#131 盗賊との邂逅
◇◇◇
「……何?」
突然暗くなり、明るさに慣れていた目では一瞬何も見えなくなった。時の歯車が出す青緑色の光だけが、この洞窟での光源だ。とりあえず、隣にお互いがいることを確認する。シズクの青い目が、光に照らされて本当の宝石みたいに光っている。
「お前達……ここへ、何をしに来た!」
突如、どこからか声が聞こえた。辺りを見回すがこの暗闇では何も見えない。その声は洞窟に反響し、声の出処の見当がつかなくなる。とりあえず、適当な場所に向かって答えるしかない。
「何しにって……俺たちは、時の歯車を探しに……」
「何っ!?時の歯車だと!?
時の歯車に近づいてはならない!時の歯車に近づくものは………許さない!!!」
一際大きく響いた怒声のあと、また洞窟の中が明るくなった。突然明るくなれば、今度は目が眩む。目を細めた途端、バシャッという軽く水が跳ねる音がした。湖の方を見ると、湖の中から一匹のポケモンが飛び出していた。
頭に桃色の房がついた、小さなポケモンだ。下に向かって伸びている細い帯のようなものは、なんだか見覚えがある。霧の湖の守護者、ユクシーのマルヴィナについていたものと同じような感じだ。
「き、君は……!?」
「私はエムリット!!深き地底の湖で時の歯車を守る者!!!」
エムリット、と名乗るそのポケモンは鋭い目付きで二匹を見据えた。その、何者も許さない、という目には少し怯んでしまう。
「時の歯車を守る者……じゃあ……!」
「ここに近付くということはそういうとこだろう、お前達!!時の歯車を盗む者は私が許さない!!」
「ちょ、ちょっと待って!俺たちはそういうんじゃ……」
「ごたごたうるさい!!」
ここの守護者は全く話を聞いてくれないようだ。ケンジが訳を説明する声も、耳に入っていない。完全にシズクとケンジを時の歯車を狙っている悪人だと思い込んでいる。
これはまずいな、とシズクは思った。歯車の守護者を傷つけることはできるだけ避けたい。もしもここへ盗賊が来た時に、自分たちと対戦した際の傷が影響して……なんてことがあったりしたら、自責の念で潰されそうだ。それ以前に、勘違いしているだけといえ善の側のポケモンを容易く攻撃するなんて探検隊という立場からして出来ないものだ。だがらこのままではオチは見えている。
シズクの考えがまとまる前に、エムリットの方は確実にこちらを殺しそうな勢いで突っ込んでくる。こうなれば話を聞く気がないことは火を見るより明らかだ。
ケンジは困ったようにシズクと目を見交わした。なるべく傷つけることなく話を聞いてもらえる状態にしたい。
「さっさと、捕まれ!!」
エムリットはサイコキネシスでこちらの動きを封じようとする。そうなってしまえば面倒くさい。シズクはサイコキネシスに囚われる前に電光石火でエムリットの懐まで踏み込むと、技を掛けることなく……されど的確に、急所に尾を当てた。
「うっ……!」
エムリットはフラつくが、その目はまだ諦めていない。ゆらり、と身を起こすと、瞬時にサイコキネシスを繰り出してくる。
シズクは十万ボルトを真下に落としてサイコキネシスがこちらへ来るまでの道を封じる。シズクの電気とエムリットのエスパー、エネルギー同士が触れ合い、洞窟に響く爆発が起きる。
小さめな鍾乳洞が一、二本ぱきりと軽い音を立てて根元から折れ、湖の中に沈んでいくのが見えた。青緑色に光る湖の水面が一瞬揺らぐ。
「シズク……!エムリットは?」
「私は平気……エムリットも、受け身とってたから多分平気よ。でも、問題は、向こうが全くこっちの話を聞いてくれないってことかしら」
「せめて、動くことのできない状態にしたら……守護者を傷つけるのは嫌だけど………」
「変に勘違いされるのはもっと嫌よ。……話がこじれたりしてる時に盗賊が来たとしたら、それこそ最悪だもの」
今この瞬間に盗賊アルファが来ること可能性は十分にある。そんな時に味方内で争っているような状況は最悪だ。
手荒にはなるだろうが、こちらに攻撃ができないようにすれば必然的に話を聞かなければならない状態になる。向こうが警戒を解く気が無いのなら、もうそれしか手は無いのだ。
「話聞いてって……」
「時の歯車を狙う者の話を、ゆっくり聞く気は無い!!!」
「だから……!」
ケンジもやむなく真空刃を放つが、当てにいくことには怯んでいるらしく、少し逸れたところに向けてうった。エムリットはその小柄な体格を活かしてひょいっと避ける。サイコキネシスを繰り出してくるが、技に当たりたくはないのでケンジは飛び上がった。
遠慮のないエムリットと、遠慮しかない二匹の攻防が続いた。だが、このままではキリがない。話もまとまらないし時間の無駄である。
「……ケンジ、もう、一発入れても文句ないわよね……?」
「いや、でも、あぁ………」
人の話を聞かないことにイライラが溜まってきたシズクは、ケンジの声を聞かないでエムリットに向かって駆け出した。そのまま突っ込んでいくつもりか、と思いきや横に飛ぶ。サイコキネシスで捕らえようとしてくるエムリットの腕を抜け、その腹に的確に尾をぶちあてた。
宙に浮いていたエムリットは、まるで空気の抜けた風船のように地面に落ちた。苦しげに息を漏らしている。
「シズク……大丈夫なの?」
「あの様子なら、大丈夫でしょ」
鳩尾の辺りを押さえつつ、それでもまだその目は殺気と怒りを帯びてこちらを見据えているエムリットを見据えて、シズクは言い放った。さすがにアイアンテールで攻撃するのは気が引けたため、単なる物理攻撃だがそれでも急所に当たっただけあり効果は大きかったようだ。
「くッ……でも……でも、渡さない……!時の歯車だけは……!」
「だから、話を聞いてってば!!俺達は時の歯車を盗みに来たんじゃないよ!!」
「とぼけるな!!!私は、マル……ユクシーからテレパシーで全部聞いてるんだよ!!」
身体は動かずとも、抵抗するように話す。マルヴィナとはまた違う性格だ、と二匹は思った。少し気性の荒い感じがする。
「あれはお前達の仕業だろう!?」
「いや、だから違うって!!」
何度話してもこちらを疑う目は消えてくれない。ただ疑いを晴らそうとしているだけではどうにもならないのではないか、と考えてしまう。じゃあどうすればいいのか、わからないけれど。
「じゃあ……じゃあ、誰の仕業だっていうの!!?」
「そ、それは………」
「それは多分、俺のことじゃないかな?」
凛とした声が、まるで壁から聞こえてきたかのように大きく響いた。さあっと冷たい空気が広がるようだった。静かな、口調。ビリッと電気が走ったように、シズクとケンジは振り返った。
そこに立っていたのは、緑色のポケモンだ。頭から伸びる新緑の長い葉と、目の合ったものを射殺しそうな鋭い金色の瞳。そして、目の下にあるはっきりとした傷。本物だ。本当の、『盗賊アルファ』。
その存在は、今まで出会った他の敵ポケモンとは比べ物にならないくらいの威圧感と意思のある目をしているように感じた。気圧されそうだ。
「盗賊……アルファ……!」
「あれが………!」
「……少々想定外のポケモンがいるみたいだな。なるほど、社会では俺のことをそう言っているのか」
この状況でも冷静で、余裕のある表情で歩み寄ってくる様にケンジはこのピリピリとした雰囲気を感じていないのか、と聞きそうになった。けれど……おそらく、感じ取ってはいるのだろう。その上で、この余裕綽々な面持ち。
「だが……それでも、俺が歯車を頂くことに問題は無い」
「っ……ま、待て!!」
腹を押さえ、ふらふらとしながらもエムリットは渾身の力で飛び上がり、盗賊アルファの前に立ち塞がった。この状態でもなお、サイコキネシスによって相手の動きを封じようと右手を前に突き出している。
「………おいおい、さっき急所に攻撃当てられて満足に身体も動かないだろう」
「黙れ……!」
怒りに燃えるようなエムリットの目を、ジュプトルは冷静な目付きで見下ろした。
「……だから、」
瞬間、エムリットがサイコキネシスを繰り出すより前にジュプトルのリーフブレードが的確にエムリットの鳩尾に命中した。先程シズクが当てた場所と全く一緒だ。
「かはっ………」
「少し、静かにしていてくれないか」
一瞬のことで頭が理解に追いつかないまま、エムリットはついに動かなくなった身体を地面に横たえた。脇を通り過ぎていくジュプトルの姿を悔しそうに目で追っている。
こうなってしまえば、動かないわけにはいかない。何よりこの盗賊を捕まえるためにここまで来たようなものだ。
シズクとケンジは、静かな怒りを目に湛えてジュプトルの前に立ち塞がった。三つの目がぴん、と交錯する。
「……そこを、どいてくれないか」
「それを、はいそうですかって受け入れると思う?」
「………いや、思わないな」
ジュプトルが腕を構えた。そのリーフブレードが繰り出される瞬間に、ケンジは地面を蹴って飛び上がった。しかし、避けたと思っていたリーフブレードは足先に掠っていたらしい。鋭い痛みが彼を襲う。
だが、それに怯んでいてはいけない。間髪入れずケンジは空中で真空刃を放った。けれど、余裕で避けられてしまう。
「悪いことは言わない。君達が何者かは知らないが……君達では俺には敵わない。そこをどいてくれさえすれば危害は与えない」
軽々と地面に着地したジュプトルが、嘲る様子のない自然な声で話しかけた。標的に当たることなく大きな岩に激突したケンジの真空刃は、虚しい轟音を響かせる。
ジュプトルが、まるで小さな子供に話しかけるような口ぶりで話した言葉を聞き、シズクとケンジは目付きを鋭くさせた。確かに年齢的にはまだ子供であることは間違いない。けれど、今まで探検隊として活動し、たくさんの修羅場をくぐり抜けた経験があるのに、単なる攻撃力も無い素人のような扱いをされちゃたまったものではない。
「俺達は探検隊だ。探検隊が、今話題のお尋ね者を目の前に尻尾巻いて逃げるわけないだろ」
「ほう……なるほど、探検隊か」
そう言いつつ、ジュプトルは二匹が肩から下げているバッグをちらりと見た。そこにとめてある探検隊バッジを確認し、探検隊であるという事が嘘ではないことを確認する。
「だが、たとえ探検隊といえど……俺を倒せるほどの実力があるとは正直思えないけどな」
「それはわかんないでしょ」
ピリピリと頬袋から電気を飛び出させているシズクが、青い目でジュプトルを見据えながら強く言い返す。
「……そうかもな。だが、俺には時間が無いんだ。君たちと戦ってるほど暇じゃないんでな!」
最後の言葉を言い終わるより前に、ジュプトルは飛び上がって歯車目掛けて湖へ進もうとする。そうはさせるか、とシズクがジュプトルの進行方向を妨げるように何本か電気を落とす。ジュプトルには当たらなかったが、明らかに邪魔にはなったようだ。
「………逃げることも、強さだぞ、若い探検隊」
呟かれた声を、二匹はきちんと耳にすることは出来なかった。一瞬の内にジュプトルが目の前まで迫ってきて、横薙ぎにリーフブレードを放ったからだ。シズクは地面に伏せてギリギリで回避し、ケンジも後ろに飛んで避ける。
着地と同時にケンジが波動弾を放つが、ジュプトルは消えたと思うほどの速さでそれを避けた。シズクが撃った三本の十万ボルトも同様に避けられる。
このジュプトルの素早さはずば抜けている。そう思い、シズクはまず二段階ほど高速移動をかけた。そして、ケンジの攻撃を避けたジュプトルの背後に電光石火で回り込んで、その身体を貫くようにイメージし十万ボルトを打ち出す。
当たった、と思ったらそこにジュプトルはいなかった。少し呆気に取られたその一瞬を狙われ、肩に痛みが走る。そちらを見れば、リーフブレードで肩を切り裂かれていた。
「いっ……!」
肩を押さえると、鮮血がぽたぽたと垂れる。だが、治癒する時間も惜しい。背後にジュプトルがいることを確認すると、その両脇に二、三本十万ボルトを落とした。
両脇に落とすことで避ける道を無くし、背後という死角からケンジが波動弾を真っ直ぐ放つ。ジュプトルの肩をかすったようだが、大したダメージも追わせることが出来ず避けられてしまう。
高速移動の効果でこちらのスピードも大分上がっているものの、ジュプトルの素早さはそれを優に超えている。まさに化け物並みの素早さだ。シズクもケンジも、素早さの高い種族のはずなのに。
けれど……とシズクは、少しの可能性にも縋ろうと頭を巡らす。先程ケンジの波動弾がジュプトルの肩を掠った。確かに、大きなダメージではない。しかし、そこを集中的に狙えば、せめてもう一発ちゃんとしたものを叩き込めれば、こちらにも勝機がある。
シズクはもう一度高速移動を重ね、電気を纏った尾を硬くし、電光石火の勢いに乗って駆け出した。ジュプトルの脇を狙い、尾を振り翳すが真正面からの攻撃は流石に避けられる。これは想定内だ。シズクはジュプトルの背後にある岩へ、スピードを落とさずに突き進んでいく。
彼女の行動に、ケンジは「なるほど」と小さく呟く。シズクのパートナーとして生活して短くもない。戦闘の際の彼女の意志を、読み取れるくらいにはなっている。
ケンジは波動弾を手に造り出し、電光石火でジュプトルに向かっていった。ジュプトルが横飛びに避けるのに合わせ、その方向に波動弾を打ち出す。それをジュプトルはリーフブレードで迎え撃ち、相殺した。
とりあえず、ジュプトルの注意をこちらに向けようと、ケンジははっけいや真空刃をがむしゃらに繰り出していく。乱雑な攻撃に、冷静に身を翻してジュプトルは避けていく。外れた技が洞窟の壁に当たり、鍾乳洞がからからと音を立てて転がり落ちていく。
規則性も無ければ戦略も無さそうなケンジの攻撃を流しながら、ジュプトルはついにヤケになったか、と冷めた目で見つめていた。しかしその時、背後、上の方から聞こえた何かが弾ける音に、振り向いた。
上から、黄色味を帯びた鋭い白銀の尾が目の前まで迫ってきていた。咄嗟に片手を出して頭を庇うが、電気を纏ったアイアンテールをまともに受け、手が一時的に痛みと痺れに襲われる。
続いてケンジが横からはっけいを放つが、ジュプトルはすんでのところで後ろに飛び上がって避けた。ジュプトルが、アイアンテールの当たった手の痺れが消えないことに気付き、その部分のみ麻痺状態に陥っていたことに気付いたのはすぐだった。
ケンジとシズクは互いにハイタッチを交わし、機転の利いたお互いの判断に感心した。ケンジがジュプトルの気を引くことでシズクが背後の、しかも頭上から襲いかかるという戦略。しかも、アイアンテールの当たったところから電磁波を流すことで、少なからず腕付近を麻痺状態にすることが出来た。これで、少しはジュプトルの動きも鈍るはずなのだが。
立て続けにジュプトルめがけて十万ボルトが落とされていく。上手く岩などに当たるようにすれば、砂煙がもうもうと立ちこめ一気に視界が悪くなる。砂煙に突っ込み、シズクは電光石火でもう一度アイアンテールを構えるが、先程までジュプトルがいたはずの所には何もいない。さすがに、腕を麻痺させただけでは甘いかもしれない。咄嗟に方向転換すると、とてつもない轟音と共に砂煙が一瞬で晴れた。
ジュプトルは、この一瞬で大分離れた場所へ移動していた。先程の轟音は、ジュプトルがかなり強力な技をくり出した衝撃だったようだ。ケンジが、ジュプトルの足元で倒れている。ぱらぱらと落ちる石の欠片が、彼の身体に降り掛かっていた。
「っな……」
唖然としたのも束の間、こちらに視線を向けたジュプトルが、シズクの目の前に迫ってきていた。一瞬の内に首根っこを掴まれ、電光石火の如く壁に打ち付けられる。背中を酷く打ち、体内の空気が口から外へと吐き出されていくような、気持ち悪い感覚が駆け巡った。言葉を出す余裕すら、与えられない。
もしかしたら今まで、ジュプトルは本気ですらなかったのかもしれない。
その考えは確信めいて、現実をシズクに知らしめているようだった。私達は全力でぶつかっていたのに、ジュプトルの本気出ない力と互角以下だったなんて。背中の痛みよりも悔しさが勝るが、身体を動かそうにも力が入らない。
先ほどよりも明らかに目の色が変わったジュプトルは、時の歯車めがけて一目散に駆け出した。しかし、そこでまた砂煙が上がり、ジュプトルの足が止まる。
ケンジが、ボロボロの状態で、立ち上がっていた。
ジュプトルは鋭い目付きでケンジの冷静さの欠けた目を見据える。ケンジが構えるより早く、ジュプトルは腕を振り上げていた。
やめろ、とも、止まれ、とも言えぬ内に、ジュプトルのリーフブレードがケンジの身体を切り裂いた。肩から腹部にかけて、驚くほど赤い鮮血が散る。ジュプトルは、一瞬その黄色い目に憂いを宿すが、すぐに踵を返して時の歯車へ向かった。
ケンジが倒れる音が、やけに洞窟に響く。今すぐにでも彼の元へ駆け出したかったが、シズクの身体は言うことを聞いてくれなかった。
ジュプトルが湖に飛び込む軽い音が響き、すぐに青緑色の光が途絶える。洞窟内の温度が、一気に下がったような。
湖から這い上がったジュプトルは、動けないでいる三匹の間を颯爽と通り抜け、洞窟の出口まで来たところで振り向いた。
「お前達に恨みはないが、俺にはこうしなくてはならない使命があるんだ。……そのリオルに死ぬほどの傷を負わせてはいない。だが、三匹とも今すぐ逃げなければ、死ぬのと同じことになるぞ」
その淡々とした口調に、シズクは悔しくて悔しくて涙が出てきそうだった。だがジュプトルの言う通り、ここでのうのうとしている暇なんてない。ケンジは血を流して倒れているし、時の歯車を取られたということは、ここにいては時の停止に巻き込まれる。
「ごめん、エムリット……時の歯車、取られちゃったわ」
「そんなの……!すまない、私が変に勘違いしなければ……!とにかく早くここから逃げないと手遅れになる!」
「………ええ」
シズクは痛む身体を無理矢理動かしてケンジの手を取り、エムリットにも触れる。その状態で探検隊バッジを翳した。
洞窟が揺れている。時の歯車が取られた場所から、時が止まってきているのがありありと分かる。鍾乳洞から垂れる雫が止まり、モノクロのように光が消えていく。
その、悲しいような光景を視界の隅に入れつつ、シズク達は探検隊バッジにより洞窟内から姿を消した。