顔で分かる恋の色
「ホウエン地方タワータイクーン・リラ・・・・・・」
「あれ?知ってるんだ!嬉しいなー♪」
「名前だけだ・・・・・・後は、ほとんど知らないな」
「ふーん・・・正直なんだね、お兄さんは、」
・・・イラッ
「?・・・・・どうしたの?お兄さん♪」
「その、お兄さんって言うの止めろ・・・・」
「そう?・・・結構お似合いだと思うけど・・・」
「年上に見られるのが嫌だ・・・!」
「なら、違う呼び方にするけど・・・・・何が良い?」
「別に・・・・普通に名前で良いよ・・・・」
「デンジくん?」
「あぁ、それで良い」
「デンジくん!」
「うん・・・・・・」
「デンジくん♪」
「・・・・・・・・・・」
「あはは、ごめんごめん♪」
からかわれるのはあまり好きじゃない・・・・・・。
女はすぐ、そういうことするから・・・・・。
「デンジくんさぁ〜、ポケモン勝負って、どう思ってる?」
「なんだ?急に・・・・・・・?」
「いや、なんか、デンジくんさ、良い目してるなって思って」
「目?・・・・・俺の・・・・?」
「うん!ぼくそういうの分かるんだ」
「ふーん・・・・俺はそういうの良く分かんねぇけどな・・・」
リラの顔を覗いてみたが、そんな事全然分かんなかった。
「・・・・・!!?」
「・・・どうした?」
「か、顔、ち、近いよ〜・・・・恥ずかしいなぁー・・・」
「ん?・・・あぁ、悪い」
顔を遠ざけた時に見たリラの顔は、真っ赤に染まっていた。
リラのように、目でなにかが分かるような事は・・・・・まあ、実際、経験がある。
リラには分からないと言ったが・・・・あの時の君の目は・・・・・。
「で、どうなの?」
「あ〜、そうだな・・・勝負は、好きだな・・・」
「うん、それは、ぼくも同じ」
「でも、最近は強い奴がいなくてな・・・・・暇だ」
「弱い人とは、戦いたくないよね〜」
「リラもか?」
「ぼくも」
「同じだな・・・♪」
「あっ!デンジくん、笑った〜♪可愛い♪」
え?ニやついてたか・・・・・・・orz、・・・・恥ずかしいな。
「今回の大会に、ぼくらフロンティアブレーンが参加を決定したのも理由はそれ」
「強い奴と戦えると思ってか?」
「うん♪でも・・・相手はジムリーダーって訳じゃなくて」
俺らじゃなく・・・?だと、誰の事だ・・・?
「ポケモン協力の方が参加しろって言ってきたんだけど・・・」
「渋ったのか?」
「渋った(笑)」
「ふーん、ジムリーダーじゃ足りないか?」
・・・・・ジムリーダーもなめられたもんだ。
「あはは、そう毒づかないでよ・・・」
「だったら、どうして参加することになったんだ?」
「・・・・・・・・・・」
「統括理事会」
「・・・!!?」
「大会5日目から、彼らも参加することになってるんだ」
「と、統括理事会が・・・・・・・」
時が過ぎ、自分の部屋で、
「その、統括理事会っつーのは何なんだ?」
「知らないのか?」
「知らん」
オーバ・・・お前。
「お前、ポケモンマスターって知ってるか?」
「ど、どうした?急に・・・・いや、まぁ、そりぁ有名だから知ってるけど、」
「どうしたら、ポケモンマスターになれるか知ってるか?」
「いや、知らねーな・・・・」
「ポケモンマスターになる=統括理事会に入るっていうことだ。
最近は名前だけ有名になっているが、
その、ポケモンマスターが、有名になったのは、
俺達が生まれる28年前、第35回カントー・ジョウトリーグ大会の時だ。
殿堂入りを目的とした、普通のリーグ挑戦で無く、
年に一回開かれる、新のチャンピオンを決める大会の時だ。
最近でいうと、ダイゴがミクリにチャンピオンの座を奪われたな・・・。
まあ、あれはほとんどわざとだったがな・・・。
で、その第35回大会の時、
ポケモン協会上層部、すなわち統括理事会の中の一人が参加して
全戦ノーダメージで、優勝したそうだ・・・・。
まあ、チャンピオンには、自ら降りたそうだがな・・・。
そんな、彼を、当時の人達はポケモンマスターと呼び、
時代が流れるにつれ、名前だけが残ったそうだ。
それからは、統括理事会、そのものをポケモンマスターと言うようになった。
・・・・・・・お分かり?」
「なんで、最後にジャッ○○○ロウで終わらせんだよっ!」
「長々と、解説入れたんだから、ボケたっていいだろ?」
「いやー、まぁ、説明ご苦労さん_(^^;)ゞ」
「・・・・・・・・・・・(//∇//)」
「というか、まず、ポケモン協会上層部の存在自体知らないからな〜」
「国立の図書館位しか、記録が無いからな・・・・・」
「ふーん」
「統括理事会の人数は18人構成、
先代が統括理事会を止めるか、先代にポケモン勝負をして勝利すると
統括理事会に入れるそうだ・・・・・。
それぞれ、専門タイプを持っていて、
かなり強いらしい・・・・・。
戦ってみてーな・・・・・・。
リラも戦いたそーだった」
「ふーん、で、そのリラちゃんとは、どうだった訳よ?」
「ん?・・・別に、あの後普通に別れたけど・・・・・」
「かー!駄目だね、あんた!そこは、しっかり好感度上げとかないと・・・」
「・・・・・・とりあえず、アフロを直さないとな・・・」
「俺の話じゃねー!」