ジムリーダーを目指したい
「失礼します。」
今日は二者面談。カイとレナが先に面談終わらせたようだけど俺の番か、こういう話し合いって緊張しちゃうから苦手だなぁ…教室のドアを開けると真っ直ぐ先の席にナミノ先生が座っている。
「よぉ!ユウ!待ってたぞ。今日はお前の進路を聞いてやる。」
「お、俺は…ジムリーダーになりたいです…このポリゴンと一緒に…」
ナミノ先生は少し悩んだような表情で考え込み少し経った後口を開いた。
「本当に…目指すのか?何故ジムリーダーなんだ?」
先生は何故かそう話した。だが俺には迷いがない。
「俺は、みんながチャンピオンに憧れるようにプロのトレーナーに憧れるようにただ、ジムリーダーという職に憧れてるだけです。偶然つけたテレビでやっていたジム戦の風景。自分に苦労していた相手がいずれは、自分を乗り越え、いずれはその中の誰かがチャンピオンです。かっこよく思いませんか?」
みんなチャンピオンを目指す。リーグ制覇を目指そうとする中1人だけジムリーダー。特殊だとわかってる。だけど、憧れてしまったのだ…それは仕方のないこと。
「わかった。本当なら卒業したら、ジムリーダー育成の講習施設に入ってもらいたいところだが…お前はまず…旅に出るべきだ。」
「旅…ですか?」
何故旅なのだと、疑問に思った。俺は、ジムリーダーになりたいのに何故旅にと…当時子供だった自分にわからなかった。
「お前は、優秀だし、勉強熱心だ講習施設で学べばすぐジムリーダーにはなれると思う。だが…」
先生は称賛の言葉を話しながら、少し真剣な表情で話す。これから話すのは辛口な言葉と俺自身が実感した。
「ただのマニュアル通りの薄っぺらいジムリーダーならなれるぞ。今のお前はジムリーダーの代理程度にしかならん。」
普段優しくひょうきんで人気なナミノ先生のこんな言葉ははじめて聞いた…
「な、何故そう言い切れるのです。分からないじゃないですか。俺頑張りますよ。」
「だからだ!!!」
大きな声で俺の弁解を先生は遮った。
「お前は真面目なやつだそして、優秀な生徒だと思ってる!だからこそだ。外に出ろ。ポケモンの用意をしておけ。それを今、お前に見せてやる。」
そう言って外のグラウンドへ移動した。
次回、VSシードラ ナミノの本気!!!