とある青年の物語 〜kizuna〜


























小説トップ
§13 A thick forest
seventy-ninth
PM7:15 ポケモンセンター 食堂

「…………と、こんな感じです。」

あの後、ユウキはスカイに調査の途中経過を報告していた。

「そんなにわかったんですね。 でも、狙っている組織がいるとなると、心配ですね。」

スカイはやや暗いトーンで言った。

「[封印の鍵]と[鋼の封印石]は、ソウルさんとアオイさんが護っているから大丈夫だよ。」
〈十分強いユウキでも歯が立たなかったから、安心よ。〉
「僕が全力で放った[10万ボルト]でも全く効いてる様子はなかったから、大丈夫だよ。」

ユウキ、ライトは諭すように言った。

〈確か、アオイという[キュウコン]だったな。〉
「アオイさんが? そういえば、あのひとは特殊でしたね。」

スカイは懐かしんだ。

〈ソウルさんの実力はわからないけど、[雷]の威力から判断すると相当な実力を持ってると思うよ。〉

そこでリーフがつけ加えた。

「ソウルの事ならよく知ってるよ。」
「お兄ちゃん、ソウルさんと仲良かったもんね。」
〈えっ?ソウルさんとは友達なの♪!?〉

オレンの実料理を(ついば)んでいたスーナが急に振り返って言った。

「そうです。年が近いから幼い時は毎日遊んでいたんです。懐かしいですよー。」

スカイは竹馬の友を想いだしていた。

〈ソウルさんとは古い仲なんですね。〉
「はい、久しぶりに………」
「あっ、ソウル先生、誰と話しているんですか?」

ソウルの言葉を遮り、声低くなりかけているが話に入ってきた。

「生徒さんですね?」「考古学者のユウキさんですよ。」

「ユウキさん?ああー、このあいだバトル講座をしてくれたあの人ですね?」〈見たことない種族ばかりだ……。〉

「覚えてくれていたんだね?嬉しいよ。」〈確かキミの種族は[アブソル]だねっ?〉

フライは少年と来たポケモン、アブソルに話しかけた。

「ユウキさん、もしよかったら、明日僕とバトルしてくれますか?」〈そうだが、どうかした?。〉

「僕でよかったら、うけてたつよ。」〈僕達はこの地方の出身ではないからです。 この感じから推測すると、あなたな悪タイプですね?〉

「ありがとうございます!!」〈そういうことなんだ……。確かに、オレは悪タイプ持ちだ。〉

「なら、9時頃にポケモンセンターの前でまってるよ。」
「わかりました!お願いします!」

少年は元気よく答えた。

「じゃあアブソル、いこっか。」
〈ん?ああ。では、失礼します。〉

少年はぺこりと頭を下げて、ユウキ達の元を去った。

「……ユウキさん、いいんですか?」

一部始終を聞いていたスカイが申し訳なさそうに聞いた。

「明日はみんなの技の調整をしようと思っていたから、大丈夫ですよ。みんなもいいよね?」

ユウキは食事を既に食べ終えていたメンバー全員に聞いた。

〈ええ。構わないわ。〉〈調整なら、好都合だ。〉

シルクは微笑み、オルトは首を縦に振った。

〈最近忙しかったから、息抜きのつもりで闘うよ。〉〈ウチはいつでもいいよ♪〉

リーフを快く承諾し、スーナは2、3回翼を羽ばたかせて了承の意を表した。

〈はい。僕もいいですよ。〉〈実践演習だと思えばいいよねっ?〉

コルドは頷き、フライは右手でグーサインをつくった。

「決まりだね。」
「ありがとうございます。」
〈なら、今日は早めに休みましょうか。〉
「みんなはたたかう事になったからね。ユウキくん、戻ろっか?」
「そうだね。 では、ソウルさん、僕達はこの辺で失礼します。」
「お兄ちゃん、また明日ね!」

ユウキ達は一言ずつソウルに挨拶を述べ、自分達の部屋へと戻っていった。

■筆者メッセージ
この章では戦闘が少ないので、次回にバトルシーンを多めに入れようと思います。
@ ( 2013/07/14(日) 00:36 )