第2章 初めてのジム!!
第7話 必殺、たいあたり封じ

〜午前8時〜


「じゃあ、ご飯食べたしそろそろ出発するか」
【そんだね〜ところで次は何て言う町に行くの〜?】
「次はハクダンシティーって言う町だよ」
【今度は"タウン"じゃなくて"シティー"なんだね〜】
「さっ、座ってないで行くよ」
コンは朝ごはんを食べ、満腹になってのんびりモードに突入し近くにあったベンチに座っている。
【オッケ〜】
そうしてコンはのろのろと立ち上がり六九人の頭に登り座り込んだ。
「じゃ、行くね」
そうして六九人は歩いて行った。

〜2番道路〜

「コン、"でんこうせっか"からの"ひっかく"だ!!」
【うん!!】
「ジグザグマ、"たいあたり"で返り討ちにしろ!」
【おう!!】
2番道路を歩いていたところトレーナーに見つかり勝負を挑まれ、バトルしている最中であった。
コンはまず、"でんこうせっか"を発動し5、6メートルあった距離を一気に詰めた。
【はやっ!助走する距離がな・・・・】
【もらったわ、"ひっかく"!!】
【うっ!!】
「がんばれジグザグマ、"たいあたり"!!」
「良いぞ、コンその調子で"ひっかく"だ!」
【分かったわ!!】
【えっ、また"たいあたり"!?】
"たいあたり"は"でんこうせっか"をコンが発動していて助走が出来できなく発動出来ないにもかかわらず、ジグザグマはその指示されてあわてている。
【たいあたりなら効かないよ!!】
【うわっ!】
ジグザグマがあわてている間にコンは何度も"ひっかく"を当て、相手を気絶させた。
「良かったよコン!!」
【"たいあたり"は"でんこうせっか"で完璧に防げたよ!!】
「がんはったなジグザグマ・・・・」
トレーナーは気絶しているジグザグマに声をかけてからモンスターボールに戻した。
「僕たちの完敗だよ、どういうわけか"たいあたり"が一度も出来なかったみたいなんだよ」
「それはコンがあっ、このオタチが"でんこうせっか"をして距離を詰めてたから発動することが出来なかったんだよ、"たいあたり"は助走が必要だからね」
「へーだから一度も出来なかったんだ、それじゃあそろそろジグザグマを回復させに行くよ、バトルしてくれてありがとね」
【バイバーイ!!】
"たいあたり"のことに納得したトレーナーはメイスイタウンの方に行ってしまった。
「じゃあ俺たちも行くよ」
【うん!!】
そうして六九人は歩き出した、ちなみにコンは六九人の頭に素早く移動していた。


10分後

〜ハクダンのもり〜

【あれ、六九人道あってるの?】
「んー、あってると思うんだけとな〜」
【もしかしてここを通るの!?】
六九人とコンは今、大きな森の前に立っていた。
「今ポケモン図鑑で調べたんだけどここ通らないといけないみたいだよ」
【あってるんだね、なら行くよ!】
コンが六九人の頭を叩きながら言った。
「分かってるから頭叩かないでって!!」 
そうして六九人とコンは大きな森の中へと入って行った。

〜ハクダンの森の中〜

【メイスイタウンから見えていたけどまさか、この森の中を通る何て思わなかったよ!!】
「2番道路が短かかったのはこの森があったからなんだね」
実際に、2番道路はバトルをしていたとは言え30分くらいで終わって森になってしまったのだ。
「そうだ、ここって確かピカチュウってゆうポケモンが住んでいるんだって」
【ピカチュウ?聞いたこと無いわどんなポケモンなの!?】
「確か"でんきタイプ"で体は黄色だったと思うよ」
【六九人は見たことあるの?】
「それが、数が少ないらしく、テレビでしか見たこと無いんだよ」
【なら、見てみたいね!!】
「生でぜひ見てみたいよね!」
【せっかくだし探しながら行こうよ!!】
「そうだね、見られると良いね」
そんな話をしながら歩いていった。

10分後
【あっ、あそこで何か動いた!!】
「えっ、どこどこ!?」
【10メートルくらい前の草むらの中だよ!!】
コンは何かを見つけて六九人に伝えた。
『ガサガサッ・・・』
「あっ、本当だ今動いた!」
【六九人もっと近づいて!!】
「分かってるって!」
そこにいるポケモンに気づかれないようにゆっくり、慎重に近づいていく。
【何が居るのかな!!】
コンも相手に見つからないように小声で六九人に呟く。
『ガサ・・・・』
六九人とコンは何かが動いた場所から7メートルくらいの距離まで草むらをかきわけながら近づいた。
【六九人、もっと近づいてみよ!!】
「まだ近づけそうだね」
『ガサガサ・・・』
そしてどんどん近づいていき、相手とおよそ3メートルくらいの距離まで接近した。
【あのポケモン・・・なんか昨日バトルしたキャタピーに似てるね!!】
「そうだね、でも体の色が緑色じゃなくて黒色だね」
【それと触角みたいなのが3本生えてる、あのポケモンは何て言うの!?】
「今から調べるね」
六九人はリュックサックの中から赤色の機械、"ポケモン図鑑"を出してそのポケモンをカメラアプリで撮影して専用アプリで検索した。
「あっ出たよあのポケモンはむしタイプの"こなふきポケモン"、コフキムシだね」
【へーコフキムシか・・・あれ、何やってるんだろ?】
コフキムシは一心不乱に何かをしているようだが、あいにく六九人とコンには背を向けているため何をしてるのか分からなかった。
【六九人コフキムシは今何かに夢中だし、正面行ってみようよ!!】
「でもさすがに気づかれないかな?」
【大丈夫だって行くよ!!】
「じゃあ、慎重にね」
六九人とコンはコフキムシの背後から正面へとゆっくり、気づかれないように移動した。

「ここなら正面だね」
【さて、何をやってるのか確認するわよ】
六九人とコンがコフキムシを見るとなにかを夢中で食べていた。
「なんか食べてるみたいだね?」
【えーと、あれは何だろう!?】
「あれ葉っぱ?」
【みたいだね!!】
「夢中で食べてたのは葉っぱだったんだね・・・」
コフキムシは何かを一心不乱にやっていたため、おもしろい事をしていると期待していた六九人は
少し残念がっていた。
【あの葉っぱそんなに美味しいのかな!?】
「さー、食べたこと無いし分かんないけど意外に美味しかったりして」
六九人は冗談のつもりで言ったしかし、
【うがっ、まずい!!】
隣からそんな声が聞こえてきた。
「えっ、何が?」
しかし六九人はコフキムシをずっと見ていたため、コンの言ったことの意味が分からず聞き返した。
【六九人も食べてみて!!】
そんな声と共に六九人の口になにやら大きくて、苦い物が無理矢理入ってきた。
「うっ・・・に、苦っ!!」
余りの苦さにと思わず大声で叫んでしまった。
【でしょ、これ不味すぎるよ!!】
「ちょっ、口に何入れたの!!」
【あっ、不味くても口に入れたものは吐き出しちゃダメだよ!!】
吐き出しそうになっている六九人の口をコンが出せないように押さえつけてきた。
「えっ、ひょっと・・・」
【もったいないから飲み込んで!!】
口を押さえつけられてモゴモゴと喋る六九人に対してコンが無理矢理飲み込ませる。
「んんっ!?」
【まだ食べてるの?早く飲み込んだら?】
コンが口を全力でふさいでいるため渋々飲み込んだ。
「ひょみ込んだって!!」
まだ押さえられているためモゴモゴも喋りながらコンに飲み込んだことを必死に伝える。
【ん?飲み込んだ!?】
そう言ってコンは六九人の口から手を話した。
「コン!何を入れたんだよ!!」
【えっとね、さっきコフキムシが食べてたのと同じ種類の葉っぱだよ!!】
「何で葉っぱを食べさせたんだよ!!」
【だって六九人が美味しいって言ったから食べてみたんだけど、不味かったから六九人にあげたのよ】
「あれは冗談だよ、本当に食べるとは思わなかった・・・」
【実際すごい不味かったね!!】
「本当だよって、てゆうか何で葉っぱを飲み込まないといけなかったんだよ!」
【それは、美食家の私が食べ物を粗末にするなんて出来ないからに決まってるからでしょ】
コンは当然のように答える。
「食べ物っていうか木の葉っぱなんだけど」
【野菜だって葉っぱを食べるのあるし、口に入れた時点で食べ物なんだよ!!】
「なにその理屈!」
コンが意味不明な理屈を言い出した。
「はぁ・・まあいいや、それにしても不味かったな、よくコフキムシは夢中で食べれるな」
六九人が再び視線を前に戻すともうそこにはコフキムシの姿が無かった。
【あれ、いなくなっちゃったね!!】
「さっき大声出しちゃった時に逃げたのかな?」
【そうみたいだね!!】
コンはテンションたかく返事をした。
「仕方ない、そろそろ進むか」
【うん!!】
そして六九人とコンは再び歩きだした。


■筆者メッセージ
【皆さんコンにちは〜コンでーす!!】

【今回は"たいあたり"封じと、木の葉っぱについてだったわね!!】
【あの木の葉っぱは本当に不味かったわ、とにかく苦くてひどい味だったよ、皆さんは食べないように気をつけた方が良いわよ!!】
【それじゃあまたね、バイバーイ!!】
天丼 ( 2017/05/13(土) 21:29 )