カントー地方制覇編
その男、剛力につき…
クチバポケモン大会。若きトレーナー達が集う賞金ありバトル大会。先ほど俺は決勝へと駒を進めた。そして俺は、次の対戦相手が誰になるか、先ほどの対戦相手のレンマさんと見に来ていた。

「さて、ここらへんで見ようか。」
「そうですね。ちょうど始まるみたいですよ?」

俺とレンマさんは観客席につき、今から始まる試合を見届ける。

「お待たせしました!クチバポケモン大会二回戦もとい準決勝!第二試合、先ほど第一試合はレンマ選手とユウ選手の熱き戦いが観客を見せました。今度はどんな戦いが見れるのでしょうか。」

なんてまた司会のナレーションを聞きながら試合の時間がまだかまだかと待ち望んでいる。

「選手紹介!前大会…グレンポケモン大会の優勝者、、、この少年がまたもや優勝を持っていくのか!!!冷たきみずタイプトレーナー青き彗星!レン!」

明らかに強敵って見た目だ、王者の風格を醸し出している。年齢は14歳。俺の一つ年上だ…

「そして、もう1人!力を見せる!ポケモンバトルは俺に任せておけ!どんな戦術も壊してみせる!剛力!怪力!準決勝も蹂躙なるか!!チョウジンシティ出身!タケル!」

タケルはまだ、負けてないみたいだな。約束は守りに来る男らしい。

「おおきにー、おおきにー!わいの勝つ姿ぎょうさん見とってくれな!」

相手の冷たい雰囲気とは真逆で飄々とした雰囲気で現れたタケル。相手は前大会優勝者…どうやって勝つか見ものだが……

「おーい!ユウやないか!わいもすぐさま決勝行くでー!絶対勝ったるさかい、見ててやー!」

のんきに俺にも声かけてきた…目の前の相手には興味は無いのか?

「おい!タケルといったか?ちなみお前は俺には勝てん。それを証明する。」

流石に前大会王者も激怒、自分を差し置いて決勝の話してるんだもの。当たり前、、、

「おぉ?いやいやそれはあらへん。わいが一番強いんやから」

だははは!と高笑いをあげながら冗談よせと言わんばかりに笑い飛ばしている。

「まぁ、いい勝負すればわかる。」

前大会王者のレンさんは呆れた顔でそう話した。

「行け!カメール!」

タケルの対戦相手、レンは、カメールを繰り出した。

「ほぉ、カメールかいな、、ほなわいは…行ってこい!ゴローン!」
「ゴローン!」

みずタイプ相手に、いわじめんタイプのゴローンだと?いったい何を考えてるんだか………

「カメール相手にゴローンだと!なめくさりやがって!カメール、アクアジェット!!!」

レンさんは激怒した様子で、アクアジェットを放つように指示、アクアジェットは先制の水技、ひとたまりもないぞ。

「そこかられいとうパンチだ!」

アクアジェットの中で、カメールは右手を水色に輝かせる、、アクアジェットの勢いに合わせてれいとうパンチを放とうとするコンボか、、、

「こりゃたまげたわ〜。やけど…ゴローン構えておけ…」
「ゴローン!」

すると何やら、ゴローンは自分の大きな右腕をゆっくり大きな弓を引くように引いていく。だが、アクアジェットの勢いを乗せたれいとうパンチどうやって避けるんだろうか…物凄い速さで飛ぶカメール。かわすことはもはや不可能…流石前大会王者!!

「何をする気か知らないが!これで終わりだ!」

カメールの攻撃がゴローンに炸裂!!!これはひとたまりもない、はず…だが……

「ぬるいのう…だからいうたやろ?わいは強いって…」

ゴローンは先ほどの構えままどっしり構えている。

「わいのゴローンは頑丈なんや。そんな一撃だけで倒れるわけないで……ゴローン!!!メガトンパンチや!!!」
「ゴロッ!」

大きく引いたその大きな右腕に精一杯力を込めて拳を固く握りしめ、放たれるが大砲の如く!

バチゴォォン!!!!!


フィールド上に大きな炸裂音が響き渡る。そして、放たれし右腕はカメールの顔面を捉えカメールの体が拳に持っていかれるように浮く。そのまま地面にドシャン!!と大きな音を立て、豪快に地面にめり込ませる。カメールが殴られ、叩きつける地面は、大きくヒビが入っていた………

「ま、まさかの一撃必殺ぅぅううう!!!拳一つ、右腕一つで!!あのレン選手のカメールを倒してしまいましたぁぁぁああ!!」

「どうや!これが、わいとわいのポケモンの力や!」

司会の驚く声とともに、対戦相手のレン選手はそんなばかなと落胆し、タケルはにっしししと大きく笑いながら自分達を鼓舞した……このクチバポケモン大会、、、ルール上同じポケモンは次の試合では出せないが…同じようなポケモンが出てくるに違いない……

ビックバンパンチャー、一撃王、チョウジンシティのタケル…その男、剛力につき………

みゃーす ( 2020/08/20(木) 19:46 )