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AM8:00 シッポウシティー 博物館
「よし、準備も出来たし、そろそろ行こうか。」
〈ええ、とうとうこの日がきたわね。〉
博物館内のある一室にある書斎、ユウキはノートなどの必需品を詰め込んだ愛用のショルダーバッグを持ちながら言った。それに、パートナーのエーフィーが答えた。
「ユウキ君、ホウエン地方に行くなら、これを届けてくれないかしら?」
そこにジムリーダーであるアロエがやってきた。
「先週[古代の城]で出土した土器についての書類ですね。」
「ええ、そうよ。ミシロタウンって言う町なんだけど、行ってくれるかい?」
「ミシロタウンですね。わかりました!」
〈どんな町かな〜。〉
〈前に本で読んだんだが、カノコタウンみたいな町みたいだぞ。〉
〈確かそう書いてあったわね。〉
この半年で、エーフィー、コジョンドはユウキを手伝っているうちに、文字を読めるようになっていた。
〈のどかな町なんですね。〉
〈ウチはいつでもOKだよ♪〉
「フウロにここから一番近い町まで、送るように頼んであるから。」
「はい!ありがとうございます。では、行ってきます!スワンナ、久しぶりに頼んだよ!」
〈うん!まかせて♪〉
〈頼んだわよ!〉
ユウキはスワンナ意外のメンバーを2ヶ月ぶりにボールに戻した。
「よし、僕も。」
そう言い、精神統一した。
ユウキの姿が歪み、20秒ほどすると一匹のピカチュウが姿を表した。
〈よし、じゃあスワンナ、フキヨセシティーまでお願いね!〉
〈うん♪〉
ユウキは四足歩行で走り、スワンナは飛んで、博物館の外にでた。
〈ユウキ、乗ったね♪〉
〈うん!お願い!〉
〈任せて♪〉
スワンナはユウキを乗せて飛び立った。
………
AM9:00 フキヨセシティー 空港
〈よし、予定通り着いたね。〉
〈うん♪ユウキはここで元に戻るんでしょ?〉
〈うん、このままだと意思疎通出来ないからね。〉
すぐに元の姿をイメージする。
「スワンナ、行こうか。」
ユウキは空港の受付に向かった。
5分後
「この辺にいるはずだけど………あっ、いたいた!」
「ユウキ君、久しぶりー!」
ユウキが受付に着くと、ユウキと同じくらいの女性が走ってきた。
「フウロ、久しぶりだね。」
「うん!まさかユウキ君が学者になるとは思わなかったよ!」
「一応[絆の賢者]として、伝説を語り継がないといけないからね。」
「なんかユウキ君には、驚かされてばっかりだなー。本題にはいるけど、ホウエン地方に行くんでしょ?」
「うん!」
「燃料の関係でトクサネシティーまでしか行けないけど、いい?」
「うん!ホウエン地方に連れてってくれるだけで十分だよ。」
「そこからは私の知り合いの運送業者のフェリーに乗ることになるから。」
「うん、わかったよ。」
〈ウチは一度戻るね♪〉
「うん。」
ユウキはスワンナをボールに戻した。
「もうフライトの準備出来てるから、乗って!」
「うん、お願い!」
ユウキはフウロの小型飛行機に乗りこんだ。
「じゃあ、いくよ!」
「うん!」
新たな大地に向けて、飛行機は飛び立った。
ここからユウキの旅が再び始まる。
§ 0 end to be continued