プロローグ
暗き、黒き、真っ暗で真っ黒な空間。
そして――同じく黒き者も居た。
「やった、やったぞ! 遂に完成した……私の力の源となりうる物が!!」
黒き者は黒き物に向かって叫ぶ、発狂したかのように叫び続ける。
「ははっ……“神子”が復活し、私の計画を失敗にさせたのは予想外だったが……これさえあれば」
黒き者は狂い続ける、叫び続ける。
黒き光に照らされ、その姿が映し出されようとも、なお叫び続ける。
「待っていろ……人類最強最悪の“神子”よ!」
「待ちなさい、●●!!」
「……ふん、興がそがれた……だが私は止まらない、永遠にな」
黒き者は一瞬で消える、その後を追うように光る者も消える。
――黒き者は、黒い羽と黒の姿を見せて。
そして、物語は始まる。