[アンケート結果発表中]絆の軌跡 〜繋がりの導き〜























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第4章 十五夜に眺む山麓
19 LS ワザとチカラ
午前 お月見山 sideテトラ

ライト〈………だから、わたしには特殊な能力はないから、みんなと殆どかわらないんだよ。〉
シルク〈そういうことよ!〉

ライトとシルクは、真剣に、でも明るく言った。

………でも、びっくりしたよ……。

私はてっきり、ライトは特殊な人間かと思ってたけど、本当にポケモンだったんだ。

おまけに伝説…。

ショウタ君がなった種族もそうだけど、伝説の種族って堅苦しいイメージがあったし……。

………やっぱり、イメージだけで決めつけたらいけないね!

ティル〈……そういえば、ライトってどんな技が使えるの?〉
ライト〈あっ、言ってなかったね。〉
テトラ〈私もきになるよ。〉

ティル、私も気になってた!

ライトが戦っているところ、見たこと無いし、……唯一知ってるのが[癒やしの鈴]だけ。

[ラティアス]っていう種族はどんな技を使えるんだろう?

私達は興味の眼差しをもってライトに訊ねた。

………相変わらず、コロナちゃんとショウタ君は唖然としてるけど……。

ライト〈[サイコキネンシス]、[竜の波動]、[癒やしの鈴]、そして専用技の[ミストボール]の4つ。………ちなみに、わたしはドラゴン、エスパータイプなんだよ。〉
テトラ〈……どれも上級技ばかりだ……。〉
ティル〈でも、その[ミストボール]ってどんな技なの?〉

専用技かー。

……なら、ショウタ君は覚えられないんだね?

ライト〈[エナジーボール]のエスパータイプ版っていったら分かりやすいかな?〉
シルク〈専用技に相応しく、威力も高いのよ!〉

ティル・テトラ〈〈へぇー。〉〉

一回、見てみたいなー。

コロナ〈………専用技なら、ショウタには無理って事だね。…〉

あっ、コロナちゃん、やっと我に返ったみたい。

コロナ〈ちなみに、わたしは[鬼火]、[火の粉]、[電光石火]……、それと、5回に1回ぐらいしか出来ないんだけど、お父さんから受け継いだ[フレアドライブ]……かな?〉
ティル〈えっ!?コロナちゃんってそんな凄い技を使えるの!?〉

[フレアドライブ]!?

それって、炎タイプの中でも最上級の技でしょ!?

シルク〈………つまり、コロナちゃんは遺伝で受け継いだのね?〉
コロナ〈うん!………やっと最近かたちになってきたぐらいだけど……。〉
シルク〈…完璧に出来るようになるといいわね!…………遺伝………か……。

技って、受け継がれる事があるんだ……。

知らなかったよ。

………なぜかシルクは一瞬だけ暗い表情になったけど……。

………気のせいだよね?

ティル〈それに、シルクが使える技も教えてくれる?…ちゃんと聞いたことなかったし!〉
シルク〈……えっ?私の?…………………わかったわ。〉

ティル、やっぱり気が早いね。

あの時、シルクが戦ってくれてたけど、早すぎて見えなかったんだよね……。

………それ以前に、私は倒れる寸前だったし……。

シルクは、何かを考えてから頷いた。

シルク〈みんなとは[絆]を紡いだ仲、だから、ライトがそうであるのと同じように、私の秘密も話そうかしら?〉

一同〈〈〈〈〈秘密!?〉〉〉〉〉

シルクの、秘密!?

シルクも特殊だって言ってたけど、その事なのかな……?

私達はみんな、声を揃えた。

シルク〈そうよ。……まず、技から言うと、[瞑想]、[サイコキネンシス]、[シャドーボール]、[目覚めるパワー]………。……でも、これだけでは終わらないわ。…〉

えっ!?

シルク〈他にも、[10万ボルト]、[ベノムショック]………。……つまり、普通では覚えられない技を含めて6つ、使えるのよ。〉

6つ!?

ポケモンって、4つしか使えないんじゃないの!?

ショウタ〈6つも!? 4つしか使えないのに!?〉
ティル〈……でも……どうして?〉
シルク〈………それは、……私はある伝説に関わってるからなのよ。〉

!?

シルクが……伝説に!?

コロナ〈伝説!?〉
シルク〈ええ。最近証明されたばかりだけど、[英雄伝説]を知ってるかしら?〉

[英雄伝説]?

………聞いたことないよ……。

ショウタ〈うん。……一年半ぐらい前に[ユウキ]っていう考古学者が発表したやつだよね?〉
シルク〈ええ、そうよ。……実は、彼は私のトレーナー……、パートナーなのよ。〉
ショウタ〈えっ!?そうだったの!?〉
コロナ〈……つて事は、ユウキさんって、3つ星のトレーナーだったんだ……。〉
シルク〈それだけじゃないわ。…〉

!?

シルクは淡々と話を続ける。

シルク〈公表してないけど、ユウキも伝説の当事者なの。………彼は初代から数えて18代目の[絆の賢者]という位置づけ……。……その関係で、私には18代目の[絆の従者]という肩書きがあるのよ。…〉

…………………凄い……。

シルク〈………話を戻すと、私が着けているこのスカーフの[チカラ]で、技を6つ使えるのよ。〉

そういいながら、シルクは首もとに着けている水色のスカーフを指した。

シルク〈………ただ、強大な[チカラ]の影響で、私には守備力が殆ど無くて自分の技以外では回復出来ないのよ。他にも、毒とかの状態に弱くなったり、自然回復力もかなり下がってるわ。〉

…………って事は、良いことばかりじゃないんだ……。

ティル〈………何か大変なんだね……。……ねえシルク?もしそのスカーフを別のポケモンが着けたら同じ[チカラ]が使えるの?〉

ティルは不思議そうに聞いた。

シルク〈……授けられた時に聞いたんだけど、これを[絆の従者]以外の者が着けたら、その者の[記憶]、[理性]が無くなるそうだわ。………言い伝えでしかないけど……。〉
テトラ〈……なら、とてもじゃないけど、試せないね。〉

…………つまり、シルクにしか効果がないって事だね。

ショウタ〈…………こんなに凄いひとに、教えてもらってたんだ………。〉

………何か、雲の上の存在みたいな………。

………でも、そんなこと、何故か感じない……。

………伝説といい、シルクといい………不思議だよ……。


………この後、シルクに技を見せてもらったんだけど……、本当だったよ。

…………伝説、………事実なんだ………。

………

昼前 お月見山出口付近 sideライト

ティル〈…あっ、あれって出口じゃない?〉

うん、間違いないね。

言葉の華を咲かせているわたし達の視線の先に、一筋の光が差し込んだ。

………とは言っても、ポケモンであるわたしは人間よりも視力はいいから、暗闇でも鮮明に見えたんだけどね。

ショウタ〈ずっと暗いところにいたから眩しいよ。〉
シルク〈急な激しい光だから、仕方ないわ。……さっ、いきましょ!〉
テトラ〈うん!〉

……原理は知らないけど、そうだね。

ポケモンでも、よくなる事だし。

………ちなみに、今のわたしは人間の姿。

わたし、トレーナーって事になってるもんね!

ティル、テトラ、シルクは嬉しそうに駆けていった。

シルク、わたしでも忘れそうになるけど、まだ子供なんだよね。

…………わたしとたったひとつしか、変わらないんだよね……。以外だと思うけど……。

きっと、経験の差だね。

コロナ〈あっ、待って!〉

コロナちゃんも、笑顔を浮かべながら追いかけた。

ショウタ〈……ライトさん、シルクさんって不思議なポケモンだよね。〉
ライト「大人っぽいけど子供らしさもある………。遠い存在のように思えるけど、凄く接しやすい………。………それがシルクなんだよ。」

……わたし、ユウキくん達ほど長いつきあいじゃないんだけどね。

ライト「………とにかく、わたし達も行こっか。」
ショウタ〈……うん、そうだね!〉

理由(わけ)ありトレーナーのわたし達も、和やかな風と共に光へのアーチをくぐった。









ライト「えっ!!また!?」

洞窟を抜けると、ティルが戦意をむき出しにして、1人のトレーナーを睨んでいた。

テトラ〈ティル?この人間は誰なの?〉
ティル〈この人は前にライトを捕まえようとしたんだよ!!〉
ライト「ガンマ、いい加減しつこいよ!」

………そう。

わたしを捕獲する事に固執しているグリースの幹部(ストーカー)…………。

わたしは珍しい種族だから、捕まえたいのはわかるけど……。

ガンマ「……何度も言わせるな……[ラティアス]……。今日こそは捕まってもらうぞ![ラッタ]、[マンキー]、あいつを捕まえろ!!」
ラッタ〈先輩に………〉
マンキー〈続いてやるぜ!〉

ダブルバトルをする気!?

……でも、このメンバー、初めて見た……。

コロナ〈えっ!?……でも…、捕まえるって……〉
シルク〈去年いろいろとあってね、それ以来つきまとわれているの……。私達も、以前ある伝説をめぐって敵対関係にあったの……。相手のトレーナー、ガンマは密猟組織の幹部………。だから、ここは……〉
ティル〈シルク!ここは俺達がいく!!〉
テトラ〈私達はライトのメンバー…。だからこんな卑劣なストーカー野郎から守らないと!だから、いかせて!〉

みんなは次々に言葉を遮り、自分の想いを訴えた。

ティルー……、テトラ………。

ライト「……うん、ありがとう!…………なら……いくよ!!」

ティル・テトラ〈〈うん!!〉〉

いくよ!!

シルク〈ショウタ君、他のトレーナーのバトルを見るのも肝心よ!〉
ショウタ(うん。〉

ガンマ・ライト「ラッタは[電光石火]、マンキーは[気合い溜め]!」《テトラ、[スピードスター]。ティルはその後ろから[ニトロチャージ]!》

ラッタ・テトラ〈よし![電光石火]!〉〈うん![スピードスター]!〉

マンキー・ティル〈任せな![気合い溜め]!〉〈さっき使えるようになった技……。うまくいくかわからないけど、[ニトロチャージ]!!〉

わたしも相手も、ほぼ同時に指示をだす。

ラッタは正面からつっこみ、マンキーは攻撃に備えて力を溜める。

対して、ティルは自身の炎を纏って走り始め、テトラはそれを隠すようにフェアリータイプの星を放つ。

テトラ、技の出し方変えたね?

触手の方にエネルギーを溜めて、それを振る。

ガンマ「かわして突っ込め!」

ティル・ライト〈そうはさせないよ!〉「テトラ、ラッタに[つぶらな瞳]!」

ラッタ・テトラ〈多い!?っ!〉〈攻撃力、下げさせてもらうよ!!〉

完全にはかわせず、ラッタにいくつか命中する。

一瞬揺らいだ隙を突いて、炎を纏ったティルが立ちはだかる。

テトラは、星によって身動きがとれないマンキーを真っ直ぐ見つめた。

ガンマ「[必殺前歯]、[けだぐり]!」

ラッタ・マンキー〈[必殺前歯]!!〉〈[けだぐり]!!〉

ティル〈えっ!?集中攻撃!?……………っ……。〉

ライト・テトラ「〈ティル!!」[電光石火]!〉

星が止み、道が開けたところで相手の一斉に攻撃をはじめた……。

グリース……、戦ってみて常識的な人もいたけど、ガンマは………、卑劣だよ……。

目的のためなら、手段を選ばないって感じ………。

わたしもティルも、思わぬ反撃に対応出来なかった……。

そこに、テトラが割って入った。

ラッタ〈くっ………。〉
テトラ〈ティル!!大丈夫!?〉
ティル〈…………結構………厳しいかもしれないよ………。………でも、俺達は…負ける訳には……いかないんだ!!

大ダメージを被ったティルは、ふらつきながらも何とか立ち上がり、[遠吠え]に近い声で言い放った。

ライト「ティル、さg……」
テトラ〈ティル!?〉

えっ!?

言い放つと突然、ティルは激しい光に包まれた。

この光は、もしかして……………。

@ ( 2013/12/19(木) 00:34 )