あとがき
『もしもプラズマ団がポケモンの解放を実現していたら』を読んでくださった方々に、厚く御礼を申し上げます。
2010年発売、第5世代「ポケットモンスターブラック・ホワイト」が掲げたテーマは「モンスターボールに閉じ込められているポケモンは解放されるべきである」というポケモンの自由平等を謳うタブーに言及するものでした。悪の組織と真っ向から対決するという本来のRPG性を重視した、これまでのシリーズでは類を見ない異色な作品。私にとっても大きな衝撃を植え付け、当初良くも悪くもポケモンは新たなる時代に突入したのだなと感じました。絶賛、酷評、これらの理由はどれも納得の行くものです。感じ方は人それぞれかと思われます。
しかし、一つ絶対的に述べておきたいこととしては、私自身の中でBWという作品が、ポケットモンスターの世界観を見つめ直すにあたって大きな契機になったのだと、今では感じる次第です。
私はBW・BW2というシリーズが好きです。正直に申し上げますと、好きになりました。
プラズマ団の国家のような雰囲気。Nという未知の存在。重い背景を持った伝説・幻のポケモン。異文化の混ざり合ったイッシュ。
世間がXY旋風で盛り上がる中、何か一つBWの証を残したいと思い、執筆したのがこの作品になります。表現力、構成力、どれをとってもまだまだ未熟なところもありますが、自分の思うBWを形にしてみました。
この作品のテーマは「理想と真実」です。
それぞれの人物やポケモンが直面する理想と真実。少しでも感じ取ってもらえれば幸いです。
楽しんでいただけたならば、これほど嬉しいことはありません。様々な反響をいただけたことは、本当に感謝の言葉でいっぱいです。
ありがとうございました。