[アンケート結果発表中]絆の軌跡 〜繋がりの導き〜























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第7章ー甲 志有りし夢想、現実に賜ゆ。
34 L 偶然
昼 タマムシシティー sideライト

ラグナ〈[噛み砕く]!〉
A〈!? っ!〉

ラグナが密かに使った技、[威張る]の効果で焦点が定まらない相手は、為す術なく、まともに噛みつかれた。

………わたし達はこれまで10回戦ったかな?

このイベントのルールは入れ替え無しの1対1のシングルバトル。

誰で闘うかが重要なんだよ。

それぞれの得意な戦法で挑まないと例え相性が有利でも負けてしまう………、いわば、トレーナーとしての総合力が試されるんだよ。

ティルは性格からも分かると思うけど、スピードを生かした短期戦。

テトラは持ち前の我慢強さ、変化技を使った技巧派。

ラグナは技じゃなくて、言葉で攻める心理戦。

コロナちゃんは威力の高さを生かしたパワータイプかな?

………多分、わたしは遠距離戦、だと思うよ。

[竜の波動]、[サイコキネンシス]、[ミストボール]はどれも特殊技だからね。

………ちなみに、ショウタ君達は勝利数を競ってるけど、四匹とも一勝一敗。

で、さっき勝ったラグナが二勝。

…………お兄ちゃんが言うには、こういう事をことわざで{漁夫の利}って言うらしいよ。

ラグナは直接関わってない、第三者だもんね。

ティル〈ラグナって、あんまり技使ってないのに強いんだね?〉
テトラ〈やっぱり、経験の差なのかな……?〉

ふたりはラグナがひと息ついているのを確認すると、それぞれに感嘆の声を漏らしながら駆け寄った。

……テトラ、あながち間違いじゃないと思うよ?

ラグナ〈俺はただ相性が良かっただけだ。……それに、使ってないように見えて一応使っている。〉

ラグナはふたりから誉められては満更でもない様子……。

ちょっと口元が緩んでるし……。

ショウタ〈技?どんな?〉
ラグナ〈[悪の波動]、[噛み砕く]、[突進]以外に、[威張る]という技だな。〉
テトラ〈ええっと、確か相手を混乱状態にする技だよね?〉
ラグナ〈ああそうだ。 直接攻撃しないマイナーな技だから使う奴は殆どいないがな。〉

……言われてみれば、そんな気がする……。

[威張る]は混乱状態にするだけじゃなくて、相手の攻撃力も上げてしまうから使われないのしもしれないね……。

…………[神秘の守り]とかと組み合わせれば、ダブルバトルなら逆に有利に戦えるかも……。

バス調の声で、ラグナは言った。

ライト「確かに、そうかもね。……じゃあ、結構戦ったし、一度休憩にしよっか。」

わたしも夢中で、ついさっき気が付いたばかりだけど、もう1時間ぐらいたて続けに戦ってるんだよね……。

わたしは、みんなの状態を見極めて、こう提案した。

コロナ〈……うん、そうだね。〉

エネルギーも結構使ってるし、そろそろ休まないとね!


みんなも賛成してくれたから、そのままポケモンセンターに向かった。

………ついでに部屋、予約しておこうかな?



………

数十分後 sideライト

A「すみませんバトルしてもらってもいい?」
ライト「えっ!? うん。」

センターから出て、みんな(ショウタ君以外)をボールから出そうとしたその時、1人の少年に話しかけられた。

……突然だから、ビックリしたよ………。

ショウタ〈ライトさん、確か次ってテトラちゃんの番だったよね?〉
ライト《うん。さっきはラグナで終わったもんね。》

[ポッチャマ]の姿のショウタ君は、わたしを見上げながら言った。

A「オイラ[エレン]といいます。まだトレーナーじゃないけどいいですか?」

この少年………、エレン君は無邪気な眼差しでわたしに勝負を挑んできた。

見た感じ……、10歳ぐらいかな?

……って事は、どこかのスクールの生徒なのかな?

ライト「うん、いいよ。わたしはライト、よろしくね!」
エレン「うん!じゃあ[ニド]いくよ!!」

エレン君、凄く早口で聞きとりにくいよ……。

わたしはこの事を表情には出さずに、笑顔で彼に応じた。

彼は、持っているただ1つのボールから[ニドラン♂]を出した。

ニド〈うん、任せて〜!〉

エレン君に対して、ニドくん(?)は凄くのんびりとした口調。

[ニド]は本名なのか、ニックネームなのか分からないけど……。

ライト「テトラ、いつも通りいくよ!」
テトラ〈うん!任せて!!〉

彼女は色違い特有の効果と共に、元気よく飛びだした。

ニド〈色違い!?〉
テトラ〈うん、珍しいでしょ?〉

………テトラ、本当に成長したね。

前は凄く気にしてたけと、今はもう大丈夫そうだね。

ニド〈エレン、まずは何をすればいいの〜?〉

エレン・ライト「じゃあまずは[毒針]!」「[スピードスター]!」

ニド・テトラ〈うん〜![毒針]〜!〉〈うん![スピードスター]!〉

わたし達はほぼ同時に技を指示した。

テトラは触手にエネルギーを溜めて、勢いよくそれを振るう。

すると、幾つもの星が、テトラの特性でフェアリータイプに変換されて放たれた。

対して、ニドは口元にエネルギーを溜める。

それを棘状に形成して一気に放つ。

ライト《テトラ、今のうちに[欠伸]!》

丁度両者の中間でぶつかって、互いに打ち消した。

わたしは相手がそれに気を取られている隙に、[テレパシー]で彼女に指示をだした。

ライト・テトラ「[電光石火]で接近して!…」〈うん! って事は、まずは[電光石火]を使えばいいんだね?〉

エレン・ライト「[体当たり]で迎え撃って!」「うん!」

ニド・テトラ〈じゃあ、攻めさせてもらうよ〜![体当たり]〜!〉〈[電光石火]!〉

彼女は四肢に力を込めて、一気に駆けだす。

対して、彼も突進し始める。

テトラ〈………と、見せかけて……[欠伸]!〉

テトラは5mぐらいまで接近すると、急に立ち止まって催眠作用のある吐息をはいた。

ニド〈えっ!?攻撃しないの!?〉

テトラ・エレン〈っ! だって、君の特性は[毒の棘]でしょ?〉「……やっぱりそうだ。ニドそのまま[体当たり]!」

相手は急な事に対応出来ず、吐息を直に受けた。

テトラも、少しダメージを受けた。

ニド・ライト〈[体当たり]〜!〉「一度距離をとって!」

テトラ〈うわっ! うん!〉

………間に合ったかな?

テトラは咄嗟に右に跳んだけど、若干掠った。

………でも、流石、テトラだね。

2回も攻撃を受けているのに体力を削られた様子があまりないよ。

エレン・ライト「追撃して!」「そろそろだから一気に攻めるよ!![妖精の風]!」

ニド・テトラ〈うん、わかっ………あれ〜……?……眠気g………zzz。〉〈形勢逆転だね![妖精の風]!!〉

よし、眠った!

テトラの技の効果で、相手は眠りに堕ちた。

その隙に、テトラは天に祈り、妖艶な風を発生させた。

………相性は不利だけど、眠らせば……。

エレン「えっ!?まさか[欠伸]!?」
ライト「うん、そういうこと。」
エレン「まさか相手の指示が聞こえないなんて…。」

わたし達の作戦が功を征して、相手は崩れ落ちた。

エレン「…………ニドお疲れ様。ありがとうございました。」

彼は倒れたパートナーをボールに戻し、悔しそうに呟いた。

ライト「うん。」

ぺこりと一礼すると、彼は側のセンターに駆け込んだ。

…………でも、エレン君………、普通の少年にしては何か違和感があったような………。

……たぶん気のせいだね。

……うん、きっとそうd………

B「ライトちゃん、久しぶり!!」
ライト「!?」

……a………!?

自問自答しているわたしに、背後から誰かが話しかけてきた。

………でも、この声、誰か知ってるよ!

びっくりしたけど、その声の持ち主には心当たりがあるよ!

すぐに体勢を立て直して、確信と共に振り返った。

………やっぱり、そうだ!

ライト「ユウカちゃん、ツバキも久しぶりだね!!」
ツバキ〈一年ぶりだよね! ライト、この一年の間にトレーナーになったんだね?〉
ライト「トレーナーといっても、まだ駆け出しだけどね!」

一年前、旅の途中で何度か会ううちに仲良くなったユウカちゃんと、彼女のパートナーで、♀の[ジュカイン]のツバキ。

まさか、こんな所で会えるなんて思わなかったよ!!

テトラ・ショウタ〈〈……………誰?〉〉

再開を喜んでいるわたし達に対して、テトラとショウタ君は首を傾げた。

ライト「彼女はわたしの友達で、ユウカっていうんだよ。」
ユウカ「よろしくね!」

にっこりと微笑んだ。

テトラ・ショウタ〈そっか、友達なんだね?〉〈よろしく!〉

ツバキ〈うん! 私は[ジュカイン]のツバキ。ライトの事はよーく知ってるよ!〉

相変わらず、テンション高いね。

ツバキはハツラツとした様子で言った。

ライト「ユウカちゃん達はわたしの秘密を知ってる、数少ない人物なんだよ!」

ユウキ君以外にわたしの秘密を知ってるのは彼女達だけなんだ……。

テトラ〈えっ!?〉
ツバキ〈うん!ライトは[ラティアス]っていうポケモンって事をね!〉
ライト「それと、ツバキはわたしのライバルでもあるかな?」
ツバキ〈前に闘った時は負けたけど、今度は負けないからね!〉

今まで何回か闘ったけど、ほぼ五分五分なんだよ。

……久しぶりに戦いたいな……。

ライト「わたしも鍛えたから、そうはいかないよ!」

談笑と共に、良き好敵手(ライバル)……友達と再戦を誓いあった。

ショウタ〈本当に仲がいいんだね?〉
ライト「うん!」
ユウカ「そうだ。 ライトって、他にメンバーとかいるの?」

話が終わったのを見計らって、ユウカちゃんは思いだしたように言った。

ライト「うん、いるよ! みんな、お待たせ!」

そう言って、わたしはコロナちゃんのを含めて3つのボールを投げた。

ティル〈長かったけど、どうかしたの?〉
ラグナ〈見た感じ、話していたって言う感情だな。〉
コロナ〈きっとそうだよ。〉

みんな、待たせてごめんね。

わたしは心の中で謝った。

ライト「ユウカちゃん、みんなは元気?」
ユウカ「うん!みんな元気だよ!」

彼女も、自身の3つのボールに手をかけた。

クロム〈本当に久しぶりだよね。〉
ニトル〈いつから会ってなかったっけ?〉
フィルト〈1年ぐらい前じゃないか?〉

まず、♂の[ボスゴドラ]のクロム。

次に、♂の[シャワーズ]のニトル。

このふたりは進化する前から知ってるよ!

……そして、最後に♂の[ボーマンダ]のフィルト。

………会うのは3回目だけど………。




…………と、こんな感じで、自己紹介とか、雑談で盛り上がっていったよ。


………それと、さっき知った事だけど、ツバキ、文字を覚えたんだって!

……って事は、筆談で通訳をしてるのかな?

…………きっとそうだね!

■筆者メッセージ
第35話 “合流”へはこちらのURLからどうぞ↓

http://pokenovel.moo.jp/mtsm/mtsm.cgi?mode=novel_view&id=okzk1007&nvno=4&cpno=13&pgno=46&tategaki=
@ ( 2014/01/21(火) 23:45 )