カントー地方制覇編
未来あるジムリーダー
本日、ハナダシティジム戦二度目、、、ジム戦終了後ジムリーダーのサクラさんから、妹であるカスミと戦ってほしいとのお願いを受け、今、俺は2度目の戦いに興じることとした。

「それじゃあ、行くわよ!トサキント!マイステディー!」
「行け!ニドラン♂!」

ちなみにルールは、2体2のバトル。先に倒した方が勝ちだ。相手は、トサキント、俺はニドラン♂を繰り出す。この前のジム戦と違う点は、相手のポケモンのトサキントは、大型のプールの中へ入ってしまった。この前のパウワウはこのプールの上に存在する一部一部のフィールドに乗っているところをピジョンの空中殺法で戦った。しかし、水中に潜られたならば、こちらにみずタイプはいない、、、水中戦に持ってかれれば確実に負ける。

「ニドラン…待て…」

この状況、攻めまくってもダメだ。水中にもってかれて、そのまま相手のペースにもってかれる。ならば待つ。相手が陸に上がる時を待つ……

「トサキント!みずでっぽう!」
「トサキーン!!」

トサキントは少し遠い距離から飛び出て、みずでっぽうを放つ。だが、小さい陸にいるニドランに一直線でみずでっぽうが飛んでくる。飛んでくる方向が分かれば、かわすのも楽勝!ニドランは軽くかわして、また様子を見る。

「トサキント!つのでつく!」

トサキントはニドランの目の前のとこで、水中から飛び出て、、頭の先の角でニドランに突撃してくる…しかし、狙ったのはそこだ。みずでっぽうのような遠距離ではなく、近距離でくる瞬間を!!

「ニドラン!どくどく!」
「二ドラ!」

ニドランは、口から突っ込んでくるトサキントに毒の液体をかける。この戦法は陸や空中に長ける能力のポケモンならばここでかわされてしまうかもしれないそれか反撃されるかもしれない……しかし水中専門のトサキントでは、この瞬間にかわすのは難しい。まともにくらってしまう。そして、どくどくは相手を毒状態にする技…とりあえずこれでやっと均衡を崩せる!!!このまま相手が来るのをのらりくらりかわしていれば、倒しきる前にトサキントは、毒によってやられてしまうことだろう…つまり、ここからは短期決戦だ!!!

「トサキント!つのドリル!!一撃でしとめるわ!」

短期決戦。一番強い技で飛び込んでくるトサキント…しかし、先ほどとは違いニドランの斜め後ろ死角から飛んできた!

「これも予想できたけど、まぁくらってしまうかな…ニドラン!ベノムショック!!!」

ニドランの口から毒の玉を放ち、トサキントに当たるが、勢い止まらず、、、このままつのドリルが当たり、ニドランは水中へ飛ばされて倒されてしまう。しかしベノムショックは毒状態のポケモンには威力を増す。それ故にトサキントもつのドリルの後、惜しくも力尽きてしまう。

「トサキントもニドラン♂も戦闘不能か、よくやったよニドラン」

ニドランをモンスターボールに戻し、次のポケモンを用意する。

「トサキント、よくやったわ」

相手もトサキントを戻す。

「行きなさい!ヒトデマン!マイステディー!」
「行け!ポリゴン!!」

お互い、二体目、お互い共に切り札を出す。俺はいつものポリゴン、、、そして相手は、ヒトデマン。お互いこれがラストバトル。

「これが私の切り札!ヒトデマンよ!勝つのは私!カスミよ!」
「その強気!俺も負けるわけにはいかないんでな。」

お互い、ヒトデマンとポリゴンは一定の距離を取って様子を見ている。

「ヒトデマン!!スピードスター!」

ヒトデマンから星の形をしたエネルギーを何発もポリゴンにぶつけにくる…しかし!

「ポリゴン!テクスチャー!」

ポリゴンはゴーストタイプはチェンジし、スピードスターを透かせる。

「ポリゴン!シャドーボール!タイプ一致の一撃をくらえ!」

ポリゴンの口の部分から、紫色のエネルギーの弾が、ヒトデマンに放たれる。

「ヒトデマン、水中に逃げて!」
「ヘアッ!」

ヒトデマンは水中に移動することでなんとかやり過ごした。水中にいる相手には電撃を流せばいいんじゃないか?10まんボルトで攻めればいいんじゃないか?そんな考えは甘い、というよりそれが一番の悪態!やってはいけない!10まんボルトを水中に放つ、、、その行動は、電撃が通らない。水は電導率が高い。しかし高すぎる。電撃はむしろこのプール全体に通る。だが通り過ぎる故に、このプール全体に電撃が拡散されてしまい、ダメージを与えられてもほんの少しだけ、、、プールに拡散させられた一部にしか過ぎないのだ。
ならどうするのだ?それならばのってやるぞ!水中戦!

「ポリゴン!水中へ潜れ!」
「キュィーン!」

ポリゴンは水中へ潜る。ポリゴンに呼吸はいらない。ポリゴンは人工的に作られし、電子工学によって作られたポケモン。呼吸は無い…感情を持ち、動きを持ち、成長する。まさしく生物。ポリゴンはれっきとしたポケモンであり、生物だ。しかし呼吸はいらない。だから!水中には潜っていられる。

「ポリゴン!!シャドーボール!」
「キュィーン!!!」

今度こそと、ヒトデマンの姿を見つけ、シャドーボールを放つ。

「ヒトデマン!!みずでっぽう!」

お互い最後は真っ向勝負!みずでっぽう対シャドーボール。しかし悲しいかな。圧倒的な威力でシャドーボールはみずでっぽうを押し切り、、ヒトデマンを倒したのであった。

「悔しい〜負けるなんて!!!」

ヒトデマンが敗北し、お互いポケモンを戻した後。カスミちゃんはめちゃくちゃ悔しがっていた。まぁ負けることも少ないんだろうなと俺は思った実際すごい強かったし…

「カスミ、ユウくん!いい戦いだったわ。」

そこに声をかけてきたのはカスミちゃんの姉にして、ここのジムリーダーのサクラさんであった。

「ユウくん、今あなたいい顔してるわ!昨日とは大違いよ。何か掴んだやつね?」

俺の様子を見て彼女はそう話した。

「はい、俺が欲しかった…物足りないと思ったのは…学びです。学ぶことです。ジム戦というのは、そこから何を学ぶかをトレーナーとしては一番重要なこと…俺はなにかを学ばなければと焦ってしまったと思われます。それ故に相手に求め過ぎてしまった。サクラさん。あなたに求め過ぎてしまった。しかし今日、分かりました。学びというのは求めるものじゃなくて、その経験から作られるものなんだって…気にしすぎるのもよくないかなってね。」

自分の性格故にこう考えてしまったと自分のことを明かした。

「いや、私も悪かったわ…水中ショーを多く考えてたせいでジムリーダーとしては向上しようと思わなかったのよ。だから今まで来たトレーナーには悪かったと思ってるわ。でもカスミは違うわ。いずれ大きくなったらあの子に継がせるつもりよ。それまでは私達三姉妹でこのジムを引っ張っていくわ、、、これからは私も成長しなくては…」

2年後に、カスミが10歳となった頃、ハナダジムを受け継ぎ最高のジムリーダーとして君臨することは、ユウのまた…知らない話


みゃーす ( 2020/08/20(木) 15:35 )