将来はジムリーダー - カントー地方制覇編
敗北を覆す
クチバジム…クチバポケモン大会後。相棒のポリゴンを進化させ、ここにやってきた。とりあえず中に入ってみよう。

「よく来たな!負け犬ベイビー!」

フィールドの中央に、金髪の軍人ぽい格好の人がそう俺に大きな声で話した。

「ま、負け犬?」

俺はいきなり罵倒されたことにきょとんとしていた。

「そう!お前は負け犬だぜベイビー!!クチバポケモン大会見てたぜー!アンビリーバブルな負け方だ…あんな負け方しちまったら町もあるけねぇよ。」

ハッハハハと高笑いしながら金髪の屈強な男は話す。実際思い出したら悔しさが湧いてきたが我慢我慢。

「ベイビーは、ジム戦にきたんだろ?俺は、マチス!ここのジムリーダーさ。負け犬じゃないと思うならこの俺に見せてみるんだな!」

この金髪の屈強な男はジムリーダーらしい、、、そして負け犬じゃなきゃ戦えと話す。見せてやる…もう逃げない男であることを

「さぁ、はじめようぜベイビー!」
「始めましょう。マチスさん、、、」

お互いバトル開始するために、場につく。

「私はビスケス!クチバジムのジムリーダー代理であり、この試合の審判を務める!ルールは簡単!使用するポケモンは1体!!マチス隊長が使う1体を貴様が1体で倒せば貴様の勝ちだ!」

筋肉質で浅黒い肌の女性が審判を務めるようだどうやら彼女も軍人ぽい服装をしている。

「カモーン!ライチュウ!!」
「チュウ!ライ!」
「行け!ポリゴン2!」
「キューン!!」

マチスさんはライチュウ、俺はポリゴン2…どんな戦いをしてくるのか……

「ライチュウ!メガトンパンチ!」

ライチュウは腕を大きく振りかぶり、ポリゴン2に近づき、メガトンパンチを放とうとする…ま、まさかこの戦い方……

「へい、ベイビー?いつものようにテクスチャーでかわせばいいだろう?得意技だもんな〜」

マチスさん、、分かっててやっている。クチバポケモン大会決勝戦。タケルのリザードの戦い方と同じ……

「あいにく、あの負け以降、ポリゴンが進化した時にテクスチャーは忘れさせました。あの時の敗因がテクスチャーのタイプ変化であったことに気づいてから…」

クチバポケモン大会、リザードのフレアドライブとポリゴンのギガインパクトのぶつかり合いの末、ポリゴンは負けた…本気の力同士のぶつかり合いだった。確かにそうだが…パワー負けして負けた。それだけのことだが、それだけではなかった。ポリゴンはメガトンパンチをかわすために、テクスチャーを使いかわした…ゴーストタイプに変えることでかくとうタイプとノーマルタイプの技を無効にするこの戦術は俺の十八番だった。しかし、それをすることでポリゴンのパワー不足に拍車をかけてしまった。タイプが同じ技だとポケモンの技の破壊力が上がることはご存じであろう。ゴーストタイプになったことによって当時ポリゴンの覚えてる技で最も破壊力のある技ギガインパクトの威力が普通で放つより少なくなってしまった。それに対し、リザードはそのままほのおタイプのまま放てる。だからパワー負けしたわけである。そして、ポリゴン2に進化してから、技をある程度一新した。逃げないための戦法を真っ向勝負ができる方法を取るために…

「分かってたんですね。マチスさん…だが俺はもう逃げない…ポリゴン2!!ギガインパクト」
「キューン!」

ライチュウが殴りにかかるその時、逃げずにあえて突っ込む。腕を出して、空いた胴体目がけて…カウンターのような形でギガインパクトをお見舞いした。ライチュウは後方数メートル吹っ飛びそのまま倒れた。

「ライチュウ…戦闘不能、ポリゴン2の勝ち…よって勝者、、、トキワシティのユウ…まさか隊長のライチュウが一発で……」

その様子を見た審判も驚いた様子でコールをした。

「アンビリーバボー!!素晴らしい戦いだった。お前はもう負け犬卒業だ!もうお前をベイビーとは呼ばないさ。」

マチスさんは、全てを悟ったように拍手で勝った俺を迎えた。

「負けたって結果はどうしてもその人間の精神につきまとうもんだ。それを乗り越え、俺のライチュウを倒した。ベリーグッドなことだ。今お前は、敗北したって結果を打ち砕いた!お前の成長をよく見せてもらった」

マチスさんはライチュウを戻した後俺の前まで歩き、俺にそう話した。最初は罵倒してくるし、煽りも入れてくるし…ちょっとイラついたけど、この人もやはりジムリーダーとして素晴らしい人で、良い人なんだと彼の言葉を聞いて俺は思った。大会で負けてしまった俺のためにあえて憎まれるようなことをしたんだと俺は考えた…。

「マチスさん……」

そう考えると少しイラついてた自分が恥ずかしく思えた。

「いいんだぜユウ、お前の旅はまだまだこれから!そういうことの一つや二つあるものだ。そっから乗り越えるのがお前の力の見せ所だぜ。これは、イエローバッジ…お前のこれからの成長を期待している。」

そう、俺にイエローバッジを渡し、、マチスさんは奥へと戻っていった。
次は、タマムシシティ、タマムシジム!一体どんなジムが待っていて、どんなジムリーダーが俺を待ち受けているのだろうか……


みゃーす ( 2020/08/23(日) 12:15 )