とある青年の物語 〜kizuna〜


























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§9 a hot spring resort
forty-fifth
PM5:10 フエンタウン sideコジョンド

〈エーフィー達は向こうに行ったみたいだから、僕達は逆のほうに行かない〜?〉
〈そうだな。〉
〈とりあえず、一通り見ましょうか。〉

イッシュ♂組はエーフィー達とは逆方向に歩き始めた。

〈まずは出店を見て見る〜?〉
〈そうですね。良さそうな店があったら合流してから、ユウキさん達と来ませんか?〉
〈そうだな。下見を兼ねて行ってみるか。〉
(もっとグルメ情報を調べておいたほうがよかったかもしれないな……。〉

コジョンド達はフエンタウンのグルメ街に向かった。

 25分後

〈大体は見ましたね。〉
〈うん。どれも美味しそうだったね〜。〉〈温泉だけでなくて、こういう事でも有名だったんだな。〉
〈後で来るのが楽しみですね。〉
〈そうだね〜。 まだ日が沈んでないから、まだまだ時間がありそうだね〜。〉
〈ああ。 ん?この建物は………。〉

コジョンド達はある建物の前にたどり着いた。

〈ジムですね。〉
〈この街にあったんだね〜。ここは何タイプだろうね〜。〉
〈キンセツシティーは夜の街だから電気、ひょっとすると街の特色が顕著に表れているのかもしれないな。〉
〈きっとそうでしょうね。仮にそうだとすると、ここは温泉街なので水か炎のどちらかですね。〉
〈砂漠が近いから、地面の可能性もあるよね〜。〉
〈その3つのどれかだな。〉

三匹は再び歩き始めた。

 5分後

〈とりあえず、ポケモンセンターに戻りましょうか。〉
〈一通り見たからな。〉
〈まだ時間がありそうだし、僕達だけで技の調整する〜?〉
〈おそらく明日はジム戦ですからね。〉
〈だから、112番道路に行くか。〉

コジョンド達が夕暮れの荒野に向かおうとした時、

「おっ、珍しいポケモンじゃん!しかも3匹も!さっそくゲットだ!」

1人の少年が現れた。

〈トレーナー戦か。調整にはちょうどいいな。〉
〈予行演習になりますからね。〉「ハスブレロ、ゲットするぞ!」
〈仕方ない、やるか。〉

街の真ん中で少年はハスブレロをだした。

〈おそらく草タイプだな。〉
〈なら、僕がいくよ〜。〉
〈ジャローダさんからですね。〉

ジャローダは一歩前に出た。

〈同じ草タイプかー。〉〈僕が相手だよ〜!〉
「[水鉄砲]!」
〈よし、[水鉄砲]!〉〈水!?〉

ハスブレロは少量の水を放った。
ジャローダはそれを容易くかわし、接近した。

〈その程度だと、僕には勝てないよ〜。[リーフブレード]!〉
〈!?〉

ジャローダは草の刃で居合いのごとく切り裂いた。

「!?強い! こっちも[葉っぱカッター]だ!」
〈……くっ![葉っぱ…カッター]!〉
〈なら、こっちも[リーフストーム]!〉
〈ジャローダさん、全力でするつもりですね。〉

ハスブレロは複数の葉を飛ばしたが、ジャローダがそれ以上の植物の嵐を引き起こしたため、打ち消された。

〈!!?〉〈そろそろfinishかな〜。[ソーラービーム]!〉「マズい!?[メガド……]〉

ジャローダがすぐに光線を撃ったため、指示が追いつかず、ハスブレロは倒れた。

「!?一度も攻撃出来なかった!? なら、次はゴーリキー今度こそゲットだ!〉〈次は俺にいかせてくれるか?〉
〈ハスブレロの分まで、やるか!〉〈はい!お任せします。〉〈僕はもういいよ〜。〉

相手のゴーリキーは、ボールから出るとボーズをきめた。

〈ボディービルダーか!〉

コジョンドは的確にツッコんだ。

「[瓦割]!」〈お手並み拝見といこうか、[波動弾]!〉
〈よし!〉

ゴーリキーは技のために接近を開始した。
コジョンドは大小2つのエネルギー弾をすぐに放ち、四方に拡散させた。

〈!?近づけない!〉〈[跳び跳ねる]!〉

コジョンドは相手が立ち止まった隙に跳び上がった。

〈しまった!?見失った!〉「かわすんだ!」

相手は標的を見失ったのか、辺りを見渡している。
対してコジョンドは次の攻撃に備えて、降下しながら体勢に変えた。

〈!あそこか!〉〈[跳び膝蹴り]!〉

ゴーリキーが気がついた時には、既にコジョンドが目前に迫っていた。
コジョンドの脚が標的を捉えた。

〈!!?っ!〉〈よし。好調だな。〉

相手は膝を付き、倒れた。

「こんなにあっさり……。最後の一匹、コノハナ頼んだよ!」〈お二人共、お疲れ様です。今度は僕ですね。〉
〈………………うん。〉

少年は内気なコノハナをだした。

「[騙し撃ち]!」〈では、いきますよ!まずは[奮いたてる]!〉
〈………わかった。〉

コバルオンが志気を高めている間に、コノハナはコバルオンに接近した。

〈……[騙し撃ち]。〉
〈…よし! っ! わざわざありがとうございます。[正義の剣]!〉

相手の技によりさらに強化された斬撃がコノハナを襲った。

〈!!!?っ!〉

後方にとばされ、力尽きた。

「野生のポケモンにストレート負けするなんて………。」
《僕達の強さの秘密をお教えしましょうか?》
「!? この声は!?」
《僕達は野生ではなくて、トレーナーのポケモンです。》

コバルオンは構わず話しはじめた。

《僕達全員の種族はこの地方には生息しないので、この事からお分かりになることができるでしょう。》
「えっ!?」
《そろそろ時間なので、僕達は失礼しますね。》
〈コジョンドさん、ジャローダさん、そろそろ行きましょうか。〉
〈…?うん。そうだね〜。〉

コバルオンはそれだけ伝えると、コジョンド、ジャローダと共に立ち去った。

………

PM6:15 フエンタウン sideエーフィー

〈………それで、ベルはどういう用事でここに来たの♪?〉

エーフィー達は偶然会ったベルと話をしていた。

「家を飛び出して、何も出来てなかったから、お父さん達を連れて親孝行を兼ねた旅行だよ。」
〈親孝行ねー。〉「そういえば、ベルさんって、どこから来たの?」
「私はイッシュの出身だよ。」
「ユウキくん達と同じなんだね。」〈ユウキさんはそんなに遠くの地方の出身だったんだねっ。〉
「そう。そういえば、ライトさんの事、まだ聞いてなかったね。」
「まだ言ってなかったけど………。」

ライトは少し俯いた。

〈ライト、ベルは十分信頼できるわ!〉
〈ウチらが保障するよ♪〉
「えっ。 ためらっているってことは……ユウキくんみたいに秘密があったり……。」「………エーフィーとスワンナが言うなら、信じて…みようかな。」

ライトはすぐに明るい表情に戻った。

「ユウキくんも何かしら関係があるみたいだし、私の事を信じてくれるなら、私の秘密を明かしても…いいけど?」
「重要な事なんだね。わかったよ。[友情]の名に賭けても、絶対に誰にも言わないよ!」
「本当に?」
「もちろんだよ!嘘をついたら[友情]の名が廃るよ。」
「よかったー。」
〈話は決まったわね。なら、今日の10時ぐらいにポケモンセンターの202号室に来てくれるかしら?〉
〈誰かに聞かれるとマズいからね♪〉
「うん。10時に202号室だね? じゃあ、それくらいにいくよ。」
〈きっとユウキも会いたがると思うよ♪〉
「きっとそうだね。じゃあ、後で!」
〈うん♪〉〈ええ。〉

ライト達は一度ベル達と別れた。

@ ( 2013/06/08(土) 01:04 )