ギンガの果てに〜ツウ少年奮闘記〜
Chapter2
01 1.プラントからの依頼
ツウ少年がキザキをチンピラから助け出していたころー。

ガイア団アジトの最上階、ボスの部屋の中心にある大きな椅子に、それに対応したかのような大柄の厳つい男がどっかりと座り込んでいた。
彼の名は「プラント」。ガイア団の頭領である。
耳には赤と黒の3つのピアスをし、顔と背中には緑色の刺青、スキンヘッドで、中心に大きくGと書かれた緑色のタンクトップを着ている。
そのプラントのいるボスの部屋に、二人の男が入ってきた。ガイア団の幹部、カスタムとゴスペスである。2人は、プラントから呼び出しを受けたのだ。
「プラント様、お呼びでしょうか?」
カスタムは、プラントの前に立ち、深々と礼をした。ゴスペスは、その後ろで、深々と礼をした。
「カスタム、ゴスペス、お前たちに頼みがある。
「はい。」
プラントは、コホンと軽い咳をした。
「いいか?お前たちには…ある人物の追跡と捕獲を頼みたい。」
「追跡と捕獲…ですか。して、その人物とは…?」
「…この2人だ。」
「…?」
プラントが差し出したのは、特に外見が目立つ訳でもない、2人の若い男女の写真だった。
「いいか、こいつらは【裏切り者】だ。かつて俺を裏切ったな…。男の方は北東のバトルリゾートに渡ったことまでは突き止めてある。女の方は、シンオウのどこかに潜伏しているのを確認した。手がかりは少ないが、お前たちは優秀な幹部だ、必ず仕事を成し遂げてくれるだろう。」
「…分かりました。必ず捕まえてみせます。」
カスタムもゴスペスも、気前よく返事をした。プラントは、任せたぞ、と一言言うと、資料室に消えていった。

「カスタムよォ…さっきのプラント様の話なんだが…。」
ゴスペスは、先を歩くカスタムを呼び止めた。
「さっきの話?プラント様が捕まえてこいっていったやつら、手がかり少ないし見つけられるかねぇ。」
「そう、そのやつらなんだが…俺、見覚えあるんだよなぁ。」
「何だって!?…まさか知り合い?」
「知り合い…と言うよりは…かつての敵?みたいな。」
「何と!?」
「多分、やつらは…。」
ゴスペスは、カスタムに耳元で何かを囁いた。
「…マジかよ!やつらがシンオウに…そして、そのやつらが、今プラント様が捕獲しろと言ったあの…?」
「多分な。」
カスタムとゴスペスは、プラントからの依頼について作戦会議を始めたのだった。

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■筆者メッセージ
更新が大変遅くなり、申し訳ありません。
P.S. 1年ぶりの新規更新です。プラントが捕獲を依頼した2人の男女は…最近話題になった(?)あの2人です。(笑)
ぴのかざね ( 2013/12/10(火) 07:05 )