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AM8:10 4番道路
〈さすがに砂嵐が酷いなー。〉
ユウキ達は舗装された道路を歩いている。ここの道路は天候の影響でまだ完成していないらしい。
「[古代の城]はまだですか?この辺舗装されていないみたいですけど。」
「下が砂地になってきたからもう少しよ。」
「そうですか。アロエさんはここにはよく来るんですか?」
「ええ。最近暇な時はここの発掘調査を手伝ってるのよ。あと、この辺から野生のポケモンが出てくるからきをつけるんだよ。」
「はい。」
〈砂漠だから地面タイプがほとんどかな。〉
ユウキ達は砂を踏みしめてひたすら進む。
5分後
「大分砂嵐が収まってきましたね。」
「城の近くは風が少し弱くなるのよ。」
「そうなんです…………」
〈いざ、勝負!!〉
〈さっそくきたね。〉
突然メグロコが飛び出してきた。
「メグロコか。よし、ジャロー……」
「ピカピ!」〈ブラック、待って!〉
「えっ!?」
ユウキはジャローダを出そうとするブラックを止めた。
すぐにメモ帳に書く。
{ここは僕にやらせて!}
「でも。電気タイプだと効果ないよ。」
続けてメモ帳に書く(以下省略します。)
{電気タイプ以外の技も使えるから大丈夫。}
〈さあ、いくよ!〉
そう言いユウキは火花を散らす。
〈電気タイプか、余裕だな。いいだろう。受けてたつ!〉
〈あんまり油断しないほうがいいよ。[電光石火]!〉
そう言い、メグロコとの距離を詰める。
〈そんな技、効かないぞ!〉
〈誰が電気技しか使わないって言った?〉
そう言い、ユウキは尻尾を器用に使い、飛び上がった。
〈昨日、このために練習したんだ!〉
〈えっ?〉
そのままユウキは自身の尻尾を硬質化させる。
〈くらえ![アイアンテール]!!〉
「この技は[アイアンテール]だね。」
「ユウキ君、いつの間にか強くなってる。」
〈何っ!?〉
勢いの乗った攻撃が命中した。
〈俺が一撃で…やられるなんて……〉
相手のメグロコは倒れた。
〈よし、できた。〉
(これだけ強いなら、ユウキ君に敵はいないかも……)
{じゃあ、行こうか。}
「あっ、ああ、うん。」
ユウキ達は何事も無かったかのように歩き始めた。
………
AM8:30 リゾートデザート
「〈凄い……こんなに広い場所があったんだ………。〉」
ユウキとブラックは広大な青と(薄い)黄色のコントラストに圧倒された。既に砂嵐は収まっていた。
「着いたよ。」
「ここってリゾートデザートですよね。」
「そうよ。そしてあそこに見えるのが、[古代の城]だよ。」
〈僕も初めてきたなー。 砂嵐も収まったし、そろそろいいかな。〉
そう言い、ユウキは元の姿に戻った。
「砂嵐も収まったし、みんな出てきて!」
ユウキは4つのボールを投げた。
〈着いたみたいね。〉
〈それにしてもここは広いな。〉
〈うん。広いね〜。〉〈うん♪ユウキ、あれがそうなの?〉
「うん。いかにも城って感じだし、じゃあ、行こうか。」
ユウキ達は砂を踏みしめて古代の姿に向かった。
………
AM9:00 古代の城1F
〈結構埃っぽいわね。〉
〈うん♪むせかえりそうだわ♪〉
城の中まで砂が入り込んできている。
「ここから下に降りるわよ。」
「ちゃんとした階段があってよかった。」「はい。」
B1F
「アロエさん、ここはどのくらい深くまで続いているんですか?」
ブラックはアロエに聞いた。
「フロア数で表すと地下6階かな。」
〈結構深いんだね〜。〉
〈そうね。〉
〈でも遺跡って何か出そうだよね♪〉
〈ゴーストタイプのポケモンだと嫌だな。俺、攻撃手段なくなるし……。〉
「格闘と物理技は効かないからね。〉
〈でもさっそく出てきたみたいだよ〜。〉
一体のデスマスが現れた。
〈コジョンド、ここは私にまかせて!〉
〈ああ、頼む。〉
「エーフィー、たのんだよ!」
〈もちろんよ!〉
「[シャドーボール]!」
〈ええ。〉
そう言い、エーフィーは口元に漆黒の球を作り出す。
「ユウキ君のエーフィー、シャドーボール使えるんだね。」
「うん。習得するのが大変だったけどね。」
〈よし、溜まったわ。〉
エーフィーの口元から漆黒の球が放たれた。
〈ユウキ、終わったわよ!〉
「うん。ありがとう。」
「さあ、進もうか。」
「「はい。」 でも、行き止まりですよ。」
流砂を除いて道は続いていなかった。
「大丈夫よ。まだあるじゃない!」
「えっ、まさかこの流砂を……」
「そうよ。」
〈楽しそうね♪〉
「でも、どうやって昇ってくるんですか?」
ブラックは聞いた。
「[穴抜けの紐]は持ってるよね?」
「「しまった!買うの忘れてた。」」
2人の声が揃った。
〈ユウキ、私がなんとかするわ!〉
〈そうだな。エーフィーは[穴を掘る]を使えるからな。〉
「あっ、そういえば穴を掘るで脱出できたね。」
〈コジョンド、ナイスよ♪〉〈その手があったね〜〉
「うん。僕は大丈夫ですけど、ブラックは大丈夫?」
「僕は穴を掘るを使えるポケモンを持ってないからなー………」
「なら私のを使いなさい。」
「いいんですか?」
「ええ。」
「ありがとうございます。」
〈解決したみたいだし、はやく行きましょ♪〉
「〈うん。そうだね。〉」
ユウキ達は流砂の一つに飛び込んだ。