とある青年の物語 〜kizuna〜


























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fifth
PM6:05 ミシロタウン研究所内

「ユウキ君君、この部屋使って。」
「うん。ありがとう。」
「夕ご飯用意するから、一時間ぐらいしたら研究所のほうにきて。」
「わかったよ。」

サファイアの計らいで、ユウキは研究所に泊めてもらえることになった。

〈一時間あるので、今日の調査結果をまとめませんか?〉
〈そうね。今のうちにしましょ。〉
〈担当はいつもどうりだな。〉
〈ウチとジャローダとコバルオンは情報収集担当だから、フリーだね♪〉
「うん。二人とも、頼んだよ。」
〈ええ、私とコジョンドで、ユウキの書いた原案の推敲よね?私は体の構造上字を書けないから、訂正はコジョンドね。〉
〈ああ、俺達はユウキの進度次第だから、たのんだぞ。〉
「うん。」
〈僕達のなかで字が書けるのは、ユウキ以外でコジョンドだけだもんね〜。〉

コジョンドは字を書けるようだ。おそらく、ユウキから教わったのだろう。
ユウキ達は調査結果をまとめ始めた。

 50分後

〈よし、終わったわ。〉
〈ユウキ、こっちも終わったぞ。〉
「二人とも、ありがとね。ちょっと早いけど、行こうか。」
〈そうね♪〉〈うん、そうだね〜。〉〈そうしましょうか。〉
〈ええ、早いほうがいいわよね。〉
〈10分前行動とも言うしな。〉
「じゃあ、行こうか。」

ユウキ達は少し早めに研究所に向かった。

PM7:00 研究所内

「あれ、ユウキ君、はやかったね?」
「うん、思ったより仕事が早く終わったからね。」

研究所にくると、ちょうどサファイアが夕食の準備を終えたところだった。

「博士はまだみたいだね。」
「博士はいつもこうだから。私が夕食作りに来ないと、いつまでも研究に没頭しちゃうから………。」
〈サファイアもいろいろと大変なのね。〉
〈研究者の助手も大変ですね。〉
「そういえばユウキ君、さっきから気になってるんだけど、ユウキ君ってずっとポケモンをだしてるの?」
「うん。僕の生まれ育ったジョウト地方はこれが主流なんだよ。だから、一週間ずっと出しているのは当たり前って感じだよ。」
「ユウキ君ってイッシュの出身じゃなかったんだ。」
「うん。」

ユウキとサファイアが話していると、

「いやー、ゴメンゴメン。つい夢中になってて遅くなったよ。」
「あれ、博士、呼ぶ前に来るって珍しいですね。」
「せっかくユウキ君が来てるのに、席を外す訳にはいかないからね。」
「そういえば、オダマキ博士は何の研究をしてるんですか?」
「そういえば言ってなかったわね。」
〈ウチも気になるなー♪〉
「僕はポケモンの特性について研究してるんだよ。」
「特性ですかー。」
〈なら、僕の特性は珍しいんじゃないですか?〉
〈そうだね〜。コバルオン達だけしか持ってない特性があるからね〜。〉
「うん、そうだね。博士、ちょっといいですか?」
「なんだい?」
「特性なら………、コバルオン、説明してくれる?」
〈はい。そのつもりです。〉
「うん、じゃあ、お願いね。」
「ユウキ君、さっきから何を一人で言ってるの?」
《ユウキさんは僕達の言葉が解るんです。》
「えっ、これは、テレパシー!?」
「サファイアにも聞こえたのかい!?」
《そうです。僕はテレパシーを使えます。》
「やっぱりそうだ!ユウキ君、聞きたい事がいろいろあるんだけど。」
「突然だったね、順番に説明するよ。」

ユウキは手短に説明を始めた。

《……ということです。僕達と、ユウキさんの経歴をわかっていただけましたか?》
「なるほどね。だから、ユウキ君は学者を志したんだね。」
「うん。」
「ユウキ君、それはすごいことだよ。」
「まあね。でも、この事は公にしてないから、黙秘でお願い。」
「うん、わかったよ。」「さすがにこれは公には出来ないよね。」
〈よかったな。〉
〈ユウキのトップシークレットだからね〜。〉
「うん。」
「ユウキ君、他にも聞きたい事があるんだけど、いいかな?」
「えっ、いいけど?」

こうして、サファイアのポケモンも交えて、ユウキへの質問会が始まった。

………

AM7:45 研究所内

「二人に僕の事、理解してもらえてよかったなー。」
〈そうね。あの二人なら、秘密も守ってくれそうね。〉
〈優しそうだったからな。〉
「うん。じゃあ、ずっと世話になるわけにはいかないし、そろそろ行こうか。」
〈そうだね♪〉
〈行きましょうか。〉
〈そうだね〜。〉
「サファイア、そろそろいくよ。」
「うん。いい研究結果がでるといいね。」
「うん。」
「ジム巡るんなら、ここからだと、トウカシティーが一番近いよ。」
「うん、ありがとう。」
「困った時は、私のアドレス教えるから、いつでも連絡してね。」

サファイアはポケナビを取り出した。

「ホウエンの通信機器はそんな感じなんだね。」

ユウキもライブキャスターを取り出した。

「うん。」
「じゃあ、そろそろ行くね。」

ユウキはサファイア、オダマキ博士に見送られ、ミシロタウンをあとにした。


 §1 end. to be continued.




@ ( 2013/04/14(日) 23:53 )