第三十五話 対決! サンセット! フーコvsモカ
side フーコ
前の試合…正直マルがあそこまでやれるとはウチは思わんかった。あと二試合。チームの副リーダーのウチが呼ばれてもおかしくないんや…。頑張らんと…。
「次の試合はフーコvsモカ!」
案の定呼ばれたのはウチとワカシャモのモカ。今のところウチらは2敗。遠征までに強くなるんや。あわよくば…この試合で勝つんよ!
「「よろしくお願いします」」
「試合開始ッ!」
「にどげり!」
「温火!」
にどげりをよけて温火を放つ。温火は前は遭難者を助けるために使った。これは身体を温める効果がある。バトルの時は疲れさせるために使う技だ。でも炎タイプに効くんかな?
「? ブレイズキック!」
「ニトロチャージ!」
ブレイズキックをニトロチャージでよける。
「あ、当たらないっ!? にどげり! 連打!」
モカはすこしヤケになってにどげりを繰り出すけど軌道は見えるからその通りによければ…右、左、左、右、左…。
「こうなったら…ビルドアップ!」
「火炎放射!」
技が当たらずイライラしている…いい調子やな。ビルドアップ中に技を当てとこ。攻撃力と防御力を上げてきたのは厄介やけど…。能力変化ならまだなんとかなる。
「跳び膝蹴り!」
油断していたら跳び膝蹴りをくらってしまった。痛いけど集中せんと…。
「くっ…ふぅ…はあ…」
「今度は私の番! もう一回跳び膝蹴り!」
跳び膝蹴りが当たって息が苦しい時に…さらに膝蹴りが来るんか…。
「ニトロチャージ…」
「あっ……」
「かえん……ほ、う…しゃ!」
「まもる!」
地面に膝がぶつかる瞬間と火炎放射のぶつかる瞬間が重なりまもるで防がれてしまった。
「遊びはここまでよ! ビルドアップ!」
……負けたくないんや! 勝つんよウチは!
「跳び膝蹴り!」
「ニトロチャージ!」
ウチの身体とモカの膝がぶつかる。さあ…どうや?
地面に着地するとモカは地面に倒れていた。
「ど、どうして……跳び膝蹴りは当たったはずよ…? それなのに…」
「自己暗示や。モカの能力変化を写し取ったんよ。」
「自己暗示…私も…まだまだね…」
そういうとモカは気を失った。ウチの勝ちや! なんとか勝てた!
「勝者はフォッコのフーコ!」
と、司会のレインは言った。
「フーコお疲れ様!」
「おめでとう…!」
とショウとフィンが拍手していた。そこに救急箱を持ったヴィントが現れた。
「お疲れ。傷の手当てをする。」
「チコとマルはどこ?」
「リンのところだ。俺は軽く手当てしたくらいだ。」
チコとマルはギルドにいるみたい。仇?はとったよ。
手当てしながらヴィントは言う。
「フーコ。よく頑張ったな」
「やれることをやったんよ」
「そうか。よし。終わったぞ! そういやもうすぐ次の試合始まるぞ」
「行ってくる!」
ヴィントに言われて試合を見に行く。その試合は…
「それでは…最後の試合。ショウvsリオン!」
どうやらリーダー同士の対決のようだ。ショウ…頑張ってね…!