とある青年の物語 〜kizuna〜


























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§3 a visiting professor
tenth
PM1:30 カナズミシティー 南側入り口

ユウキ達はカナズミシティーにたどり着いた。

「よし、着いた。」
〈ええ。カナズミシティーって結構広い街なのね。〉
〈ああ、そうだな。〉
「私もこの街に来るのは初めてかな。」
〈ライトも初めてなんだね♪〉
「うん。そういえば、ユウキ君ってここに何をしにきたの?」
「僕達はまず、ここにある図書館に既存の伝説と、未解明の伝説の調査。」
〈それと、ここのジム戦だよ〜。〉

ユウキに加えて、ジャローダも答えた。

「ジム戦かー。ユウキ君は何個のバッチを持ってるの?」
「イッシュの物も含めて9個だよ。」

そう言うと、胸ポケットから1つのケースを取り出した。

〈あら、ユウキ?イッシュのバッチも持ってきてたの?〉
「うん。トレーナーカードと一緒で、自分の強さの証明にもなるからね。」
〈トレーナーとして、実力は大切ですからね。 ライトさんはこれからお兄さんに会いに行くんですか?〉
「うん。本当は一人で行こうと思ってたんだけど、さっきみたいな事があるかもしれないからなー………。」

ライトは顔をくもらせた。

〈心配なら、私が一緒についていったほうが、いいかしら?〉
「えっ、本当に?」
〈ユウキ、いいかしら?〉
「うん、わかったよ。万が一、何があってもエーフィーの実力なら、どうにかなるね。」
「ありかとう!私の兄ちゃんは教師だから、スクールに来て。そこで待ち合わせしよ!」
〈うん。ウチはOKだよ♪コジョンドは?〉
〈ああ。俺も賛成だ。〉
〈うん、いいよ〜。〉〈はい、わかりました。スクールですね。〉
「うん。きまりだね。夕方までにはいくから。」
〈ええ、わかったわ。じゃあ、そこで会いましょ。〉

ユウキ達は情報収集のために図書館に向かい、ライトとエーフィーはスクールに向かった。

………

PM1:50 カナズミシティー 図書館 sideユウキ

〈この建物が図書館みたいですね。〉
〈みたいだね〜。さっそく調べようよ〜。〉
「うん。」

ユウキ達はそのまま図書館に入館しようとしたが、

「お客様、当館ではポケモンを出してのご利用は出来ませんので、ご協力お願いします。」
「えっ、はい。すみません。」
〈きまりだから仕方ないですね。〉
〈ああ、そうだな。〉
〈ユウキ、お願い〜。〉〈ユウキ、あとは頼んだわよ♪〉
「うん。ごめんね。」

ユウキは全員をボールに戻した。

「仕方ない。一人で調べるか。」

ユウキは図書館の奥に歩みを進めた。

………

同刻 カナズミシティー

〈ねぇ、ライト。時間は大丈夫なの?〉
「聞いた話だと、3時半にならないと授業が終わらないみたいだからなー。」
〈あと一時間半ぐらいあるわね。〉
「うん。エーフィー、お願いがあるんだけどいいかな?」
〈ええ。技の特訓よね。〉
「うん。ここだと周りを気にしないといけないから、104番道路でいいかな?」
〈ええ、いいわよ。〉

エーフィー、ライトは広い場所を探しに104番道路に向かった。

 15分後 104番道路

〈ここなら良さそうね。〉
「うん。準備するから、ちょっと待ってて。」

池のほとりでライトは眩い光をまとった。

〈エーフィー、お待たせ。〉
〈ええ。 まずはどんな技が使えるか教えてくれるかしら?〉
〈うん。私は[念力]と、[竜の息吹]、[神秘の守り]、[ミストボール]の4つが使えるよ。〉
〈なるほどね。一つ聞きたいけど、[ミストボール]ってどういう技か教えてくれるかしら?〉
〈うん。[ミストボール]は私達、ラティアス専用の技で、エネルギーを溜めてそれを発射することで攻撃する技なんだ。〉
〈ええ、わかったわ。じゃあ、一つずつ私にだしてくれるかしら?〉
〈えっ!?いいの?〉
〈ええ。構わないわ。今現在の実力が見たいから、全力できて!〉
〈うん、そう言うなら、…いくよ![念力]!〉

ライトは超能力でエーフィーを拘束した。

〈っ、わかったわ。 っ!〉

エーフィーは拘束を容易く解いた。

〈えっ!?解かれた!?〉
〈[念力]の威力はわかったわ。じゃあ、次、お願い。〉
〈うん、[竜の息吹]!〉

ライトは続いて口元に青黒いエネルギーを溜め、ブレスとして放った。

〈初速はある程度はあるわね。 っ!〉

エーフィーは身構え、技を受けた。

〈次で攻撃技は最後よね。〉
〈うん。エーフィーは立て続けに技を受けてるけど、大丈夫なの?〉
〈ええ。ユウキ達と旅をして鍛えてるからね。〉
〈そうなんだね。[ミストボール]!〉

今度は口元に純白のエネルギーを溜め、丸く形成した。

〈これは威力が高そうね。〉

刹那、純白のエネルギー弾が放たれた。

〈くっ。 専用技に相応しい威力ね。 次はライト自身のスピードを見させてもらうわ。〉
〈スピード?うん!〉
〈[シャドーボール]!〉

エーフィーは真上に漆黒のエネルギー弾を放った。

〈[サイコキネンシス]!〉

続けて放った弾に技を掛け、操った。

〈凄い!そんなこともできるんだ。〉
〈ええ。小さめに作ったけど、威力はライトにとっては脅威になるぐらいの攻撃力があるから。これを飛ばすから、一発も当たらないつもりで避けて!スパルタだけど…。〉
〈うん。やってみるよ。〉
〈じゃあ、いくわよ!〉
〈うん。〉

エーフィーはまず、一つのエネルギー弾を操り、ライトに飛ばした。

〈!!  これくらいなら大丈夫、かな?〉
〈まだいけそうね。数を増やすわよ!〉

エーフィーはエネルギーを発散させないように注意しながら、二つ目のエネルギー弾を作り出した。

〈いくわよ!〉
〈うん!〉

また同じように弾を操った。

 10分後

〈6個までいくなんて、なかなかやるわね。〉
〈ハア ハア 、でも、もうついていけないよ。〉
〈わかったわ。おつかれ。ライトの実力がだいたいわかったわ。素速さはかなり優秀だと思うわ。〉
〈本当に?〉
〈ええ。判断力も申し分ないわ。物理技はわからないけど、特殊技はまだまだ威力を底上げする余地があるって感じだわ。たぶん私と似たようなタイプね。〉
〈特殊技がかー。強くなるためのコツとかあるの?〉
〈ええ。私は苦手だけど、物理技はいかに効率よく力を溜めるかが肝心よ。特殊技は集中力に比例して強力な技になるわ。〉
〈そうなんだね。これから意識してみるよ。〉
〈ええ。  日の傾きから判断すると、そろそろいいくらいの時間じゃないかしら?〉
〈もうそんな時間!?〉
〈ええ。〉
〈じゃあ、準備しないとね。〉

ライトは集中し、姿を変化させた。

〈確かスクールだったわね。〉
「うん。いこっか。」

エーフィー、ライトは、スクールに向けて歩き始めた。


@ ( 2013/04/24(水) 01:36 )