第二章 橙の扉〜トワイライトランド編〜
2人目の勇者 セハル・ナーバス




橙色の扉の先に広がるのは長閑な街。夕陽が街を照らしている。扉をくぐってやってきたヒョウガ達はなんと宿屋の前にでた。


「ここはもう夕暮れね…ちょうど宿屋の前に出たし、ひとまずこの宿で一晩休みましょう」
「そうだな。」
「僕…お金持ってないよ…」


ヒョウガは不安そうに言った。


「心配すんな。俺が3人分払ってやるからよ。」
「クロ、ありがとう」
「いいってことよ。部屋二つとれるかなあ…」


そう言いながらクロは宿屋の中に入っていった。しばらくするとクロは出てきた。


「一つしか部屋とれなかった。すまないモモ。」
「別に私は構わないわよ。1人だと不安だしね。」
「それじゃ部屋に行こうか」


と、3人は宿の中へ入る。


「黄昏宿にようこそ。お客様3人の部屋は310になりまーす!」
「どうも。」


カウンターにいくとテンションの高いハリマロンが受付にいて鍵をクロに渡した。
クロは鍵を受け取るとヒョウガとモモを促して部屋に向かう。


310号室は3階のはじっこの部屋で向かい側は305号室だ。ひとまず3人は荷物を置いて休むことにした。


「夕飯どうするの?」
「ボーダーシティでリンゴとかの食べ物を買っておいたからそれで私はいいわ。クロとヒョウガは?」
「それでいい。」
「僕もそれでいいよ」
「決まりね!」


3人は部屋でリンゴとかを夕飯に食べるつもりらしい。


「ここの近くに宝玉があるのよね?」
「ああ…たぶんそうだろ。扉の導く先に宝玉があるんだから…な? ヒョウガ?」
「zzz………///」
「あらあら…いつの間にか寝てるわ…」


ヒョウガは疲れたのかベッドにダイブして寝ている。


「ところでここはどk…」


そして、話を再開させようとすると部屋に備え付けられてる電話が鳴った。


「はい…はい…はい…わかりました。」


クロはそう言うと電話を切った。


「どうしたの?」
「空いている部屋がないから相部屋にしろって命令だ。」
「どうなってるのこの宿は!?」
「んー? モモー…クロ…どうしたの?」


モモが叫ぶとヒョウガが起きた。そしてクロは先程のことを話した。


「相部屋? 何人来るの?」
「2人らしいけど…もうすぐくるらしいよ」


ピンポーン


クロが言い終わらないうちにインターフォンがなる。確認したのちクロは玄関に走っていく。


「すみませんね…こうなってしまって…」
「別に構いません。」
「珍しいな、最近の世の中冷たいからな…」


クロと部屋に入ってきたのはピカチュウと月のような輝きを持ちレートの使用率上位に食い込む守りの堅いポケモン______クレセリアだ。


「相部屋になったのも何かの縁だな。俺は月影 玄だ。」
「私は朝比奈 桃」
「僕は永雪 氷河。よろしくね」
「俺はセハル・ナーバスだ! よろしくな!」
「私は三日月 輝美。よろしくね。」


挨拶が終わるとセハルとカガミがひそひそと話して、それからヒョウガの方を向きカガミは口を開いた。


「あなたは…もしかして…勇者?」
「そうだよ。たぶん。」
「よかった…私は勇者を見つけるために旅をしていましたから。」
「じゃあ、もしかしてセハルは…」
「はい。そうです…」
「俺も勇者ってことさ!」
「ええーーっ! そうなの?」
「ああ、そうだぜ」



驚くヒョウガにセハルは頷いた。


「これからは5人で宝玉を探しませんか? 私は宝玉のある場所へ導く役割がありますから……」
「わかった。いいよね? モモ、クロ?」
「うん!」
「もちろんだ!」


カガミの提案にヒョウガ、クロとモモが頷いた。


「それじゃ2人ともよろしくね!」
「はい!」
「任せとけ!」


こうして勇者と勇者は合流しました。宝玉へと導くクレセリアのカガミとピカチュウのセハルを仲間に加え旅はまだまだ続きます。彼らは夜になるとリンゴやおつまみを肴に話しに花を咲かせるのでした。

■筆者メッセージ
最近少し投稿遅れ気味の作者です。この間、アルファサフアイアで遊んでいたら色違いのハリテヤマが出てきて驚きました。あと、来月あたりは投稿できなくなるかもしれないです。
緑のヨッシー ( 2015/06/24(水) 23:29 )