夢
「にゃ、ニャース戦闘不能!よって勝者、、、トキワシティのカイ!」
自分たちの目の前に気絶しながらも立ち塞がる姿のニャースを見ながら…勝敗を告げる審判の声を聞いた…自分たちの前に今なお立ち塞がるニャースの姿は、本当に自分が勝ったのだろうかと疑問に思うほどの威圧であった…
「にゃ、ニャース!よ、よくやったよ。よくやった。」
勝敗が聞こえれば、カイは一目散にボロボロのニャースを抱きしめる…するとニャースは目覚め、自分の敗北を知ってしまったその瞬間「にゃー」と声を出して鳴いた。そしてカイを落ち着かせるようにカイの背中を撫でていた…その姿を俺は、ただ立ってみてるしかなかった…その後、ポケモンを回復所に預ける時、またカイと会った。
「ユウ、決勝進出おめでとう。ここまできたら優勝してくれよ?」
「と、当然さ、俺はお前とお前のニャース、今まで戦ってきた相手のためにも頑張るよ。」
「なぁ…ユウ、、、俺は…俺たちは…強かったか?」
少し自信なさそうに俺にカイは問いかける。
「もちろん強かった。とても苦戦したし、俺の中ではベストバウトだと思ってる。あの戦いを見て、お前を弱いという奴はいないさ…」
なんてそう会話を続けてると、カイは俺にこう告げた…
「俺、この学校卒業したら、ジョウトに帰るよ…ジョウトに帰って…ポケモンリーグを目指すよ。そして、リーグ制覇する。それが俺の夢なんだ…叶うかな?」
「きっと…叶うさ…お前なら、お前の夢、俺は素敵だと思う。頑張れよ…」
なんて彼の夢を聞き入れていた。そんな中…
「ニョロモ!戦闘不能!よって勝者!!マサラタウンのレッド!!」
…確か、もう一つの準決勝は、レナのはず…ニョロモ?!ニョロモはレナのパートナーなはず………い、いったい何者なのだろう…レッドという少年は、いったい、どれほどの強敵なのか…カイはすごく驚いていた。カイは、決勝は俺とレナの一騎打ちになると思ってたらしい…俺も実際そう思っていた…
ーーーその頃グラウンドではーーー
「よくやったフシギダネ!!いい戦いだったぞ?」
「ま、まさか負けるなんて…私が…勝ってユウと再戦するはずだったのに…」
そこに映るは、赤い帽子を被り、赤い服、白いバックをかける1人の少年とフシギダネの姿。そして、自分の敗北を知りショックを受けている少女の姿…
「いやぁ、負けると思ったよ。強いんだね?君のニョロモ!でも落ち込まないで、、、俺が次も勝って優勝してみせるから、君は強いってみせてあげるから」
太陽のような笑顔、太陽のような明るさ、、、その少年が、次の対戦相手へとなるのであった…