47 L fellow
昼過ぎ ポケモンセンター内 sideテトラ
テトラ〈ライト……、元気だして……。………ライト?〉
ライト……、大丈夫かな……?
私は見た感じ沈み込んでいるライトに、彼女の肩を優しくたたきながら声をかけた。
……一方のティルはというと、ラグナと、あの人の事についてヒイラギさん?に話してるよ。
……殆どラグナが中心だけど。
ティル、{俺はライトのパートナーとしていろいろと知っておきたいんだ。事情を知っていればまた今度襲われた時に何とかなるかもしれないでしょ?だからテトラ、テトラはライトの事を頼んだよ。}って言ってた。
ティル、ラグナもだけど、頼りにしてるよ!
……ティルは結構せっかちだけど、いざという時に頼もしいからカッコイいんだよね……。
私、ティルみたいな♂、嫌いじゃないよ!
テトラ〈……ライト?〉
フレア〈……今はそっとしておいた方がいいんじゃないか?……俺にはあまり経験は無いが、かなり怖い体験をした後は立ち直るのに時間がかかるだろ?〉
……凄く心配だけど、{心ここに有らず}って感じて、全然反応がないよ……。
……こんなライト……、初めて……。
心配に押しつぶされそうになっている私に、[ギャロップ]のフレアさんが優しく語りかけた。
テトラ〈………そうかもしれないよ……。私、野生の時は森のポケモン達から毎日酷いことをされてきたから痛いほどよく分かるよ…。…今は気にしてないけど、私、色違いだから。〉
フレア〈……あんたにはそんな過去があったのか……。だから、彼女の事を……。〉
テトラ〈うん。〉
私は背の高いフレアさんを見上げながら、自分の辛い過去をうち明けた。
…………今気付いたけど、シルクとティル、ライト、そして姉さん達以外に私の事を言うの、初めてかも……。
………
数分後 sideライト
ライト「………じゃあヒイラギ、お願いね。」
ヒイラギ・テトラ「うん、あの人に今日中に頼んでおくよ。」〈!!? ライト!?〉
私はまだ暗い声だけど、さっきまで[テレパシー]で話していた事を頼んだ。
………頼んだ内容はまた後で話すとして………、……というか、わたし、トレーナーだからもっとしっかりしないと!
わたしは何分かぶりに、言葉を声に出した。
……そのせいでテトラをビックリさせちゃったけど。
テトラ〈らっ………ライト!? 大丈夫なの!?〉
ライト・ラグナ「うん。 お陰で大分落ちついたよ。」〈……? 立ち直ったようだな?〉
ティル〈そうみたいだね。………ずっと沈み込んでたから心配だったけど、もう安心だね!………やっぱり、ライトは明るいライトじゃないと!〉
ライト「……そうだね! みんな、心配かけてごめんね。……もう大丈夫だから!」
わたしは、みんなを安心させるためにいつもの笑顔をつくった。
……ティルの言う通り、いつも明るいのがわたしだから!
わたしの名前、
lightっていう意味だし。
[光]っていう名前を持つわたしが明るさを失ったらいけないよね!
テトラ・ティル〈もちろんだよ!〉〈うん!〉
ラグナ〈困った時は独りで抱え込むなよ。……俺達が何とかするから、いつでも言えよ。」
ライト「……うん。ティル、テトラ、ラグナ、ありがとう……。」
みんな………………、うん。
………その時は、よろしくね。
ラグナの暖かい言の葉が、わたしの疲弊仕切った精神を優しく包み込んだ。
………すぐに拭ったけど、わたしの瞳からは温もりに充たされたヒカリが溢れた。