AM10：00　ネジ山セッカシティー側出口

「道案内ありがとうございます。」
「いやいや、どうも。旅、頑張れよ！」

ユウキ達は作業員の案内で予定より早く山を越えることができた。

「はい。」
〈まさかこんな抜け道があったなんて知りませんでしたよ。〉
〈そうね。〉

作業員は去っていった。

〈……凄い。辺り一面真っ白だよ♪！〉
〈そういえば、この時期は雪が降るんだったな。〉
〈僕、雪見るの初めてだよ〜。〉
〈そういえば私も初めてだわ。〉
「僕もだよ。そういえばビリジオン、ベルとはどこで待ち合わせしているの？」
〈ええっと、ポケモンセンターの前です。〉
〈ねえ、ユウキ、ウチらもコバルオンと合流しようよ♪！〉
「うん。そうだね。」

（コバルオン、聞こえる？）

ユウキはコバルオンとの交信を試みた。

《はい。ユウキさんは今どこにいるんですか？》
(僕達は今セッカシティーに着いたところだよ。）
《結構近いですね。》
（うん。突然だけどセッカシティーのポケモンセンターに来れる？）
《はい。今行きます。》
（うん。じゃあ、待ってるね。）

「……よし。じゃあ、行こっか。」

〈ええ。その様子だと、すぐ近くにいるみたいね。〉
〈みたいだな。〉

ユウキ達はポケモンセンターに向かった。

………

AM10：10　ポケモンセンター前

「よし、着いた。まだ誰も着いていないみたいだね。」
〈そうみたいだね〜。それまでボールに入ってていい〜？〉
「うん。じゃあ、みんなが着いたら出すね。」
〈うん。お願い〜。〉

そう言い、ジャローダはボールに戻った。

〈そろそろ誰かが着くころじゃあ、ないかしら？〉
〈そうだな。　噂をすれば、コバルオンが来たみたいだぞ。〉
〈ユウキさん、お待たせしました。あっ、ビリジオンも一緒だったんですね。〉
「うん。」
〈山の麓で偶然あったからね。それにしても、私達の中で一番慎重なコバルオンが一人でいるなんて珍しいわね。〉
〈ビリシオン、僕は念のためユウキさんのボールに入れてもらいました。〉
〈コバルオンがボールに入った時はウチらもびっくりしたけどね。〉
〈ええ。〉
〈コバルオン、そこまで考えていたんですね。〉
〈コバルオンとも合流出来たし、あとはベルだけだな。〉
「そうだね。」
〈そういえば、ベルは午前中は用事があるって言ってました。〉

ビリシオンは言った。

「用事ってことはジム戦かな。」
〈そういえばここもジムがあったわね♪〉
〈ってことは今は挑戦中だな。〉
〈それまでここで休んでましょうよ。〉
〈そうですね。　ユウキさん、僕をボールに戻してもらってもいいですか？〉
「わかったよ。ずっと動いてもらっていたからね。」

ユウキはコバルオンをボールに戻した。

「じゃあ、僕達も休もうか。」
〈そうね。〉

ユウキは宿泊施設の部屋を取った。時間も早かったため、余裕でとることがでした。

………

PM0：00　ポケモンセンター

「よし、時間になったし、行こうか。」
〈はい。そろそろ時間ですしね。〉

ビリジオンは答えた。

「みんなの回復も終わったし、行こう！」
〈はい。〉

ユウキ、ビリジオンはポケモンセンターを出た。

外に出ながらエーフィー達を出した。

〈そろそろ時間ね。〉
〈ああ。ベルのジム戦は終わったみたいだな。〉
〈外にいるってことはそうみたいだね♪〉
〈ユウキさん、あの人が[友情の賢者]ですね。〉
「うん。[友情の証]も似合ってるしね。」
〈うん♪　ベルー、久しぶりー♪！〉
「あっ、この声はユウキくんのスワンナ、それにエーフィー達も久しぶり！」
〈久しぶりね。[友情の証]、似合ってるわよ。〉
「エーフィー、ありがとう！」
〈ベルさんも元気そうでなによりです。〉
「うん。みんなとも話ができて楽しいしね。」

ベルはエーフィー達と楽しそうに話をしている。

〈ユウキさん？〉
「ん？なに？」
〈ベルさんは本当に[友情の賢者]みたいですね。〉
「うん。そうだよ。」
〈やっと会えました。〉
《ベルさん、私（わたくし）です。ビリジオンです。》
「この声はビリジオンだね。」
〈はい。直接会うのは初めてですね。〉
「うん。そうだね。」
〈さっそくですが、私も捕まえていただけますか？〉
「えっ！？」
〈一応[守護者]は[賢者]に就くことになっているので。〉
「うん。そういうことなら、いくよ！」
〈はい！〉

ベルはビリシオンにボールを投げた。

「………こんなにあっさり、ってことは心を許してくれてたってことかな。」

こうしてベルに新たな仲間が加わった。