのである。
ただし防御力は高いので、高威力であるエアスラッシュを喰らっても、簡単に倒れたりはしない。

「…は、葉っぱカッター!」

「うおっ!?」

完全に油断していたズバットは諸に攻撃を受けた。
だが、リーフが受けた攻撃とは違い、効果はあまりないので、この時点でリーフは不利ということになる。
元々、飛行タイプに対して有効な技など持っていない。
それでも、草タイプのリーフは毒タイプにも弱く、例えドガースと戦っていたとしても不利だった事に変わりはない。
おそらくゼロは、ドガースの方がズバットよりも強いと思い、ドガースの相手を自ら受けたのだろう。

「ほらほら!連続エアスラッシュ!」

これ以上受けるとさすがに危険なので、自然と防御態勢になっていく。
これでは攻撃に移れない。
その時、遠くから爆発音が聞こえてきた。
驚いて反射的にそちらを向いてしまうリーフ。
そのせいで一発の“エアスラッシュ”を受けた。
それが不幸を呼んだのか、残りのエアスラッシュが全て直撃した。

「うわあああ!!!」

瀕死寸前のリーフに対し、まだまだ体力が残っているズバット。

「ヘヘヘッ、やっぱり弱虫君は勇気も体力も力もないんだな」

「そんな事言われたって…私は負けられないもん……」

強気に言い返すリーフだが、実際のところもう既に動くのも辛くなってきている。

「……マジカルリーフ!!」

最後の悪あがきのつもりで撃ったマジカルリーフはその特性ゆえに全てズバットに命中した。
だが、既に瀕死寸前のリーフには勝機は無かった。

「テメェ……許せねぇ!これで最後だ!エアスラッシュ!」

(もう駄目なの……?やっぱり私じゃ勝てないの……?)

悔しかった。自分が情けなく感じる。

それでも。

(私は…負けたくない……!!)







「………え?あれ?」

エアスラッシュが決まれば、当然痛みを感じる…筈なのだが。
しかし、当たったような感覚…痛みが全く無いのだ。

リーフがゆっくりと目をあけてみると、彼女の目の前に立ちはだかり、エアスラッシュをはっけいで止めている者がいた。


「な、なんでお前がここにいるんだ!?ドガースは!?何してるんだ!?」

驚きのあまり、少しパニックになっているズバットに対し、彼自身は慌てることもなく、冷静に答える。

「……ドガース?…ああ、あいつの事か。…見りゃわかるだろ、吹っ飛ばしてきた」

そう、リーフの目の前で攻撃を止めていたのは、ドガースと対峙して、そして勝利したリオル、ゼロだった。

ゼロはリーフの方を向き、状況を把握した瞬間、ダッシュしたのだ。

ゼロとドガースが戦闘をしていた場所がこの場とさほど離れていなかったのと、ゼロの身体能力が並外れたものだったのがリーフにとっての幸運だったと言えるだろう。
それにしても、ゼロは格闘タイプなのに、苦手な飛行タイプの攻撃を受けて大丈夫なのか。
表情からするとかなり余裕そうだ。……元々無表情なのでわかりにくいが。
ゼロははっけいでエアスラッシュを打ち砕くと、リーフの方を見た。

「ゼロ!…っていうか、倒すの早いね?」

「……お前が遅いだけじゃないのか?」

「えぇ!?絶対ゼロが早いだけだよ!!」

「……そんな事を言われても、お前が遅いのに変わりはない」


何故か喧嘩に発展してしまった。ゼロの場合、喧嘩している自覚はないのだが。


「………おいコラ!俺の事忘れてるんじゃねー!!」

存在を忘れられているズバットが抗議するが……


「ちょっと黙っててよ!今忙しいんだよ!?マジカルリーフ!」

「……黙っておけ、波動弾」


二匹はズバットを黙らせるため、自身の技の中でも一番威力が高い技をズバットにぶつける。
因みに、二匹の撃った技はどちらも回避不能の技だったりする。

「ぎゃあああああ!!!」

ズバットもさすがにこの攻撃は効いたようで、力無く地面に落ち、戦闘不能になった。

「あ、そうだ……
ねぇ、私達が勝ったんだから、『遺跡の欠片』を返して!!」

倒れたズバットに対し、自分の宝物を返すよう催促するリーフ。

「……うぐっ……へへへ、俺は持ってないぜ。ドガースが今頃、持ち出してるんじゃねーのかな……」

「ええっ!?」

確かに今頃、気がついて逃げだしているかもしれない。

「ヘッ、まぐれで勝ったからっていい気になるなよ!」

悪党が逃げ出す時には大体付いてくる捨て台詞を残し、ズバットはふらふらとよろめきながら逃げていった。




「そんな…どうしよう……」

また瞳を潤ませ、泣きそうになるリーフ。

「……おい…その『遺跡の欠片』ってこれか?取られた時はよく分からなかったから、自信はないが」


懸命に涙を堪えていたリーフにゼロが見せた物は、間違いなくリーフが探していた『遺跡の欠片』に間違いなかった。


「え…?なんでゼロが持っているの?」

「……ドガースが落としたから拾っただけだ。……さっさとここから出るぞ」

「あ、うん!」


二匹は来た道を戻り、海岸へと歩いていった。


■筆者メッセージ
戦闘描写のクオリティの低さ…
短いのは勘弁してください←
レイン ( 2014/03/20(木) 18:24 )