第1章 旅の始まり
3.「幻と力」
俺は確か、小屋を出てトキワの森に入ったんだ。それからしばらく野生のポケモンと戦いながら、森を進んでたんだ。そしたら、なんかちいさなピンク色のポケモンが出てきてそれからーーー

「うう‥」

「やっと起きたね」

はっとして辺りを見回すが、誰もいない。いるのは、ミニリュウとピンク色のポケモンだけだ。俺が図鑑を出そうとすると

「それは使わないで。」

ん?やっぱ声聞こえたな。

「目の前のピンク」

「ポケモンって話せるんだな」

「ポケモンは人間の言葉は話せないわ。」

「じゃあなんで俺は分かったんだ?それと、なんで俺はここにいるんだ?っていうかここどこだよ?」

「私が連れてきたのよあとここはトキワの森よ」

「なんで連れてきたんだ?」

「あなたは面白い力を持ってるわよ。前に、ポケモンが喋ったことはあない?」

あります。ミニリュウがいきなりお腹空いたー!とか叫んだ事があった。なるほど、そういうことね。

「ミニリュウがお腹空いたー!って1回叫んだ」

「そう。つまりあんたはポケモンと話ができるのよ。ポケモンもあんたが言ってる事をちゃんと理解しているわ。ようやく力が目覚めたのね」

まさか俺にそんな力が、ね。これには驚いたな。というか、結局なんで呼ばれたんだ?

「でね、あんたを連れてきた理由は、あのままじゃ危なかったからよ」

「森にいたらまずがったのか?」

「あんたはロケット団に目をつけられた」

「なに?」

「あんたがあいつらを倒したから奴らはあんたを危険視しているわ。」

「で、どうしろと?」

「ポケモンリーグが危ない」

あの?あそこがロケット団に落とされるのか?四天王やチャンピオンのワタルがいるあそこが?

「でも、私の未来予知は絶対よ。だからサカキがポケモンリーグを落とすのは時間の問題ね」

「つまり、お前が俺に頼みたいのはその後ってことか?」

「そういうことね。今私が言えるのはここまでよ。だからあんたはまず自分の目的を優先するべきよ。でもロケット団との戦いは避けられない。身の安全に気を付けてね」

そう言ってピンク色のポケモンはいなくなった。と思ったがまた出てきて

「忘れてたわ。私の名前はミュウ。よく覚えといてね」

ミュウは消えた。

ていうかさ、これ、いきなり?俺ってさっきそんなやばいやつらに手を出してたのかよ!これじゃまず身の安全を確保しないとまずいだろ!

「よし、ミニリュウ、さっさとトキワの森ぬけるぞ」

「はいよ!」

「お前ってそんな口調なのか?」

「キャラ作りなう」

こいつは陽気なやつだな。色違いなんだからこれからも狙われるぞ?

「なあ、今思ったんだけどスピアー多くね?ていうかやたら強くない?」

「でもボクにはりゅうのいかりがあるからこのレベルならね。うん。」

なんでこいつはいきなりりゅうのいかりを覚えているんだ?

ガサッ

ん?

「お前が要注意人物だな」

そう言って出てきたのはざっと15人ほどのロケット団だった。ちょっとまずいぞ?

「あの時の借りを返してやる!いけ、ゴルバット!」

ゴルバットが15体程出てきた。ゴルバットはズバットの進化系だよな。勝てるのか?

「ミニリュウ、いける?」

「15体はちときついがな‥」

ですよね〜。修行しないと!ていうことは、俺たちがやらないといけないことは‥‥‥‥ないな。
ロケット団に聞こえないぐらいの声で、
「逃げるぞ」
と言った。ミニリュウも頷いていた。

「煙玉!」

「ミニリュウ、俺をのせてくれ!」

予想外の出来事にロケット団は驚いたようだ。すんなりと逃げることができた。だか‥‥

「ここはどこ?」

■筆者メッセージ
迷っちゃいました。
キュイラス ( 2014/08/02(土) 18:07 )