とある青年の物語 〜kizuna〜


























小説トップ
§7 millionaire
thity-ninth
AM11:15 キンセツシティー ジム

「ジャローダ、いくよ!」
〈うん!〉

ユウキの12回目のジムは後半戦に突入した。 

「わざわざ交代するとは……ライボルト、[電撃波]!」
〈うん![電撃波]!〉「光を溜めながら[リーフブレード]!」
〈OK〜。〉

ライボルトは電塊を放ち、ジャローダは攻撃のために接近を始めた。

〈速度はいまいちだね〜。[リーフブレード]〜!〉「かわして[10万ボルト]!」
〈かわされた!? っ!〉

草の刃がライボルトを掠めた。

〈[10万ボルト]!〉〈!ヤバいかも〜![リーフブレード]! っ!〉

電撃を放った。
ジャローダはとっさに草の刃を地面に当てて回避したが、完全にかわす事が出来なかった。

〈あの距離で直撃を防ぐなんて、凄いね。〉
〈でも、僕はまだ本気を出してないよ〜。 ユウキ、溜まったよ〜!〉
〈本気じゃないの!?〉「わかった!そのまま留めて[リーフストーム]、一気にいくよ!!」「[充電]じゃ!」
〈うん。攻めるんだね〜。[リーフストーム]!〉〈わかった![充電]!〉

ライボルトは電気を溜め始めた。
対してジャローダは植物の嵐を起こし、距離を詰め始めた。

「そのまま[ソーラービーム]!」〈よし、溜まった!〉
〈OK〜。[ソーラービーム]!〉

ライボルトは振り返り、作業が完了したことを伝えた。
植物の嵐は光線をカモフラージュする形でライボルトに迫った。

「[雷]!」〈草の後ろから光線!?〉「[これできめるよ![逆鱗]!」

ライボルトは光線をかわすのに気を取られ、ジャローダの接近に気づくのが遅れた。

〈目の前に!?[雷]!〉
〈うっ! 威力…高いけど、まだまだだね〜。[逆鱗]!〉

高電圧の電撃がヒットしたが、ジャローダは構わず高威力の攻撃に移った。

〈!!? …凄い……威力……。〉
「とにかくかわすんだ!」

ライボルトは避けようとするが、避けきれず、徐々に体力が削られる…。

「ジャローダ、一旦退避して!」
〈!!? うん!危なかった〜。もう少しで…混乱するところだったよ〜。〉

ジャローダは無理やり技を中断し、後ろに下がった。

「[逆鱗]を使えるとは……ワシは圧倒的に不利じゃな。できる限りの力で[電撃波]!」
〈……………っ、うん。[電撃……波]。〉

ライボルトは歯を食いしばり、なんとか技を出した。

「だめ押しの[リーフブレード]!」
〈うん。これで…最後だね〜。[リーフブレード]!〉

ジャローダは技を利用して跳び上がり、電塊をかわした。

〈!!?………やられ……る……かも……。〉〈[リーフブレード]!〉

ダメージが蓄積し、動けないライボルトに草の刃が襲った。

〈…くっ、………強いよ……。〉

攻撃に耐えられず、ライボルトは倒れた。

「………見事、天晴れじゃ! ジムバッチを贈呈しよう。」
「あっ、ありがとうございます。」 
「ユウキくん、今回も鮮やかに決まったね。」

ユウキはジムバッチを受け取った。

………

PM0:00 キンセツシティー ポケモンセンター前

ユウキはジャローダ、コジョンドの回復を済ませた。

「とりあえず、ここでの予定は全部終わったかな。」
〈そうだね♪ジム戦も終わったもんね♪〉
〈この後はどうしますか?〉
「カエデ達と別れてしばらく経ったから、一度連絡を取ろうと思ってるよ。」
〈向こうもはかどっているといいわね。〉
〈まず、あの実力なら、ジム戦は大丈夫だな。〉
「うん。そうだね。」
「じゃあ、かけるよ。」

ユウキはライブキャスターの電話帳からカエデの名前を探し出し、電話をかけた。

「カエデ、そっちはどう?」
《ジム戦は順調やよ。ユウキは?》
「僕もさっき終わったところだよ。 本題に入るけど、調査して分かったこととかある?」
《ああ。[石の洞窟]で[岩の封印石]を見つけたんやけど……》
「見つけたんだね? でも、どうかしたの?」
《うん。着くのが一歩遅くて、ルビーさんが言ってた組織に奪われてしまったんやよ……すまんな。》
「何も情報が無い状態だったから仕方ないよ。」
《次は未然に防がないあかんな。ユウキはどうや?進展はあったんか?》
「うん。110番道路に隠された洞窟で[封印の鍵を見つけたよ。守ってるポケモンに誤解されそうになったけど。 だから、そのまま守ってもらってるよ。狙われていることも伝えたから。」
《守ってるポケモンがいるなら安心やな。 ユウキはこの後どうするつもりなんや?》
「僕はこれからフエンタウンに行くつもりだよ。カエデは?」
《トウカシティーは済んどるから、カナズミシティーを経由してハジツケタウンに行くつもりやよ。》
「じゃあ、僕は近くの砂漠と火山を調べてみるから、そっちはよろしく。」
《そのつもりやよ。ユウキもな。》
「うん。」

ユウキは通話を遮断した。

〈向こうは見つかったけど、失敗だったらしいね〜。〉
〈ということは、残りは[鋼の封印石]と[氷の封印石]だけね。〉
「あと、あの組織から守るために、結界の場所を見つけないといけないよね?全く検討がつかないけど。」
「うん。確かにね。」
〈だから、まずは砂漠と火山の調査からだな。〉
〈砂漠かー♪[古代の城を思い出すなー♪〉
「砂漠に行くなら、会いたい友達がいるんだけど、一緒に来てくれる?紹介したいポケモンがいるの。」
〈ライトさんのお友達ですか?〉
〈会ってみたいわね。〉
「なら、決まりだね。」

ユウキ達のこの日の予定が決定した。


§7 End. To be continued...

@ ( 2013/05/29(水) 00:28 )