とある青年の物語 〜kizuna〜


























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§12 The new supporter
seventieth
PM 8:00 105号室

〈ユウキさん、そろそろ連絡をとってみたらどうですか?〉

夕食を終え、コルドがユウキに話しかけた。

「もう8時だから、調査していても戻って来ている時間だね。 うん

まずはルビーさんからかけてみるよ。」
〈そういえば、ルビーさんには別れてから一度も連絡とってなかったね♪〉
〈そうだな。〉

ユウキはライブキャスターを取り出した。

《あっ、ユウキくん、そっちの状況はどうかな?》

10秒程呼び出したあと、ユウキの端末からルビーの声が聞こえた。

「ルビーさん、連絡をとるのが遅れてすみません。 僕達はあの後、[封印の鍵]と[鋼の封印石]を見つけました!」
《ユウキくんも無事に見つけれたらみたいだね。僕は[氷の封印石]を見つけたよ。》
「本当ですか!? そっちは守っているポケモンとかいたんですか?」
〈いや、野生のポケモンだけで、そういうのはいなかったよ。 ………ただ、尋常じゃないぐらい寒かったけど……。》
「夏なのに、そんなに寒かったんですね? [封印の鍵]のほうは極端に空気が薄くて、[鋼の封石]のほうは気温が50℃ぐらいありました。 どっちも、いつもの姿だと倒れていたと思います。」
《………ということは、宝具はいわゆる秘境に隠されていたということかな。僕の方は服を着込めばなんとかなったから、その2つはユウキ君に任せて正解だったね。》
「確かに、そうですね。 ルビーさん、別れてから時間が経ってるので、一度合流して状態交換しませんか?」
《うん。それがいいね。カエデ君には僕から伝えておくよ。》
「お願いします。 ところで、ルビーさんは今どこにいますか?」
《僕? 僕は今、[ヒマワキシティー]、ホウエンの北東にある町だよ。ユウキ君の方は?》
「僕は[カイナシティー]です。」
《カイナシティーかー。 ……なら、キンセツシティーに来てくれる?》
「キンセツシティーですね。わかりました。」
《明日の9時ぐらいに来れるかな?》
「9時ですね?大丈夫です。では、その時間に会いましょう。」
《うん。》
「………よし、と。」
〈ユウキ、明日はキンセツシティーで待ち合わせなんだよね?〉

通話を終えたのを見計らって、リーフが聞いた。

「そうだよ。」
「時間は9時だよね?」
〈日にちは明日だな?〉
「うん、その通り。 カエデにはルビーさんが連絡してくれることになったから。」
〈ということは、私達は明日の9時までにキンセツシティーに行けばいいのね?〉
〈そうなりますね。 皆さん、今日は早めに休みませんか?〉
〈誰なのかわからないけど、朝が早いのなら、そのほうがいいねっ。〉
〈うん♪ もう9時だから、そろそろ寝よっか♪〉
〈そうね。〉

ユウキ達は、この日は早めに休むことにした。

「電気、消すよ。」

スイッチを切り、105号室は闇に包まれた。

………

AM8:00 カイナシティー ポケモンセンター前

「じゃあ、ちょっと早いけど、そろそろ行こっか。」
〈うん。今からでると、多分20分ぐらい前に着くよね?〉

チェックアウトして、あとはカジノ街に行くだけとなった。

「ユウキくん、私の事はルビーさんとカエデくんには言ってないから、このままのほうがいいよね?」

ライトがはっと思い出して言った。

〈忘れてたけど、ライトは秘書ってことになってたね♪〉
〈だから、ライトは飛ばないほうがいいね。〉
〈そうですね。 フライさんに乗せてもらったらどうですか?〉

ここでコルドが提案した。

「うん。そうするよ。フライ、いい?」
〈うんっ。 ライトちゃんを乗せるの、初めてだよっ。〉
「私は元々飛べるからね。」

〈ユウキはいつも通り、スーナに乗せてもらうことになるな。〉
〈そうね。 2人には伝説を交えて伝えてあるから、大丈夫ね。〉
「うん。 街をでてから姿を変えるよ。 じゃあ、そろそろ行こっか。」

ユウキの号令で、一同は北に向けて歩き始めた。

………

AM8:15 110番道路 南部

〈ユウキ、この辺なら人通りが少ないから大丈夫そうだね。〉
〈そうだな。 ユウキ、俺達をボールに戻してくれるか?〉
「うん。 着いたらすぐにだすから、それまで待ってて。」
〈ええ、わかったわ。〉
〈僕達もいつも通りだね。〉
〈はい。 ユウキさん、お願いします。〉
「うん。」

ユウキは4つのボールを取り出し、シルク、オルト、リーフ、コルドは赤い光に包まれてボールに収まった。

ボールをバッグの外ポケットにしまうと、ユウキは自身の姿を歪ませた。

〈ユウキも準備できたね♪?〉
〈うん。じゃあ、スーナ、フライ、よろしくね!〉

〈〈うん♪!/っ!〉〉

「なんか、不思議な気分だなー。」

ユウキはスーナ、ライトは違和感を覚えながらもフライの背中に乗った。

〈〈いくよ!〉〉

スーナとフライはほぼ同時に飛びたった。

@ ( 2013/07/03(水) 22:29 )