[アンケート結果発表中]絆の軌跡 〜繋がりの導き〜























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第4章 十五夜に眺む山麓
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昼 荒野 sideライト

コロナ〈………で、気を失ったんだよ……。〉
シルク〈……分かったわ。つまり、出会い頭に衝突したって訳ね。〉

わたしとシルクは風を切りながら昼間の荒野を疾走した。

………ええっと、確かショウタくんって言ったね。

わたしと同じで新人トレーナーみたいだけど、大丈夫かな……?

それに、パートナーが炎タイプだし、親近感がわくよ。

[ロコン]の特性は[貰い火]だから、ティルでは不利だけど………。

コロナさんはシルクの技で浮遊しながら言った。

ライト〈いきなりだからかわせないよね……。 ……あのさぁ、シルク? 1つ気になる事があるんだけど、いい?〉


わたしは丁度真下を走るシルクに尋ねた。

何というか……、違和感があるんだよね……。

シルク〈いいけど、どうかした?〉

正面を見据えたまま、シルクはわたしの問いに応じた。

ライト〈……[ニドリーノ]の彼、何か違和感があるんだよね………。………その………何というか……〉
シルク〈やっぱり、ライトも感じていたのね?〉

えっ!?シルクも!?

コロナ〈違和感? わたしにはそんなの全く感じないけど……?どうしてですか?〉
ライト〈エスパータイプとしての勘、かな?〉
シルク〈そうね……。根拠はないけど……〉

わたし達、ポケモンの間ではエスパータイプは予想がよく当たるって言われているんだよ。

……本当に、なんでだろうね?

18年間生きてきたけど、全くわからないよ。

シルク〈……何かあるのは確k………!?〉

ライト・コロナ〈〈えっ!?何!?〉〉

!!? 何が起きたの!?

わたし達が話している間で、突然[ニドリーノ]から激しい光が発せられた。

この光………、もしかして………。

わたしは思わず、背中に乗せているショウタくんを落としそうになった。

次第に光は弱まり、別のポケ……えっ!?

何でこんなところに!?

そこで浮いていたのは、全体的に薄い桃色で小さな種族………、

ライト〈シルク!? このポケモンって………。〉
シルク〈ええ!!間違いないわ!!〉

わたしが知る限り、一種類しかいない………。

ライト・シルク〈〈[ミュウ]〉だよね!?/よね!?〉

わたしと一緒で、伝説と言われている種族だよ!!

コロナ〈[ミュウ]……って?〉

コロナさんは不思議そうに首を傾げた。

シルク〈全てのポケモンの遺伝子を持つと言われている……伝説のポケモンよ!!〉
ライト〈それに、人前には滅多に姿を現さないって有名なんだよ!!〉
コロナ〈伝説!?〉

コロナさん、そうだよ!!

それに、彼はわたしより珍しい種族……。

わたし達は声を荒げながら口々に言った。

シルク〈そうよ!!……とにかく………センターに着いたからその後で説明するわ!!〉
ライト〈説明なんていつでもできるから、「〉今はふたりを優先しないといけないよ!!」

わたしは高度を下げ、姿を変えながら言い放った。

わたし達はスピードを落とさず、建屋の自動扉をくぐった。

………ぶつかりそうになったけど……。

……とにかく、一刻も早くふたりを何とかしないと!!

……………でも、センターって、人間も診てもらえるのかな…?

そこが心配だけど………。

………

数時間後 センター内 side???

???「………っ。」
ライト「……あっ、良かった。気がついたね!」

…………ここは……?

さっきとは……違うような……。

…………それに、あの後、どうなったんだっけ………。

………確か、次の目的地に向かっていたら突然ぶつかったんだっけ………?

コロナ〈ショウタ!! ……良かった………無事で……。〉

………僕は朦朧とする意識の中で、寝そべった? まま辺りを見渡した。

………ここは何かの建物の中?

でも、どうして僕がこんなところに……?

???「…っ!」

疑問にとらわれている僕に、涙を浮かべながら♀の[ロコン]が飛びついた。

コロナ〈ショウタ……!本当に………本当に………、良かった……何事も無くて………。〉
???「ちょ……ちょっと待って!!…」

僕は全く訳が分からず、身体を一気に起こした。

???「[ショウタ]って誰なのさ!?……えっ!?」

!?

視線が高い!? 何故!?

コロナ〈誰って……、何を言ってるの!? ショウタはショウタでしょ?〉
ティル〈頭打っておかしくなったとか?〉
シルク〈誰って………、まさか………[記憶喪失]!? ………確かに、頭部を強打した事によって[記憶]を失ったという事例を聞いた事が………〉
???「[記憶喪失]だなんて、とんでもない!僕にはちゃんと[記憶]がある!…」

そうだよ。僕にはちゃんと今まで生きてきた25年間の[記憶]がある!

???「それに、僕は[ショウタ]じゃない! 僕は[ミュウ]の[リヴ]だ!!」

一同「〈〈〈〈!!?〉〉〉〉」

僕が自分の名前を名乗ると、部屋?の中は急に静まりかえった。

…………何!?

何か変なこと言った!?

テトラ〈……人間の言う事だから私は初めから信じてないけど、どうせ私達を騙して何か企んでるんでしょ!〉
リヴ「企んでるだなんて、失礼だね!!僕は僕で変わりはない。嘘なんてついてないさ!!」

赤の他人を簡単には信じないのは分かるけど、口に出す事はないじゃないか!

種族は知らないけど、失礼だよ!!

シルク〈…………………〉
ライト「なら、本当のショウタくんは!?人間のは……」
リヴ「人間?何の冗談をいってるのかな?僕は紛れもないポケモンさ!」
テトラ〈いい加減、嘘が下手すぎるでしょ!!……そこまで言うなら証拠はあるの!?ちゃんとした理由じゃないと私は信じないからね!!〉
コロナ〈………テトラちゃん……、もういいよ…。彼は[ショウタ]じゃない……。〉
テトラ〈えっ!?でも…。〉

この場面で、ずっと黙っていた[ロコン]が口を開いた。

コロナ〈生まれてからずっと一緒だったわたしにはわかる……。彼はショウタじゃない。{〜さ。}なんて、一度も使ったことないから……。〉
ティル〈………なら、本物のショウタ君はどこに?〉

………やっと、信じてくれたみたいだね……。

………まだこのフェアリータイプのこのポケモン(僕の口論の相手)はまだ僕の事を睨んでるけど………。

シルク〈………科学的な根拠は無いけど……、話を聞いていて分かった事があるわ……。〉

一同「「〈〈〈〈分かった事って?〉〉〉〉」」

終始黙っていた、色んなアクセサリーを着けた[エーフィ]がゆっくりと口を開いた。

彼女の発言に誰もが疑問を感じた、……たぶん。

シルク〈今まで読み漁った本と照らし合わせてみると………、[心]と[体]が入れ替わった可能性があるわね……。私達、ポケモンの言葉に答えている事から推測すると、……中途半端に……。〉
テトラ〈でもシルク?そんな事があり得るの!?〉
シルク〈……ええ。事例は極端に少ないけど、報告されているわ……。人と人なら症例があるけど、人とポケモンは、多分初めてね…。………文献に載ってなかったから……。〉
ライト「……あと、{中途半端に}ってどういう事なの?」

[心]と、[体]が、入れ替わる……?

シルク〈[リヴ]という彼は、[心]と[体]が入れ替わったけど、私達の言葉に答えている……。………つまり、ポケモンとしての性質が残ってる事になるわ。……そう考えないと、伝説に関わってないかぎり、矛盾するのよ……。〉
リヴ「……でも、確信はないって事だよね……。僕が人間に、だなんて………。例え僕の種族でも人間には姿を変えられないし……。」
ライト「………なら、鏡で自分の姿を見てみたら?」

鏡で………?

何か哲学的な事を言ってたけど、入れ替わるだなんて、有り得ない……。

僕に提案した彼女は僕の是非を確認せずに、僕からは死角になっている場所に立てかけてある鏡を取りに行った。

……無駄だと思うけど…?

……でも、僕は言われるがままに、鏡に目を向けた。

リヴ「………!?………嘘………。」

そこに映っていたのは、よく知っている自分じゃなかった。

リヴ「………人間………?………まさか………。」

僕はあまりの事に絶句した。

………本当だったなんて…………。

リヴ「………なら、僕の本当の[体]はどこなのさ?」
シルク〈みんなの陰で見えないだろうけど、隣のベッドよ。〉
リヴ「隣………?」

隣に………?

僕は[エーフィ]が言った事を確認するために、目を凝らした。

……この[体]の持ち主、案外視力、いいんだね…。

そこには本来の僕、[ミュウ]が、まだ意識がないのか、目を閉じたままだった。

リヴ「………間違いない………、僕だ……。」

……入れ替わったのって、…………本当だったんだ………。

テトラ〈……{僕}って………、私はこっちのポケモンが同じ事を言うまで………信じないから………。〉

僕の事を一番疑っていた彼女は、消え入りそうな声で呟いた。

…………………。



@ ( 2013/12/15(日) 02:10 )