プロローグ
嵐が吹き荒れる中ーー
三人の者達がいた。
いや、一人は一匹ーーと言ったほうが正しいが。
「ぐぅ.....手を....離すな!!」
「でも、もう無理......」
「諦めんじゃないわよ!!」
「そうだ、せっかくここまで来たのに!!」
なにやら深刻な問題らしい。
が、少年は諦め気味だった。
「....!!●●●!!危ない!!」
「え....?」
瞬間、雷が少女に直撃した。
そして、当然手は離され.......。
「うわぁぁぁぁ!!」
「く、くっそおおおお!!」
「きゃあああ!!」
「がっ!!!」
この者達の悲鳴も、嵐に掻き消されたーーーーー
〜☆〜
一方、ここはとあるギルド。
その前で、とある少女がいた。
「今日こそは....」
何故か意気込むイーブイがいた。
実はこのイーブイ、この有名なプクリンのギルドに弟子入りがしたかったのだが、出来なかった。
このギルド、入るときに鑑定があるのだが、その鑑定方法が恐怖の大半で、見張り穴と呼ばれる
穴に乗るのだが、そこから聞こえる声が恐怖の対象となっている。
主にこのイーブイが臆病なのがいけないのだが......。
「今日は宝物も持ってきたし.....大丈夫」
そして、そろーりと、穴の上に立つーーー
「ポケモン発見!ポケモン発見!」
「誰の足型?誰の足型?」
「足型は......」
「やっぱ無理!!」
だが、途中でイーブイは穴から飛び退いた。
そして、穴から声が聞こえてきた。
「足型.....見失いました」
「やれやれまたか.......」
「はぁ....」
イーブイは何度も挫折した事があった。
だが、それでも立ち上がるのはこの声のお陰だ。
いつか絶対ビックリさせてやろう.....
そう思っていたのだが.....。
「はぁ、今日は宝物も持ってきたのに......」
イーブイは、バッグから不思議な石を取り出した。
「...海岸行こ」
そして、イーブイは南へと向かって行った。
その後ろに、影がある事に気付かずに.....。
次回「流れ着く者」