カントー地方制覇編
敵は、最速の男
クチバポケモン大会2回戦。戦いが始まる前の控え室…1人の男が入ってくる。

「やぁ、君がユウくんか、、俺は次の相手のレンマ。お互いいい戦いにしよう。ちなみに俺のスタイルはスピードだ。速さこそが正義…そう俺は信じてる。」
「そうですか、よろしかお願いします。お互いベストを尽くしましょう」

相手のレンマ選手の一回戦の戦いは見ていた…だがなにもわからなかったからだ。その時レンマさんが使ったポケモンはエビワラー、だが…一瞬で終わらせてしまったからだ。速過ぎた故に分析も何もできなかった。彼はああいうスタイルが得意なのだろう。自分でも言ってたし、、そして、2回戦が始まる。お互いにフィールドへ向かう。

「やぁ、若きトレーナー諸君!ポケモーニング!今日はクチバポケモン大会にようこそ!今日は二回戦をお送りするぜ!第一試合!!お送りするのはこのカード!」

金髪でサングラスをかけたDJっぽい見た目の人がアナウンスをしている。

「出身は、クチバシティ!一回戦は、瞬殺劇を見せてくれたスピードスター!レンマ選手!」

レンマ選手は結構イケメンで出てくると女性ファンがキャーと声を上げている。年齢は15歳だそうだ。

「そして!トキワシティ出身!一回戦はピジョンによるポケモンハントを見せてくれた!その姿はまさしく空のハンター!!!二回戦ではどんな戦いを見せるか!ユウ!」

お互いにフィールドに立ち、ポケモンの準備をする。

「いけ、俺のポケモン!サンダース!」
「サンダッ!」
「こい!ニドラン♂」
「ニドッ、ニー!」

レンマさんのポケモンはサンダース、それに対して俺はニドラン。相性はいいわけでも悪いわけでも無いな。つまり実力勝負!!!

「ニドラン!どくばり!」

ニドランの口から無数の毒針が、サンダースに襲いかかる。しかし、、、

「サンダース!こうそくいどう!」
「サンダ!」

サンダースはこうそくいどうで素早さを上げながら、無数の毒針をかわしていく。

「ユウ君。俺の戦い方はスピードだ。俺はスピードスター、レンマ!!!そんな攻撃じゃ当たりもしないな。サンダース!でんこうせっか!」

サンダースがこうそくいどうにて上がった素早さと共にでんこうせっかで最速の攻撃をしかける。速すぎる、、、これは、わかっててもかわせない!!!ニドランはそのままダメージを受けてしまう。

「ニドラン、どくどく!」
「それも当たると思うかい?舞え!!サンダース」

サンダースは、不規則で軽快なフットワークを見せる。目の前にいたと思いきや、姿を消し、また現れ、姿を消しを繰り返す。一瞬で死角に潜り込み、また出るを繰り返している。それも不規則に、、、スピードスターは伊達じゃない!

「サンダース!攻撃しろ!」

サンダースは不規則な動きを繰り返しながら時にでんこうせっかでダメージを与えてくる…くそ、何か手は……これが実力の違い……

「サンダース!とどめといこう!エレキボール!!」

少し離れて、中距離から電気の弾をすごい速さで飛ばす。エレキボールの攻撃力は、速ければ速いほどダメージを与える技、つまりこのサンダースのエレキボールはまさに、最高最速の弾丸なのだ…だが、まともにくらうわけにはいかない!

「ニドラン♂!ベノムショック!!」
「二、ニドラ!!」

ベノムショックとエレキボールがぶつかる。ベノムショックはそのまま打ち砕かれたが、ダメージを抑えることはできた…しかし絶対絶命に変わりがない…その時ニドラン♂の体が光り始めた。

「これは、進化か…」

相手のレンマさんは驚いた様子でニドランを見ていた、ニドランの姿が大きくなり、光が消えると……

「ニドリー!」

ニドランはニドリーノへと進化を遂げた。図鑑を取り出し、技を見てみると、、、新しい技も覚えたようだ。

「進化したからなんだと言うんだ!君の劣勢に変わりはない……行け!サンダース」
「サンダ!!」

また、軽快で不規則なフットワークでニドリーノを揺さぶる。しかし、先ほどから見てるとだんだんわかってきた…。この動きには不規則に見えて規則がある。トレーナーが操作してるわけでなくサンダース自体がこの動き自体を調節しながらやってるんだ。当たり前と言ったら当たり前だ。そして…!!

「ニドリーノ!斜め右後ろからくるぞ!ドリルライナー!!!」
「二ドリ!!!」

サンダースが目の前から消え、死角に入り込んだ瞬間。その位置を読んでいた俺は、そこに新技ドリルライナーを放たせる!サンダースは当たらないと思っていたためかこちらに角が向くのを見ると驚き、その瞬間!敵のサンダースは角で貫かれた…ドリルライナーはじめんタイプの技、効果抜群だ、、、そのため、相手のサンダースはこの一撃で力尽きた……

「勝負が決まった!!!まさかまさかの大逆転!優勝候補と思われた、スピードスターレンマのサンダースをニドリーノが見事打ち破りました!」

こうして、二回戦が終了する。その後…

「ユウくん、まずはおめでとう。まさか俺のサンダースの最速コンボが破られるとはね…初めてだよ、コースを予測して先回りする戦術をとられたのは、、」
「いえ、本当に強かったです。負けると思いました……サンダースの動きを見てわかりました。あなたのポケモンはとてもあなたを信頼してるんだなって、、少し羨ましくなっちゃいましたよ。」

この戦いにおいて、レンマさんの素晴らしいところはスピードだけじゃない何よりも恐ろしいのは、あの戦術を可能とした、連携と信頼。それが一番怖かったと俺は話した。

「そうかい?実は、相棒がイーブイだった時、こいつは、攻撃力が少なくてねこう見えても最初は負けてばかりだったんだ。でも俺は、こいつのスピードを誰よりも信頼していた。だからこそ今の戦術に至ったわけさ、決勝の相手を一緒に見に行こうよ。そろそろ始まるはずだよ。向かいの準決勝。」

そう彼と話し対戦相手が誰か見に行く、だが知らなかった…この試合がとんでもないことになるとはもはや知る由もない

みゃーす ( 2020/08/20(木) 17:29 )