強敵!鎧鳥エアームド!
「ついた…頂上に」
「あそこにディグダがいるよ?」
バブルが指差した先にはディグダがいた。
「おーい!大丈夫!?」
「こ、怖いです…」
「それじゃエアームドもいないし今のうちに…」
「させないザマス!」
「ちっ!邪魔だよ!」
上からエアームドが降りてきた。
「あいつが暴れるから安心して夜も眠れないザマス!だから攫ってきたザマス!」
「ディグダが暴れたぐらいじゃ地震は起きませんよ…」
「うっるさいザマス!!ボッコボコにしてやるザマス!!」
ラウンが冷静に言い放つとなんとエアームドは逆ギレし始めた。
「みんないくよ!」
「おう!火の粉!」
「電気ショック!」
「風で吹き飛ばすザマス! 」
風をおこし火の粉と電気ショックを跳ね返す。手強いな…。
「続いてステルスロックザマス!」
「バブル光線!」
「効かないザマス!まきびし!」
エアームド特有の鎧の翼で光線を防いでダメージを軽減させたようだ。
「火の粉!」
「ぐっ…ワタシを怒らせたザマスね…許さないザマス!消し飛ぶザマス!強風!追風!」
「うわっ!」
「グレン!イザヨイ!」
「このまま死ねザマス!」
俺とグレンは強風によって頂上から飛ばされて落ちていく。そのあとにエアームドの仕掛けたステルスロックが追撃する。俺は地面とぶつかり気を失った。
side バブル
グレンとイザヨイが飛ばされて…頂上にいるのはオイラとラウンだけだ。まきびしやステルスロックで体力が削られていく。これ以上は難しいのか?オイラには…
「バブル。オレンの実だよ」
「ありがと」
とっとと降参するザマス!
「やだねっ!バブル!あの技を用意して!
えっ?あ、あの技…仕方ない。やってみるか。
「わかったよ!まずはバブル光線っ!」
「効かないザマス!」
「それはどうかな!それっ!」
ラウンは泡の中に種を投げ込んだ。
あの種は…爆裂の種!?しかも5個も…!
「バブル光線くらいなら何てことないザマス!エアスラッシュ!」
エアスラッシュがバブル光線に当たり相殺…だが爆裂の種が入っていたから爆風にエアームドはまきこまれた。
「やったか?」
「ワタシを…ワタシを本気で怒らせたザマスね!!」
「まずいですね…」
「エアスラッシュザマス!」
特殊技…それならオイラのこれで…
「秘技・水鏡!エアスラッシュ!」
「まさか返されるとは…今度は容赦しないザマス!」
「あれ?ラウンは?」
「喰らえ〜ザマス!ブレイブバード!」
「眠り粉」
「吹き飛ばし!」
ブレイブバードの作り出す風で眠り粉を吹き飛ばしではね返されラウンに粉がかかる。
「バブル!早く倒して!」
「了解だよ!錆びろエアームド!潮水!」
「や、やられた…ザマス。ここは逃げるザマス!」
びしょ濡れになったエアームドはそう捨て台詞を残すとどこかへ飛び去った。
ところでグレンとイザヨイはどこに?
sideグレン
バブルたちがエアームドを倒す少し前のこと…
「大丈夫か?ビビビ」
誰かが自分を起こしているようだ。
「ああ…大丈夫……だ。」
「おお!よく見たらポケモンズのグレンじゃないか?」
「ん?ああ!電磁波の洞窟の時のコイル達か!」
「偶然だな。散歩してたんだよ」
「なあ、ピカチュウの方がなかなか起きないんだが…」
コイルが2人でハガネ山を散歩していたところに上から自分とイザヨイがちょうど落ちてきたらしい。そしてもう1人のコイルがイザヨイを起こそうとしたが起きないとのこと。やばいぞこれは
「なっ…起きろイザヨイ!」
「…すー…すー…」
まさか意識不明か?と思いオレは揺すぶるとなんとイザヨイは目を閉じて寝息を立てていた。
「寝てるみたいだなビビビ」
「人騒がせだな…」
人騒がせとは言ったけどエアームド戦ではかなり力をつかったのだろう。元は人間で技を使うのも慣れていないからな。しかし…エアームドを倒してもどうデイを助けるかだな。崖になっていてオレらじゃ助けられそうにない…ん?待てよ?浮遊してるコイル達なら空中から助けることが…
「コイル達!ちょうどいいや!ちょっと救助活動手伝ってよ」
「なんだなんだビビビ?」
「実は…」
事情を詳しく説明する。コイル達の力が必要なことも。
「わかったビビビ」
「ワレワレも助けてもらったしなビビビ」
「ありがとうな!それじゃ行こう!」
ハガネ山頂上
なんとか到着…。イザヨイを背負ってダンジョン攻略辛かった〜。意外と重いから…ピカチュウってさ。6キロあるんだよな。どこぞのスーパーマサラ人は肩に乗っけてるけど…。まあ、それは置いておこう。頂上にいたのはバブルとラウン。エアームドがいないから追い払ったのだろう。
「おーい!ラウン!バブル!」
「あっ!」
「グレン!イザヨイ!大丈夫だった?」
ひどく心配そうな顔をしてバブルが近づいてきた。
「ああ…イザヨイは疲れて寝てるみたいだ。デイはどうなった?」
「ひどい崖でさデイがいるところまで渡れないんだよ」
「それなら任せてくれ!」
「コイル達!」
「オレはコイルに見つけられて無事にここまで戻って来れたわけだ」
「なるほど…それでデイを助けられますか?」
「ああ…空中からあのディグダを助けるぞ」
と言いつつ崖を渡りデイのところまでいった。
「我々に掴まってくれ。大丈夫だ。間違っても痺れたりはしない」
「…はい!ありがとうございます!」
無事にこちら側までディグダのデイを運ぶことに成功。と、ここでイザヨイが目を覚ました。
「…ここは?」
「イザヨイ!起きたんだな?ハガネ山だぜここは」
「エアームドは追い払いましたよ。デイも今コイル達が助けたところにです。」
「そ、そうか…すまない。役立たずで…コイル達。ありがとな!とりあえず脱出!」
イザヨイも目覚めて万事解決か。あとはダリスからお礼をもらうだけだ。オレらだけじゃ今回の救助はできなかった。仲間を集める必要があるかもな。コイルに提案してみようか。
sideイザヨイ
「本当にありがとうございました!」
デイはにこやかにお礼を言った。
「うん。無事で良かったな!」
「長い間高い所にいたせいか、まだ足が浮いているような感じです。」
「…(足?あるのか足が?)」
デイがこう言った瞬間俺はつい、こう思った。バブルやグレンにコイルたちも目を見開いていたから俺と同じように思っていたのだろう。ラウンは真顔だったからわからなかったけど…。
「いや〜無事でしたか!」
「あれっ?声はすれども姿は見えず…」
「あっ、見えないこれは失礼いたしました。」
と、地面から飛び出して来たのは依頼主のダリスだった。危ないぞ。バブルの顎にぶつかりそうだったぞ!
「ほんとにありがとうございました!」
ダリスは俺に向かってそう言ってきたけど今回コイルたちが居なければエアームドを倒したところでどうしようもなかっただろう。
「いや、俺は何もしてないよ。コイル達がいなければ救助できなかった訳だし…」
「そうなのですか?それはありがとうございます」
「いえいえ。進化系が三位一体ということで親近感もわいていますから…」
ダリスはコイルたちにお礼をいっている。確かにダグトリオはディグダが3匹、レアコイルはコイルが3匹集まった感じだからな。コイルも親しく感じるのだろう。
「本当に今日はありがとうございました!では」
というとダリスとデイの親子は帰っていった。
「では我々も…」
「ちょっと待ってくれ!」
「なんだ?」
「今日みたいにコイルの力を借りる時があると思うんだ。だから…仲間になってくれないかな?」
「………」
コイルたちは黙ったままだ。
「頼むよ!」
「オイラからもお願いっ!」
「オレも!頼むっ!」
「お願いします!」
俺は必死にお願いをしてみた。すると…バブル、グレンそして、ラウンもコイルに向かい頼むと言った。
「…明日まで時間をくれないか?明日またここに来るから」
「分かった。待ってる」
「それじゃお暇するぞビビビ」
そう言ってコイルたちは帰っていった。
「…それじゃご飯にして明日も救助頑張りますか!」
「だなラウン!」
「飯だ飯だ!」
コイルの返事…楽しみにしてるからな。
イザヨイは夕陽に染まる空を見上げてしばらくすると基地の中へ入っていった。