補足 護とは、定石とは
さて、このページでは
護や定石について解説していきます。助手としてレッパクとグレンゲにもお越しいただきました。よろしくお願いします。
「よっしゃまかせな」
「番外編に引き続き、またこの組み合わせか」
「副題を考えるに、番外編って他にもあんのか?」
あります。そもそも、番外編自体、連載を始めてから思いついたネタでした。そのため執筆を現在進行形でおこなっております。推敲、校正が済み次第、後日掲載予定です。
「次は誰と誰なんだ」
補足 護とは、定石とは それでは早速いきましょう。護について。ここはレッパクも一緒にお願いします。
「ああ。
護っていうのは、人間たちの言う『タイプ』のことだ。おれたちの世界ではそう呼んでいる」
ポケモン側の世界観を持たせたかったので、別の言葉を用意しました。ポケモンが自分の属性を「タイプ」と呼ぶのも変かな、と。
「つまり、
ノーマル……
常 ほのお ……
焔 みず ……
流 でんき ……
雷 くさ ……
樹 こおり ……
凍 かくとう……
武 どく ……
蝕 じめん ……
地 ひこう ……
空 エスパー……
念 むし ……
蛹 いわ ……
巌 ゴースト……
幽 ドラゴン……
辰 あく ……
邪 はがね ……
鉱 となる」
例えば、「
樹を
護とする」とあれば、くさタイプということですね。むしタイプの漢字を探すのには苦労しました。まだだいぶ無理があります。
「しかし、劇中に説明してもよかっただろう。どうしてこんなページを設けたんだ」
文章による雰囲気の波を乱したくなかったからです。読者様は知らない専門用語が出てきたとしても、あくまで登場キャラクターたちは知っているという、理解の齟齬。そんなノリのまま進行させていけば、そのうち読者様に「文脈から判断するに、この言葉は……のことだろう」と思わせ、キャラクターが読者様を引っ張っていく構図にするのが狙いでした。序幕、ポリゴン2によるタイムトンネルの描写が特に当てはまります。
「つまり、今後もそんな用語が出てくると」
そうなります。
「途中で変な説明が大きく挟みこまれているシーンも結構あるが」
それはそれ、です。今後も必要な用語であれば一旦無視し、再度使うことがないであろう言葉やキャラクターはその場で解説しきってバッサリ斬るようにしました。
― † ―
それでは引き続き、定石についてです。ここはグレンゲと。
「おう。定石は、まあ、早い話が『戦法』だな。固有しているわざやとくせいとはまた違う。長年培われて編み出された、俺たちの『共通』した攻め方、守り方ってやつさ。熟練した相手なら知っている可能性もあるから、長所も短所もお見通しってこった。そんな時、最後に頼れるのはもちろん己の力だけだ」
一部を公開しましょう。
・
時計返 移動。
自分から見て右へ、相手から見て左へ回り込む。逆時計回りの戦法。
術者が素早いと有利。
途中で止まるか、背後をいただくか、ひたすら回り続けるかは自分の裁量次第。
・
精霊浮遊 移動。
ゆらゆらと宙を漂い、とらえようのない振る舞いで、相手の攻撃のタイミングを狂わせる。全身の力を緩めているため、回避もしやすくなる。
浮いていなければ使えない。
・
登竜門 移動。
いわゆる「真上にそらをとぶ」。
かなりの速度で垂直に上昇するため、搭乗者は大変。
たきのぼりにも使える。
・
風見鶏 体勢。
その場を動かず四方八方に攻撃を散らす型。
・
静寂洋琴 体勢。
様子見をしつつ穏やかに自分の技を展開する。素早さの低い者向けで、戦闘開始時によく使われる。
瞬殺されては意味がない。
元ネタはチェスより、ジオッコ・ピアノ。
・
疾風迅雷 移動。
攻撃を控えたスピード特化。
避けること、距離を詰めること、もしくは離すこと、それぞれに適した定石。
特徴としては、送り仮名がまったくないことです。ポケモンたちが専用で使う言葉には、先程の護のように、漢字だけで済まされます。
「第一章には出てねえ定石のほうが多いな」
まだ始まったばかりですので。戦闘の多い第二章ではもっとたくさんの定石が出てきますよ。
「あれで始まったばかりってお前さん。そんなに書き足りねえのか」
はい。
最後に申し上げますと、
字はニックネームのことです。
生は出身地。一度世界観を決めたからには、行けるところまでとことん行ってみました。結果論ですが、かなり堅苦しくて独特な空気ができているのではないかと思います。作者側だと展開を知っているだけに、どうもそういったところには鈍くなってしまいます。
ということで、護と定石についてでした。レッパク、グレンゲ、ご登場ありがとうございました。
「おう、お疲れさん」
「次から第二章か。長くなりそうだ」
いえ、次は登場キャラクターの紹介です。
「おい、それも劇中で、」
それも前述の通りです。劇中にくどくどと書き並べるよりも、ちらちらと明かしていくほうが楽しいので。
なので、次回は劇中で語れなかったことその他、かなり他愛のないことも載せようかと思います。たいしたオチは用意しておりませんが、これにて終了です。繰り返し、ご清覧ありがとうございました。