第2章 ランチと本と森林と
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AM9:55 博物館前

ユウキは一人、博物館に来ていた。エーフィー達はボールの中だ。

「これが二回目のジム戦だなー。」

ユウキが博物館に入ろうとしたその時。

「本当にユウキくんはすごいんだよ。」
「本当に?僕も一度見てみたいなー。」

聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「あっ、ブラックにベル。2人が揃ってるなんて珍しいね。」
「あっ、ユウキくん。私達もさっきあったばかりなの。」
「うん! ここにいるってことは博物館でも見にきたの?」
「ううん、違うよ。ジム戦をしに来たんだ。」
「ここってジムなの?」
「うん。」
「でも、今日は休館日じゃあないの?」

ブラックが聞いた。

「うん。ちょとした事情で特別に受けてもらえることになったんだ。」
「そうなんだー。」
「お話中悪いけど、いいかしら?」

突然アロエが話に入ってきた。

「あっ、アロエさん。準備できたんですか?」
「ええ。いいわよ。ところで、この子達は?」
「この2人は僕の後輩の…」
「ブラックです。」
「ベルです。」

2人は簡単に自己紹介した。

「そうだったの。なら、見ていってもいいわよ。」
「「ありがとう。ございます」」
「じゃあ、行こっか。」

こうして4人は休館している博物館に入っていった。

………

AM10:05 シッポウシティージム

「じゃあ始めましょうか。」
「はい。よろしくお願いします。」
「使用ポケモンは2体よ。ルールはわかってるわね?」
「はい。」
「いくわよ。ミルホッグ!」
「エーフィー、作戦どうりいくよ!」
〈ええ、もちろん!〉
〈かかってこい!〉

両者共にポケモンを繰り出した。

「よし、まずま様子見でめいそう!」
〈ええ。〉
〈おまえ、余裕だな。〉
〈…………〉

エーフィーは集中している。

「ミルホッグ、電光石火!」
〈よし。〉
「エーフィー、くるよ。穴を掘るで回避だ!」
〈………、よし、わかったわ。〉

エーフィーは地中に潜った。

〈くそっ、どこだ!?〉
「ミルホッグ、注意して。どこから来るかわからないよ!〉
「エーフィー、もう一度めいそうしてから攻撃だ!タイミングは任せるよ。」
〈…………〉

エーフィーは集中しているので返事がない。

「本当にわからないわね。」
〈くそっ、本当にどこだ!?  !?〉

エーフィーはめいそうを終えて攻撃をした。
命中。

〈くっ。〉
「なかなかやるわね。でも、ここまでよ。催眠術!」
「くるよ。エーフィー作戦どうりいくよ!」
〈ええ、あれね。  zzz。〉

エーフィーは催眠術をくらった。

「あっさりくらうとはね。今のうちにいくわよ。突進!」
〈まさかくらうとは……。よし、いく……………あれ?眠気が………………zzz。〉
「えっ、私のミルホッグまで眠るなんて……。一体何をしたの!?」

アロエは突然の事に驚いている。

「そういえば言ってなかったですね。エーフィーの特性[シンクロ]は、自分がなった状態、麻痺とか毒を相手にもうつす効果があるんです。」
「そんな効果が………」
「バトルに戻らないとやられますよ。 エーフィー、カゴの実を食べて!」

ユウキは予めエーフィーにカゴの実を持たせておいたのだ。

〈zzz………はっ。  ユウキ、抜け目がないわね。さあ、ここからが本番よ!〉

「うん、よし!サイコキネンシス!」
〈特攻を上げた攻撃をくらえー。〉

未だに眠っていたミルホッグに命中した。

〈zzz…………はっ、いつの間に寝てたんだ!?〉
「そのまま地面に叩きつけるんだ!〉
〈わかったわ。 はっ!〉
〈グワッ。〉
「ミルホッグ!!」

目覚めたが遅かった。
戦闘不能。

「よし。」
〈私の出番はここで終わりね。〉
「ユウキ君、やっぱり強いわね。でも、そうはいかないわ。」
「望むところです!」
「敵を取るよ、ハーデリア!」
〈ウチの出番ね。かかってきなさい!〉

アロエはハーデリアをだした。

「やっぱりそうきたか。エーフィー、戻って。」
〈ええ、次はコジョンドね。〉

そう言うと、ボールに戻った。

「お願い、コジョンド!」
〈やっと俺の番か。 久しぶりだな、ヨーテリー、いや、今はハーデリアか。〉
〈なんでウチの事知ってるのよ! まさか、あのコジョフー?〉
〈ああ。そうだ。〉
〈そうなの? 久しぶりね。随分雰囲気変わったみたいだけと。〉
〈ああ。さあ、始めようか。俺は昔の俺とは違う事を見せてやる!〉
〈ウチが昔みたいに絶対に勝つわ。〉

二匹は再会を喜んだ。
すぐにバトルに切り換えた。

「私からいくよ、ハーデリア、敵討ち!」
「コジョンド、耐えるんだ!」
〈ウチも変わったのよ!〉
〈ああ、望むところだ!〉

コジョンドは敵討ちを正面から受けた。

〈くっ。〉
〈やっぱり強くなったみたいね。〉
「よし、耐えたね。コジョンド、飛び膝蹴りだ!」
〈ああ。くらえ!〉
〈!!いつの間にそんな技を!? グッ。〉

技は命中した。

「随分強くなったじゃない。まだいけるわね。でも、その様子だとあまり持たないわね。ハーデリア、電光石火!」
「コジョンド、耐えるんだ!」
〈ああ。これくらいなら、…大丈夫だ。〉
〈あら、………あっさりくらうのね。〉
〈…………、そろそろだ、……ユウキ!〉

両者共倒れそうだ。

「なんであまり攻撃しないんだ!?」
「ユウキくんには何か作戦があるんじゃない?出す技がない訳じゃあないと思うし。」

ベル達は2人で話し合ってる。

「うん、そろそろだね。コジョンド、これできめるよ!起死回生!」
「〈起死回生!?」〉

今二匹の距離はほぼゼロだ。

〈うおおおっ、あの時のリベンジだーっ。〉
〈うっ、ウチがコジョンドに…負けるなんて………。〉

ハーデリアは倒れた。

「〈よし。〉」
〈かっ…た。〉

「……私の負けだわ。ユウキ君、わざと攻撃をくらうのは作戦だったのね。」
「はい。今まで試した事が無かったからリスクがあったけど……」
「そうだったの。 はい。これがバッチよ。」
「ありがとうございます。」

ユウキはアロエからバッチを受け取った。

………

AM10:30 図書館

「「ユウキ君はやっぱり強いね。」」
「確かに強かったわ。」

ユウキ達はさっきのバトルの話をしている。

「そんな、強いだなんて………。作戦が良かっただけだよ。」

ユウキは謙遜した。

「作戦だけじゃなくてポケモンも………」

話していたその時、

グラグラ………

突然の地震と共に爆発音がした。

「!! いまのは何だ!?」
「多分博物館のほうだよ。行ってみよう。」
「うん!」

4人は急いで博物館に向かった。




@ ( 2013/03/03(日) 01:01 )