入学前夜
「父さん、俺、ジムリーダーになりたい。」
ポリゴンをもらい、二ヶ月が経った頃、父親にそう話した。理由なんて簡単なものだ。偶然つけていたテレビで戦うトレーナーではなく、トレーナーと戦い成長へと導くジムリーダーの姿を見て感銘を受けたからだ。それから俺は、プロ○ェッシャナルや情○大陸みたいなドキュメンタリーで、ジムリーダー特集がされると必ずと言うほど見ていた。それほど自分にはジムリーダーという職がカッコよく見えた。少年がポケモンリーグチャンピオンを夢見るように、時にはヒーローを夢見て、ポケモンレンジャーを目指す少年のように、ただ、自分にとってジムリーダーという存在がそういうものであるという理由だった。
父はすぐ口を開きこう話す。
「そしたらポケモンスクールに入りなさい。ジムリーダーになるんだったらまずトレーナーとしての知識をつけたからだ」
父の考えは、ごもっともなものだ。俺は迷わず了承した。
実は、このトキワシティに新しくポケモンスクールが出来たらしい。どうやらトキワシティのジムリーダーが留守にしているためその分人があまりトキワシティに寄り付かなくなった。人を寄り付かせるためにもポケモンスクールが開校されたのだ。その開校日が一ヶ月先にある。自分はそこの一期生として入学する…予定らしい…まぁ一ヶ月の後の話だが…
ーーーーそして一月の時がたったーーーー
「ユウ、明日スクールの入学日だな。ポリゴンと一緒に仲良くやるんだぞ」
「分かってるよ父さん。今からでも楽しみではあるさ、まぁ心配でもあるけどさ」
「そりゃ、初めてだからな誰だって心配する。当たり前のことだ。そんなことより明日の用意をしておくんだぞ」
「あぁ、分かったよ」
そうたわいもなく話、俺は、明日の準備を進めた…