第二章 橙の扉〜トワイライトランド編〜
お祭り



シオンの種族を聞き忘れたヒョウガ達。お祭りにシオンが来るとハリマロンは言っていた。カガミの提案でひとまずお祭りを楽しむことにした。


それからしばらくあと、日があっという間に暮れて辺りが薄暗くなった頃_______


「わあ…凄いね!」
「ああ…」


喧騒の中たくさんの人が行き来している。ハリマロンとブースターのカップルやボーマンダとフライゴンのカップルなどたくさんの人が歩いている。その脇には色とりどりの屋台____チョコバナナや焼きとうもろこし、たこ焼きやお面屋、射的屋などたくさんのお店が所狭しと並んでいる。
それを見てはしゃいでいるヒョウガとクロ。いつもより楽しそうにしている。それはモモもカガミもセハルもそうだった。
セハルはスルメイカの屋台を見ているしモモとカガミはお面屋台を見ている。



「このお面おもしろ〜い!」
「ほんとほんと!」


カガミとモモはシビルドンのお面を見て笑っている。おそらくボーダーシティの長老、シビルドンのヌルのことを考えているのだろう。


「何か買ってくかい?」



お面屋さんのゴーリキーが陽気にモモとカガミに話しかけた。



「どうしようかな?」
「そうねー…どうしようかしら?」
「…悩んでる暇なんてないぜ」
「えっ?」



ゴーリキーの声のトーンがいきなり下がった。


「い、いやあ…売り切れちまうぜ? 人気だからね」
「そうなんだ…悩むね…」


モモとカガミがしばらく悩んでいた。その間に周りから人がいなくなっていることに2人は気づかない。


「お前達を消すために…俺はここに遣わされたんだからな……」
「なっ…なんですって!? ヒョウガ!? クロ!? セハル!?」
「残念だな…お前らの連れは他の屋台に夢中だ。」


ヒョウガはかき氷の屋台に夢中だしクロは射的をしている。セハルは人気のイカ焼きの屋台に並んでいる。
ゴーリキーの変貌にモモとカガミの2人は動揺を隠せないようだ。


「誰が私たちを…?」
「お前たち…勇者の連れだろ? そんなのわかるだろ? この世界を消そうとするお方からだよ! 邪魔されたら困るからってな!」
「そんな…この世界を消させる訳にはいけない!」


カガミはクレセリア特有の三日月のヴェールを光らせて臨戦態勢に入る。モモも姿勢を低くしている。ゴーリキーはまだ動かない。


「ブレイズが失敗しやがったからここにこの俺が来ることになっちまった…」
「ブレイズ? あのバシャーモも!?」
「そうだ。使えないやつだがな! いいか? 俺の名はアルソ・セキュリティだ!」
「アルソ○クね…」
「うるさいわ!!」


某警備会社みたいな名前のゴーリキー。彼はやる気満々だ。



「まずはお前らから…料理してやるよ…そのあと、連れのグレイシア、ブラッキー、ピカチュウにも後を追わせてやるよ…行くぞ!」
「来るわよ! モモ!」
「ええ! まかせて!」
「何をしている!」


あわや、戦闘が始まる……と言う時に誰かが現れた。


「そこをどきなさい……」


モモ、カガミ、アルソの3人が声のした方を向くとそこには橙色の宝石のペンダントを掛けているエネコロロと脇に控えるミミロップとグラエナが立っていた。



■筆者メッセージ
こんちには。お久しぶりです。緑のヨッシーです。投稿が滞って申し訳ありません。夏の暑さとアルバイトと課題とポケモンの厳選に追われていたのが投稿が滞っていた理由です。楽しみにしていた方にはご迷惑をおかけいたしました。
あと3話程度でこの章は終わります。そして次の章へといきます。
緑のヨッシー ( 2015/08/23(日) 17:06 )