とある青年の物語 〜kizuna〜


























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§6 A blue flash
thity-fourth
PM3:00 ニューキンセツ

〈まずはコジョンド、[波動弾]をお願いしてもいいかしら?〉
〈ああ。了解した。[波動弾]!〉

エーフィーに頼まれ、コジョンドは手元にエネルギーを溜め始めた。

〈どんなふうになるんだろうね〜。〉
〈とりあえず、混ぜ合わせてみたら♪?〉
〈そうね。〉

エーフィーは予め留めておいた白銀の小球と、コジョンドのエネルギー弾を混ぜ合わせて発射した。
二色の小球は混ざらず、白銀の小球を中心にエネルギー弾が螺旋状に回転し始めた。
その後、白銀の弾は消滅した。

〈カエデのフローゼルと戦った時と同じだね。〉
〈うん。確か、氷とドラゴンを合わせていたよね。〉

ライト、ユウキの順に言った。

〈同じ反応をしたんだな? 仮説をたてると、片方が相性で勝るとさっきみたいな反応が起こるかもしれないな。〉

コジョンドが推測した。

〈そうですね。ユウキさん、ユウキさんの[目覚めるパワー]を試してみたらどうですか?〉
〈うん。これで同じように反応したら、結論が出るね。[目覚めるパワー]!〉

ユウキは左手で紅蓮の小球を作り出した。

〈エーフィー、いくよ!〉
〈ええ。〉

ユウキは小球の1つに向けて撃ち出した。
案の定、白銀の小球を中心に紅蓮の小球が螺旋状に運動し、白銀の小球が消滅した。

〈やっぱりな。〉
〈つまり、相性がいいほうが回転しながら進むってことだね♪〉
〈これで確定したね〜。〉
〈そうね。 ほかにも何か法則がありそうね。今度は私の[目覚めるパワー]で試してみるわ。〉

エーフィーは[サイコキネンシス]を
維持しながら、口元に暗青色の小球を作り出した。
再び小球に向けて放ち。混ぜ合わせた。
小球は紺色となり、膨張し、壁にぶつかった。
轟音とともに、壁は崩れ落ちた。

〈今度は大きくなっていったね。〉
〈うん。 [シャドーボール]と合わせた時と似てましたね。〉
〈そうだね♪次はライトの[ミストボール]と合わせてみたらどう♪?〉
〈うん。[ミストボール]!〉

今度はライトが口元に純白の弾を造り、放った。
白銀の小球と混ざり、他のものより速い速度で動いた。

〈さっきより速いね〜。〉
〈もしかすると、タイプで固有の効果があるんじゃないか?〉
〈そうかもしれないね。〉
〈だとしたら、ドラゴンタイプは膨張する作用、エスパータイプは加速させる効果があるのかもしれないわね。〉
〈そうだね。タイプの違い以外には、それぐらいしか変化がないしね。〉
〈なら、確実だね〜。他のタイプはどうなるんだろうね〜。〉
〈試してみようよ♪〉〈エーフィー、本当に化学者みたい。〉
〈そうね。 実験するのって、こんなに楽しいものだったのね!〉〈確かに、化学者と言ってもいいかもしれないね。〉

エーフィーは目を輝かせている。

〈エーフィーは完全に理系だね。〉

ユウキが呟いた。

〈今度は水タイプを試してみない?〉
〈そうだね。エーフィー、いくよ♪!〉
〈ええ。いつでもいいわよ!〉
〈[ハイドロポンプ]!〉

スワンナは高圧の水を少量放った。
2つの技が混ざり、銀と水色が混ざったような色となった。
ある程度飛ぶと、進行方向に向けて一直線に弾けた。

〈あんな別れ方するんだね!〉
〈つまり、水色は進行方向に拡散、だな。〉
〈そうなりますね。今度は草はどうですか?〉
〈なら、僕だね〜。[リーフストーム]だと実体があるから………〉

ジャローダは光を蓄え始めた。

〈[ソーラービーム]を撃つんだね?〉

ライトが言った。

〈本当は[エナジーボール]が一番いいと思うけど、[ソーラービーム]!〉

ジャローダは光線を放った。

〈結構、難しいわ。〉

エーフィーはなんとか白銀の小球と混ぜ合わせた。
黄緑色+銀色となった。
弾は一定時間すすむと、横一直線に弾けた。

〈水とは弾ける方向が違うね。〉
〈そうだね♪草は横方向なのかな♪?〉
〈きっとそうだね。電気タイプだとどうなるんだろうね。〉
〈ユウキ、お願い!〉
〈うん。[10万ボルト]!〉

ユウキは高電圧の電撃を放った。
弾は金色となり、時間をおき、縦に弾けた。

〈今度は縦だったわね。〉
〈ああ。エーフィー、長時間技を継続しているが、大丈夫か?〉
〈もっとしたいけど、そろそろ時間ね。〉
〈なんか暗くなってきたと思ったら、日が暮れそうだね〜。〉

入り口から入る日差しが赤くなっていた。

〈もうこんな時間かー。そろそろ戻ろっか。〉
〈そうですね。〉〈そうだな。〉〈〈うん。〉〉
〈みんなは疲れてる?〉
〈ウチは乗せて飛ぶぐらいなら大丈夫だよ♪〉
〈私は一応休んでおくわ。〉
〈技を使い続けているからな。〉

エーフィーは留めていた白銀の小球を発散させた。

〈なら、僕達はボールに戻らないとね〜。〉
〈エーフィーさんがお疲れのようですからね。〉
〈うん。わかったよ。みんなはそれでいいね?〉
〈〈うん。〉♪〉〈ええ。〉〈ああ。〉〈はい。〉
〈私は自分で飛んでいけばいいね?〉
〈うん。 よし、行こっか。〉

ユウキはひとりずつボールに戻し、スワンナに乗った。
ライトがユウキのバッグを持ち、二匹は飛びたった。


§6 End. To be continued...  

@ ( 2013/05/24(金) 00:02 )