第6章 真実の軌跡
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PM9:30 古代の城B2F

「アタタタ。」

上の階から堕ちてユウキとブラックは、しりもちをついた。

「みんなは大丈夫?」
〈ええ。私は大丈夫よ。〉〈ああ、大丈夫だ。〉〈ウチは大丈夫よ♪〉

エーフィー、コジョンド、スワンナは無事に着地できたみたいだ。

〈いたっ。高すぎるよ〜。〉

ジャローダを除いて。

「あと四回も繰り返すのか………」
「着くまで耐えられるといいけど………。」
〈…………〉(ユウキ達、大丈夫かしら……。〉

エーフィーは思った。

ユウキ達は順調(一部を除く)に進んでいった。

AM9:50 B5F

ユウキ達は(襲ってきた)野生のポケモンを倒しつつ、なんとか地下五階まで降りてきていた。

「ああ………痔になりそうだ……。」
〈ユウキ、ブラック、本当に大丈夫か?〉
「僕はなんとか……でもやっぱり痛いかも………。」

2人は悶絶している。

〈でも大分きたわね♪そろそろ地下6階じゃあないかしら♪?〉
〈もうそろそろだと思うよ〜。〉
「うん。…そうだね。」(ジャローダも体ぶつけてるけど、大丈夫なのかな?)
「さあ、次が最後だよ。」
「やっとだー。」
〈ユウキ達、つらそうね。〉
〈受け身とってないからな。〉
〈なら当然ね♪〉
〈うん。そうだね〜。〉
「じゃあ、はやくいこ!」

ユウキは聞かなかったことにした。

〈ああ。〉(軽くスルーされたな………。)
「うん。そうだね。」

ユウキ達は再び流砂に飛び込んだ。

AM10:00 B6F

「着いたよ。」
「やっと……か。」
〈うん。そうね。〉(ユウキ、今度は上手くいったみたいね。)

ユウキは五回目でようやく着地に成功した。

〈ブラックはまた失敗したみたいね♪〉
〈うん。また悶絶してるね〜。〉

ブラックは失敗していた。

「私が知ってるのはここまでだから。」
「そうですか。ここまでありがとうございました。」
「こちらこそ悪いね、役にたてなくて。」
「いやいや、ここまて連れてきていただいただけで十分ですよ」
「それはありがとね。じゃあ、ブラック君にはこれを渡しておくわね。」

そう言い、アロエはブラックに[穴抜けの紐]を渡した。

「じゃあ、あとは頑張ってね。」
「「はい!」」

アロエは持っていた穴抜けの紐を使い、脱出した。

「じゃあ、僕達はすすもっか。」
「〈〈うん。〉♪〉」〈ええ。〉〈ああ。〉

ユウキ達は広大な空間にある小部屋に入っていった。

………

AM11:00 古代の城最奥部

〈………ここが一番奥みたいだね♪〉

途中道が入り組んでいて迷ったが、なんとか奥にたどり着いた。

「うん。じゃあ、この辺を探してみよっか。」
〈そうね。〉

ユウキ達は[ホワイトストーン]の捜索を始めた。

………

PM2:00

〈ユウキ〜、ちょっと来て〜。〉

ジャローダが何かを見つけ出したようだ。

「どうしたの?」
〈これってそうかな〜?〉

ジャローダは自分の蔓を使い、ユウキにまるくて白い石を渡した。

「うーん、………………これは違うかな。〉
〈そうか〜。じゃあ、また探してみるね〜。〉
「うん。お願い。」
(やっとそれらしいものがでてきたな。もうそろそろ見つかりそうだな。)

ジャローダが見つけてから次々にそれっぽいものが見つかり始めた。

(これだけ沢山あるのは本物を見つけにくくするためかな。)

ユウキは予め[ホワイトストーン]の写真をコピーしてきていた。



「ねえ、ユウキ君?」
「なに?」
「探しているまるくて白い石ってこれのこと?」

ジャローダが見つけてから20分が経った。ブラックはユウキにそれを見せる。

「ええっと………」
〈どう?見つかった?〉
「…………!!これだ!」
〈えっ!?見つかったか。〉
「うん!確かにこれだよ!」
「やった……、やっと見つかった。でも、これは何なの?」

ユウキはまだ[ホワイトストーン]については話していないようだ。

「とにかく大切なものだよ。プラズマ団もこれを狙ってるんだ。」
「プラズマ団が?」
「そう。どういうものかは時がきたら話すから、それまで持ってて!」
「…………うん。わかった」
〈とてもじゃあないけど、ブラックが英雄だなんて言えないわね♪〉
〈そうよね。〉〈だな。〉

「よし、無事に見つかったし、ここを出ようか。」
〈そうだね〜〉
「うん。」
〈じゃあ、ウチらは一度戻るわね♪〉
〈ああ。エーフィー、あとはよろしくな。〉
〈ええ。まかせて!〉

コジョンド達はボールに戻っていった。

「よし、エーフィー、[穴を掘る]!」
〈ええ。わかったわ!〉

ユウキはエーフィーの穴を掘るで、ブラックは穴抜けの紐で古代の城を脱出した。

………

PM3:30 シッポウシティー博物館

「………見つかったのね。」
「はい。今日はありがとうございました。」
「どういたしまして。で、2人はこれからどうするんだい?」
「僕達は旅を再開しようと思います。」
「そうなの。じゃあ、気をつけていってきてね。」
「「はい。アロエさんもお元気で。」」

そう言い、2人はシッポウシティーを後にした。

@ ( 2013/03/17(日) 02:17 )