とある青年の物語 〜kizuna〜


























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§7 millionaire
thity-eighth
AM0:00 キンセツシティー ポケモンセンター 145号室

グリースの一団を追い払った後、ユウキ達は数人の目撃者と共に警察の事情聴取を受けた。
それが一段落し、部屋に戻った頃には、既に日付が変わっていた。

「やっと終わった…………」
「「眠い…………。」」〈思った以上にかかったわね……〉
〈うん♪……肉体的にも、精神的にも疲れたよ……。〉
〈私も……〉

全員疲労がたまり、部屋の布団に倒れこんだ。

「ユウキさん、聞きたい事があるんだけど、疲れたから明日聞いてもいいですか?」
「うん。そうしてくれるとありがたいよ。」〈ユウキ、遅かったな。〉
〈事件に巻き込まれてね………コジョンド、寝る準備をしておいてくれたのね?助かったわ。〉
〈あの後、思ったより早く終わったからな。………ジャローダとココドラはすぐに寝たがな。〉
〈いつもならとっくに寝ている時間だもんね♪〉
「うん。私は何も出来なかったけど………。ん?ユウキくんにユウカちゃん、もう寝ちゃったね。」
〈2人ともずっと私達に指示を出していましたから。〉
〈その後もいろいろありましたからね。〉
〈そうね。 さあ、今日はもう遅いから私達も寝ましょうか。〉
〈そうだな。〉〈うん♪そうだね♪〉〈〈はい。〉〉
「うん。じゃあ、おやすみ。」

全員思い思いの場所で眠りについた。

………

AM9:30 145号室

「……………というわけで、あんな時間にしか戻れなかったんだよ。」
〈なるほどな。〉〈そんな事があったんだ〜。〉

この日は、遅めに起きて昨日の出来事について話した。

「おかげで凄く疲れたよ。」
〈エーフィーさん達が助けてくれなかったら、私は力尽きてたよ。〉
〈ジュプトルにとっては相性が悪かったからね♪でも、あそこまで耐えたのは凄いと思うよ♪〉
「うん。」
「そういえば、ユウカ?昨日聞きたいことがあるっていってたけど、どうかした?」
「えっ、あっ、そういえば、昨日は何も持ってなかったのに、どうやってエーフィー達を呼んだんですか?」
〈私も気になるなー。〉
《昨日話してなかったわね。》
「昨日、僕が伝説に関わっていることは話したよね?」
「はい。きいたけど?」
《ユウキさんと僕は[絆]の力で堅く繋がっているんです。》
「〈えっ!?〉[絆]で!?」
《ええ。ユウキが[絆の賢者]で、コバルオンが[絆の守護]であることは聞いたわよね?》
「うん。」
「その関係で僕とコバルオンは離れていても意志疎通が出来るんだよ。」
《テレパシーと似た感じです。》
〈テレパシーと?〉
〈そうよ。〉
「確か前にそう言ってたよね。」「へぇー。特別な能力を使ったんですね?」

ユウキは自身の能力についての説明を終えた。

………

AM10:00 キンセツシティー ポケモンセンター前

「昨日はいろいろあったけど、ここで一端お別れだね。」
「そうですね。ライトちゃん達はこれから1フエンタウンのほうに行くんでしょ?」
「うん。ユウカちゃんはシダケタウンだよね?」
「うん。親戚が住んでいるから、挨拶をしにいくためにね。ライトちゃんも修行頑張ってね。」
「うん!ユウカちゃんもね。」
「じゃあ、そろそろ行きますね。」

ユウカは自分の目的のため、ユウキ達と別れた。

「ユウカちゃん、いっちゃったね。」
〈次に会うのはフエンタウンになるわね。〉
〈その頃にはもっと強くなっているだろうね〜。〉
〈会うのが楽しみだな。〉
「うん!今度会う時は直接戦いたいなー。」
〈その時にはきっとライトも強くなっていると思うよ♪〉
「うん。 そういえばユウキくん、この後はジム戦?」
〈そういえば、この街にはジムがありましたね。〉「あっ、すっかり忘れてたよ。」
〈今回は誰でいくの〜?〉

ジャローダが聞いた。

「今回はジャローダが中心かな。相手は電気タイプらしいから、スワンナ以外は普通に戦えそうだからね。」
〈電気タイプなら、ウチは不利だね♪ダメージが4倍になるからね。ユウキは別だけど、電気タイプとはできれば戦いたくないから………。〉
「うん。あとは麻痺対策として、コジョンドかな。」
〈俺の特性は<柔軟>だからな。〉
「確か麻痺状態にならないんだよね?」
〈そうよ。 残りは控えよね?〉
「うん。 誰がいくか決まったし、行こうか。」
〈うん♪〉〈ジム戦なので、僕達はいつもどうりですね?〉
〈そうなるな。ユウキ、頼んだぞ。〉

ユウキは全員をボールに戻した。

………

AM11:00 キンセツシティー ジム

「すみませーん。ジム戦お願いします!」
「最近挑戦者が多いのー。よろしい。」
「ユウキと言います。使用ポケモンは2体ですか?」
「そうじゃ。ルールは知っておるな?」
「はい!」
「では、このテッセンか丁重相手しよう!レアコイル、いくぞ!」
〈ヨシ、ワカッタ。〉
「レアコイルなら、コジョンド、[絆]の名の下に、いくよ!」
〈ああ。任せろ!俺に最適な相手だな!〉

両者共に一番手を出した。

「レアコイル、[電磁波]!」「様子見で[波動弾]!」
〈リョウカイシタ!〉〈よし、いくぞ!〉

レアコイルはコジョンドに微弱な電気を飛ばした。

〈甘いな。利用させてもらうぞ![波動弾]!〉

コジョンドはタイミングをずらしてエネルギー弾を電流に向けて放った。

「コジョンド、ナイス!」〈エーフィー、使わせてもらうぞ!〉

エネルギー弾は電気でコーティングされた。

「技の防ぐとは……こちらも攻撃に移るとするか。[10万ボルト]!」
〈イクゾ![10万ボルト]!〉
〈よし!かかったな!〉「この距離と速度なら……いける!」

電流で覆われたエネルギー弾はちょうどレアコイルの真下で縦方向に弾けた。

「〈!!?〉」「〈よし!上手くいった!〉かわして[跳び膝蹴り]!」

両者が正反対の反応をした。

〈クッ、イリョク………タカスギダ!〉〈了解した!呆気なく終わりそうだな。[跳び膝蹴り]!〉
「!?かわすんだ!」
〈これでトドメだ!〉
〈ッ!〉

あまり距離が開いてなかったため、コジョンドの蹴りがレアコイルを捉えた。

「ワシのレアコイルが完敗じゃと!?」
「油断するとストレート負けしますよ!コジョンド、交代して!」
〈ああ。この後はジャローダだな?〉
「うん。ジャローダ、頼んだよ!」
〈後は頼んだぞ!〉
〈うん。任せて〜。〉

コジョンドは下がり、ジャローダと交代した。

「そのポケモンは草タイプじゃな?ライボルト、出番じゃ!」
〈レアコイルがダメージを与えられないなんて、いつ以来だろう……。〉

続いて二番手を出した。

〈この種族って、ソウルさんの仮の姿と同じだよね〜?〉
「うん。そうだよ。さあ、いくよ!」
〈うん!〉

ユウキの12回目のジム戦は後半戦に突入した。

@ ( 2013/05/28(火) 00:38 )