第2章:「カントリー・リーグ」編
キーワード8:「強さの秘訣」の巻
 「グラウンドに立つそれぞれの選手たちが各自の役目を果たしているだけです。そして一戦一戦の結果に揺さぶられることなく、あくまでも自分たちの戦い方を最後まで貫いているからこそ、リーグ5連覇を果たすことが出来たと思います」


 あおぞらポケカムラーズ……リーグ最強といわれるチームを率いるこうていポケモンのエンペルトのコメントは至ってシンプルなものだった。


 「しかし他の5チームだって当然優れた選手や戦術を持っているし、これだけ優勝していれば我々の力を分析し対策してきている。しかもペナントレースは140試合という長期戦だから、最後まで“カントリー・リーグ”はどこのチームが優勝してもおかしくないと我々は感じています」


 6チームの力に飛び抜けたものなど存在せず、なおかつ長い戦いだからこそ勝負事に勝つことの厳しさもカムラーズのメンバーは感じていた。



 「そもそも優勝自体簡単なことじゃないですから。この5年間の優勝は最終的には独走という形になりましたけれど、それまでは常に紙一重ですよ。選手たちがそれを一番わかっているんじゃないですかね」


 それでも掴んできた栄光。気づけばV5という、リーグ史上類のない黄金時代をカムラーズは築いてきた。


 「打線は1番が塁に出ることに集中して、2番が進めることだけを考え、3番が返し、4番が決める。他の打者もいかにチャンスを作り、それを返すか……例え負けていてもブレることなく点数を重ねてきた。そのリードを投手陣が各自の持ち味を生かして守ってきた。若手も中堅もベテランも、それぞれが自分の役割を果たしてきた。その積み重ねが勝利に繋がったのは間違いありません」

 
 そんなカムラーズが目指すのはこのまま黄金時代を続けること。打倒リーグ最強チームを目標に他の5チームから徹底的にマークされることは避けられないが、エンペルト監督はじめ、選手たちに気の緩みは見られない。


 「来シーズンは終盤投手陣の崩壊で失速したオレンズ、それに直接対決に歯が立たずに屈辱を味わったものの、かつての栄光の時代を知るキュウコンさんが監督に就任したナインズあたりが、雪辱を晴らす為に目の色を変えて我々に挑んでくるであろう。しかし、我々が一番恐れているのは4位だったナナシーズの存在ですね」

 今シーズン種族特有のパワーでホームラン王に輝いたカムラーズ不動の4番打者、てつヨロイポケモンのボスゴドラは取材に対し最後にこう語った。

 
 “カントリー・リーグ”最強チームといわれるカムラーズが懸念するナナシーズとは一体どのようなチームなのか。

オレンジ色のエース ( 2014/05/12(月) 23:27 )