07
PM3:00 カラクサタウン 路地裏
結局ユウキは肉体的な疲れと精神的な疲れが重なっていたので、1日休むことにした。
〈ごめんね。せっかく提案してくれたのに…。〉
〈いいよいいよ、気にしないで。〉
〈そうよ。ここでユウキが倒れたら意味ないわ。〉
〈ジャローダの言うとうりだ。〉
〈みんな、ありがとう。〉
〈だから今日はゆっくりしてて。夜の支度は私たちがするから!〉
〈うん。じゃあ、お言葉に甘えるよ。〉
〈なら決まりだな。じゃあ、俺はいつもの準備をするから、ジャローダは木の実とか探してきて。〉
〈OK〜。〉
〈なら、私はユウキのところにいるわ。〉
こうしてそられぞれの作業に取りかかった。
………
PM9:30 カラクサタウン路地裏
〈今日はみんなありがとう。まで明日もあるからそろそろ寝よっか。〉
〈そうだな。〉
〈うん。じゃあ、おやすみ〜。〉
〈〈おやすみ。〉〉
4匹は眠りについた。
………
AM11:45 2番道路
この日の午前中はユウキのトレーニングに付き合っていた。
〈ふうー。電光石火と電気ショックができるようになったし、今日はこのくらいにしようかな。〉
〈そうね。それにしてもユウキは上達するのがはやいわね〉
〈確かにな。じゃあとりあえずカラクサタウンに戻ろうか。〉
〈そうだね〜。〉
ここで一度戻ることにした。
………
AM11:50 カラクサタウン 広場
「………ということで、本日はこのゲーチス演説をお聴きくださいましてありがとうございました。」
〈あれ?こんな所で演説なんてしてたんだー。〉
ユウキ達が着いた頃には演説(原作でプラズマ団がしているやつです。)は終わってしまったようだ。
〈私はそんなの興味ないからどうでもいいわ。〉
エーフィーは演説に興味がないようだ。
「………。キミのポケモンはそんなこと言うんだ。」
「??」
「ボクはキミに興味を持ったと言っておこうかな。キミとはまたどこかで会うかもね。じゃあ、また。」
「…。あっ、ああ。うん。」
2人のトレーナーがバトルを終えて話をしていたようだ。
〈ん?ユウキ。あれはこのあいだのブラックじゃあないのか?〉
〈ほんとだ。どうやら旅は順調みたいだね。〉
〈そうね。 ユウキ?まさかブラックと話そうとしてない?〉
〈!?〉
〈図星だな。〉
〈ユウキ〜。今会うのはまずいんじゃあな……〉
「あっ、君たちはユウキ君のポケモンじゃあないかな?N、いくまえにちょっといい?」
「なに?」
((((本当にヤバいかも。))))
ユウキ達を見つけたブラックと、Nと呼ばれたトレーナーが近づいてきた。
「N、ポケモンの言葉がわかるって言ったよね。この子達にユウキって言う人がどこにいるかきいてみて。知らないポケモンが1匹いるけど…。」
「ボクの事を信じてくるれるんだね。いいよ。 君たちはユウキって言う人がどこにいるか知ってる?」
(!?僕の事を聞いてるのか!?正体がばれるかも。)
〈エーフィー、この状態まずいんじゃあ……。〉
「何がまずいの?」
〈〈〈〈!?本当にわかってる。〉〉〉〉
4匹(ユウキ含む)は声を揃えて驚いた。
「うん。わかるよ。」
〈………N、だっけ?他の人に聞かれたくないからブラックと一緒にきて。〉
〈えっ、まさか話す気じゃあないのか?〉
〈うん。もうばれるのも時間の問題だし、仕方ないよ。〉
ユウキは何かを決意したように答えた。
〈〈本気なの?〉〉
〈うん。〉
ユウキは自分に言い聞かせるように答えた。
「どうやら訳ありみたいだね。じゃあいこうか。」
………
PM1:00 カラクサタウン 路地裏
ユウキは全てをNに伝えた。
〈この事は絶対に誰にも言わないでよ。〉
「誰にも言わないでだって。」
「……………。そんなことがあったんだ……。 うん。わかった。絶対に誰にも言わないよ。」
〈……ありがとう。〉
「ありがとうだって。」
「どういたしまして。N、ありがとう。」
「どうも。じゃあボクはこの辺で。」
通訳し終えるとNは去っていった。
「……………」
しばらくの沈黙………。
「………。ユウキ君、明日まで一緒にいていいかな?」
「………、ピカ。」
間をあけてユウキは頷いた。
「よかったー。なら、さっそくだけど、修行に付き合ってくれる?………あっ、これ使って。字は書けるよね?」
と言い、ブラックは鞄からペンとメモ帳を取り出した。
〈ありがとう。これで意思疎通ができるよ。〉
言いながらメモ帳に書いて伝えた。
「やったー。ありがとー。」
〈私達もとことん付き合うわ。〉
〈決まりだね。じゃあ2番道路にいこっか〉
ユウキはメモ帳に書いて伝えた。
………
………
PM5:30 カラクサタウン ポケモンセンター内
「まさかユウキ君が直々に相手してくれるなんて、本当にありがとう。」
〈こちらこそ。僕も修行ができたしね。〉
こう伝えた。
〈さすがに今日は疲れたな。〉
〈そうね。1日忙しかったしね。私はひさしぶりにボールに戻ろうと思ってるけど、みんなはどうする?〉
〈俺も戻ろうかな。〉
〈僕も〜。〉
〈みんな疲れてるみたいだね。わかったよ。〉
そう言うとユウキはコジョンドに持たせていたバッグからボールを取り出した。
「ん?みんな戻るみたいだね。」
ユウキからボールを受け取ると3匹をボールに戻した。
〈ありがとう。みんなを回復させておいて。〉
メモ帳にそう書いた。
「わかった。」
ブラックは受付までいくと自分のも含めて5つのボールを預けた。ユウキはブラック近くにいた。
「そちらのポケモンは預けないんですか?」
「はい。この子は今日は闘わせてないので…。」
ブラックは適当にごまかした。
「これは失礼しました。」
「あと、部屋空いてますか?」
ポケモンセンターには宿泊施設も併設されている。
「了解しました。こちらです。」
ユウキ達は部屋に案内された。
………
PM7:30 ポケモンセンター内
「そろそろ時間だ。ポケモン取りに行ってくるね。」
そう言うとブラックは部屋から出ていった。
………
5分後
〈ありがとう、みんなを出しておいて。〉
「うん。 ユウキ君はいつもポケモンを出したままにしてるんだ。」
(ここから伝達方法は省略します。)
〈ここに引っ越してくる前にいたジョウト地方では、ポケモンを出したままにするのが主流なんだ。〉
「へー」
全員9時頃まで雑談をしていた。
………
PM9:05
〈じゃあそろそろ寝よっか。〉
「〈〈うん〉〉」〈ああ。〉
〈おやすみ。〉
全員眠り始めた。
(……またあの時の頭痛だ。大丈夫かな。)
ただ一人、ユウキだけ不安わ抱えていた。
………
AM7:00
(………。もう朝か。まだ皆は寝てるみたいだな。)
ユウキは目を覚ました。
〈んんー。〉
(あっ、エーフィーも起きたみたい。)
「エーフィー、おはよ……、あれ?元に戻ってる!?」
〈えっ、ユウキが元に戻ってる!?〉
「みたいだね。 あっ、エーフィーの言葉がわかる。」
ユウキは人間に戻っていた。完全に戻ったわけてではなかったが。
「そういえば、黙ってたけど、ピカチュウになる前の夜も昨日の夜も頭が痛かったんだよ。」
〈えっ、そうなの? ってことは、またピカチュウになることがあるんじゃないかしら?〉
「そうかな? うん、そうだね。でも、まあいいや。ピカチュウになってバトルするのもたのしかったし。」
〈相変わらずユウキはポジティブなのね。私も見習いたいわ。〉
「はははは(笑)」
ユウキは自分なりに自分の体質(?)を理解したのだった。