ポケモン不思議のダンジョン空の探検隊 エンジェル〜空を包みし翼〜












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第一章 流れ着きし救世主
第三話 探検隊結成
「う〜、今から怖くなってきた....」

「お前から誘っておいて....」

「そうだったっけ?」

「思い出せ!!あの時の事!!」




〜☆〜

「私と....探検隊になって!!」

「えぇぇぇぇーーーー!!!???」

非常に驚く事か解からないが、とにかく驚くラルド。
お前も人の事言えないぞ....。

「い、嫌?」

「いや、行く当ても無いし、有り難いけど....」

急に言われたから...驚いた。
見ず知らずの俺と一緒に探検隊....まぁ、何をするのか解からないけど。
を、誘ってきたんだから.....。
と、言う事を、ミルに説明した。

「まぁ....誘った理由はね、私が弱虫だけど、ラルドは強くて便りになるって言う事もあるけ   ど....」

「あるけど?」

「ラルドって勇気とか、私に無い物も持ってるでしょ?それに、行く当ても無いんでしょ?」

「ああ...」

確かに互いにデメリットの無い良い頼み。
だが、謎が生じる。

「でも...、探検隊になりたいんだろ?」

「うん」

「じゃあ、何で今まで探検隊にならなかったんだ?」

「そ、それは....」

よほど聞かれたら恥ずかしいのか、もじもじしながら顔を赤らめている。
何か、予想がついた...。

「まぁ、いいや」

「へ?」

「一緒になるぜ、その探検隊とやらに」

「本当!?」

瞬間、ミルの顔が明るくなる。
一緒になれるだけでこうも顔が明るくなるとは...。
どれだけ何だか....。

「じゃ、一緒に行こう」

「どこに?」

「プクリンのギルドに!」





〜☆〜


「と、言う訳だ」

「誰に説明してるの?」

「気にするな」

若干、メタ発言の様な気もするが....。
まぁ、いいだろ。

「で、どこにあるんだ?まさかこの石段の上とか言うなよ?」

「察しがいいね。その通りだよ」

「..........」

十分後......

「はぁ、疲れた....」

「途中でこけちゃったからね」

「三回ぐらいだな。やっぱ、この体に慣れてないな...」

「何で?」

おいおい...俺は元人間だぞ?
と、ミルに説明しておいた。
ミルは「ああ、そうだったね」と、信じてないようだった。
が、それよりも何故一日も経ってないのに忘れる?
まぁ、良いか。

「説明するね。ここが、プクリンのギルドだよ!!」

そこは、プクリンの顔があり、下に柵があったが、入り口らしき物があった。
如何にも趣味が悪そうな....。

「ここは、プリル・クリムが経営しているギルド、しかも超一流なの!かの有名な、レイダースを
 世に送り出したのはここなの!!」

「あのな、レイダースって言われても解からないんだけど....」

「後で説明する。それより、ここに入るためには、この見張り穴に乗らなきゃいけないの」

と、説明した瞬間、ミルの足が震えだした。
なるほど、これがミルの恐怖の対象か....。
....何か足、乗ったらこそばそうだな....。

「じゃ、行くよ」

ミルは、恐る恐る穴に乗った。
もちろん足は震えてる。

「足型発見!足型発見!」

「誰の足型?誰の足型?」

「足型は....」

(怖い...でも、ラルドもいるんだし、一応、ギルドの知識とかは先輩だし、ここで引いたら...)

ミルは勇気を振り絞り、飛び退かずに、その場で立ち止まる。

「足型はイーブイ!足型はイーブイ!」

「へ...?」

「良かったな。出来たぞ」

「や、やったー!!!やったやったー!!」

おいおい...喜びすぎだろ。
ってか、これで怯えるかよ...。
ま、頑張ったんだしな。
それで良しとするか!

「ん?もう一匹いるな。良し乗れ」

「へーい」

そして、俺は見張り穴に乗った。

「足型発見!足型発見!」

「誰の足型?誰の足型?」

「足型は....」

そして、少しの沈黙が流れた。
あれ?どうしたんだろ....。

「足型は...多分ピカチュウ....です」

随分弱気な声で俺の種族名を当てる。
凄いな....。

「おい!何が多分だ!ディル!お前の役目は足型を見て、それを教える事だろ!?」

「はい....」

随分、喧嘩してるな....。
ってか、合ってるぞ。

「....まぁ、確かにピカチュウはこの地域にはいないが....まぁ、入れ」

「はーい」

そして、俺達は柵が開いた入り口に入って行った。
ん?何か看板に書いてある....。

ひとーつ 仕事は絶対サボらなーい!

ふたーつ 脱走したらお仕置きだ!

みっ−つ 皆 笑顔で明るいギルド

よっーつ 依頼は受けた後、実行を忘れずに!

いつーつ 探検に行く前には道具をチェック!

むっ−つ 探検に行く前には合体技もチェック!

ななーつ 探検中は慌てず騒がず冷静に!

やっーつ 困ってるのを助けるのも探検隊の勤め!

ここの−つ 依頼を沢山こなして、目指せ憧れゴールドランク!

とおー  稼いだ賞金はギルドで分けるよ!
     皆、ともだちともだち〜〜〜!!

これ、良く見たら最後の方、ちょっと嫌な気がする....。

「ラルド。梯子があるよ。降りてみよ!」

「ああ」

そして....。



〜☆〜

「うわぁ、凄〜い!」

「確かにな」

そこは、沢山のポケモン--恐らく探検隊だろう。
それが沢山いた。

「おい、お前達」

「はい?」

「何だ?」

後ろから声が聞こえたので、振り返ると、ペラップという種族のポケモンがいた。

「私はプリル・クリム親方の一番弟子のペルー・リコーダだ。勧誘やアンケートならお断りだ。
 さぁ、帰った帰った」

何か行き成り帰れとか言い出したし....。
何だよこのポケモン、自分で一番弟子とか言ったし....。

「ラルド、このポケモン、ちょっと酷くない?」

と、ミルが小声で言って来る。
同じ考えだな....。

「違う。俺達は探検隊になりたくてここに来た。って勧誘って何にされんだよ....」

「えぇ!?た、探検隊!?」

瞬間、ペルーと言うペラップは非常に驚いた。
いや、俺達も驚いた....。

「全く、今時探検隊なんて.....こっちは修行が厳しくて脱走者が多くて困っているのに...」

「え?修行って地獄よりも厳しいんですか?」

(そこまでは言ってないぞ.....)

「いやいや!?そんな事無いよ!?修行はとーーっても楽チン!」

さっきと言ってる事が逆だが....。
しかも笑顔で満ちている。

「何だー、それならそうと最初から言ってくれれば良いのに〜」

(あんたが言う暇も与えなかったんだろ)

本当にこの鳥はどうにかしている。
ラルドがそう思った瞬間だった。

「じゃ、チーム登録をするからこっちへ」

そういうと、ペルーは歩いていく。
そして、梯子を降りて行った。
飛んでんのかな.....?

「行こ、ラルド」

「ああ....」

心配だな....。





〜☆〜


「さぁ、ここが弟子達が主に働く場所だ」

「へぇ....ここからは外が見えるんだな」

「そうだな。崖の上に立ってるからな。ちなみにバルコニーもあるから、夜行ってみるといいぞ」

「へぇ....」

....今、説明されても行けないけど、その内に行ってみるか。
それにしても、豪く上機嫌だな......。

「ここが、親方様の部屋だ。くれぐれも粗相の無いようにな」

「はい!」




〜☆〜


「親方様ー、ペルーです。今日は弟子入りをしたいと言う二匹を連れて来ました」

(これがプリル・クリム....後ろ向いてるけど、どんな性格なんだろ.....)

「?親方様?聞こえてますか?」

と、ペルーが近づいた瞬間。
プリルはいきなり振り向いた。

「うわ!?」

「きゃ!?」

「やあ、君達かい?探検隊になりたいのは?」

「はぁ....」

何か、このテンション、付いていけない....。

「じゃあ、チーム名教えて?」

「へ?チーム名...?」

「なにが良いだろうな」

瞬間、頭が痛みだした。

「ぐっ....」

ミルに気付かれない様、小声で呻いた。
そして、映像が流れ込んだ。


--ねぇ、私達のグループ、なんて名前にする?--

--どうしようか....--

--ねぇ、エンジェルってのはどう?--

--?どうしてだ、○○?−−

--生まれ変わったら、天使になりたいんだ--

--お前らしいな--


「エンジェル...」

「?」

「チーム名はエンジェル。良いよな?ミル」

「うん!じゃあ、エンジェルで!」

「解かった。登録登録....」

と、言うと、プリルは息を吸い始めた。
かなりの量の。

「お前達!耳を塞げ!」

「何で?」

「早く!!」

ミルとラルドは理由も解からないまま、耳を塞ぐ。
そして....。

「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

「うわぁ!!?」

「きゃあ!!?」

瞬間、超音波ならぬ、超衝撃が襲い掛かった。
そして、俺達は吹き飛ばされ、入り口のドアも吹き飛び、ギルド全体が揺れた。

「おめでとう。これで君達は探検隊エンジェルだよ?」

「はぁ....」

まぁ、形はどうあれ、俺達は探検隊になったのだ。
ってか、何故に語尾に?つけた?



次回「初依頼の先のトラブル、幸先はアウト?」

ものずき ( 2012/07/14(土) 23:58 )