決戦の日
卒業大会祭当日、朝6時半目覚める。そしていつものようにリビングへ…
「ユウ、今日は卒業大会だな。父さんは勝つと信じてるぞ」
いつもは仕事に出かけてるはずの父が今日は家にいる。ほぼ仕事なんて休まないし、休日出勤するのに…いつもと違うのはそれぐらいだ。
「お父さんったら、試合が見たいからって、仕事休んできたのよ。がんばってちょうだいね」
「なっ、母さんそれは秘密の約束だろ…」
父は慌てた様子で答えていた。隠れて観に行く予定だったらしい。普段父さんは朝から仕事でいないのでこんな家族のやりとりは久しぶりだな。と俺自身なんだか嬉しかった。
「あら、秘密だったの?悪かったわ。ほら、お父さんもユウも朝食できたわよ?食べなさい。」
その一言で席につき家族で食事をとる。別に大会当日だからって、俺はいつも通りに行くと思う。入学する日も…そうだったから…これが終わったら後は卒業…だが旅に出るかは迷っていた。ナミノ先生は旅に出ろと言っていたが、13歳で家を出る覚悟は普通難しい…迷いながらも朝8時家を出てスクールへ向かった…
「よぉ!ユウ!今日は負けないぞ!僕が優勝するんだ!」
「なに言ってんのよ私が優勝すんのよ。あら、ユウ。おはよう。」
カイはいつも通りだが、レナはあのバトル以降こうやってカイと俺と一緒にいることが多くなった。そして教室前でレナと別れ俺とカイはクラスへ…
「カイにユウ!俺のクラスで2人もトーナメントに出場するなんて先生はなが高い!目指すは優勝だぞ!」
いつも通り元気のいいナミノ先生。いつも通りの教室にいつもの学校。それを非日常に変える卒業大会が今始まる…