番外編1 フーコの誕生日
時系列的には遭難依頼のあと。
今日は4月18日。フーコの誕生日だ。
それをオレはヒノから聞いた。それで今オレは…トレジャータウンでプレゼントをぶらぶらしながら探している。
ヒノはチコとケーキを作るためにギルドのキッチンにいる。一方、フーコは自分の誕生日を忘れてるようでカケルとマルを連れて依頼に向かった。
ふとフーコのことを考える。フーコに似合うプレゼント…黄色い体に赤い耳…この間の西の山岳地帯に行く時にあげたのは…黄色のマフラーだったなあ…それに朱色スカーフをしてたな。だったら!
「すみませーん。コレください」
「1650ポケになります」
「はい」
「まいどー」
そう思いショウはお店で買ったのだった。
そして夜…ギルドの弟子部屋で_____
「フーコ!誕生日おめでとー!!」
「えっ!? ウチかい? そういえば誕生日やったね…ありがとうな!」
「フーコ。アタシとヒノでケーキを作ったんだ」
「そうなん? ありがとうな!」
「オレもプレゼントを用意したんだ」
「ショウも…? 嬉しいわあ!」
フーコは顔をぱっと輝かせる。オレは今日お店で買ったプレゼントを渡した。
「開けてもいい?」
「うん。気に入ってくれると嬉しいな」
「わーー…! これは…」
フーコはプレゼントを開けてピンクのリボンを取り出した。
「ウチが…欲しかったやつや…! ありがとなショウ!」
フーコは頬を紅くそめて笑顔でそう言った。
「よかったー…喜んでくれて!」
「ケーキ食べよーよ!」
「そうね!」
そのあとオレ達はチコ・ヒノの特製ケーキを食べたが…めっちゃうまかった。
『美味しいな!』とオレがヒノとチコに言うと2人は、『知り合いの料理店を手伝ってたことがあるからね』と答えた。
ヒノは料理人を目指してるらしい。
オレ達はケーキを食べながら話に花を咲かせたのだった。
誕生日___それは年に一度だけの自分が主役の日。一年に一度だけだから輝く。