ポケモン不思議のダンジョン空の探検隊 エンジェル〜空を包みし翼〜












小説トップ
番外編2“今までの事〜裏〜”
番外編 月下の日記帳
ここは天下名高いプクリンのギルド。種族名から取ったらしいが安直なのは確かだ。
プリルのギルドでもいいんじゃねぇか?とか言う空気にはならないと思う。
いや、多分これがここでの唯一の禁忌≪タブー≫だと思う。

それにしても……喉乾いたな。確か食堂に水とかあったはず……だよな?

俺は食堂へ行き、水を探す。だがあったのは十七種の木の実で造られたお茶しかなかった。
しかも十七種の中にカゴの実という眠気を飛ばす木の実もあった。

まぁ、俺はそんなのも知らずに、少しだけ飲んだ。
感想?そりゃあ美味しかったよ。
マトマの実も入ってたから、少しピリっとしたかな?

ふぅ美味かった、でもこれなにを配合してんだろ……げ、カゴの実もある……

今頃気付いた俺は、恐らく一度も行ってなかったバルコニーへ行く。
月が綺麗だなぁ……それにしても、もうすぐ遠征か……なんかがんばったよな、俺達。
気付けばいつのまにかゴールドランクだし。

それにしても、シルガはどうにかならないかな、あいつは本当にうざいと言いきれる……はず?

一瞬、シルガの勝ち誇った笑みが脳裏を過ぎったが、俺はそれをかき消す。
――そろそろ、部屋に戻るか。

部屋に向かう途中、俺は日記のような物を見つけた。
……ミル・フィーアって書いてあるし……。

俺は恐る恐る覗いてみた。するとそこにはあまり長くは無い文章が、あの始まりの日から、今日まで書いてあった。

○月×日△曜日

今日は可笑しなピカチュウに出会った。名前はラルドって言うらしい。
遺跡の欠片が奪われた所を助けてくれた。なんか凄かったけど……。
それに、ラルドのおかげで念願のプクリンのギルドに入れた。やったね!
ありがとう、これからもよろしくね、ラルド。

おいおい……いきなり変なピカチュウは無いだろ。いやまぁそうなんだけどさ?
もういいや、ぱっぱと読んでしまおう。

そして、俺は一通り読み終わる、最後のページを残して……。

○月×日△曜日

もうすぐ遠征、行けるかは解からないけど、ちょっとワクワクする!
もしいけても、足手まといにならないように頑張らなくちゃ、勿論皆でね♪
『個人の手柄よりチームの手柄』あの言葉がこんなに役に立つなんて、思いもしなかった。
おやすみ、遠征頑張ろう……。

見て欲しかったのか?この文章……。でもまぁ、ミルもやる気だし、俺も頑張らなくっちゃな。
よし!明日は一日修行だ!確かここに道場とかあったよな、そこに行こう!!

……ふぁ〜、そろそろ眠くなってきたな。効果が切れたのか?じゃあ、おやすみ。



後日、道場を壊してしまったのは言うまでも無い。

ものずき ( 2012/08/30(木) 19:36 )