1話 ポケダンC1話?そんなことよりORASしようぜ!
「……」
「……」
二匹のポケモンが何かを持ちながら無言で向かう合っている。一匹は左のほっぺの傷がトレードマークのピカチュウ。もう一方のドヤ顔をしているのはラルトス。そして二匹の手には3DS、画面ではファイアローとメガガルーラが対峙している。どうやらポケットモンスターORASの通信対戦をしているようだ。
「鬼火ィ!!」
ラルトスが自分が使用しているファイアローに指示を出した。
「ハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセハズセ……×∞」
一方メガガルーラを使用しているピカチュウはこの鬼火を外すことを祈っている。おそらくこのメガガルーラは物理型だからとても焦っているのだろう。この鬼火は命中率が85%でわずかに外れる可能性があるのでそれを祈っているのだろう……
余談だが第五世代(BW時代)までは鬼火の命中率は75%でもう少し外れる可能性は高かった。
そして鬼火のモーションが画面に流れ、鬼火がメガガルーラに命中。メガガルーラは火傷状態になり、攻撃力が半減した。
「よし当たった!」
「クソガンモォ!」
鬼火が当たり喜ぶラルトス、そして某先生の名言を発狂しながら言うピカチュウ。
「NDK?NDK?」
『ねぇねぇ今どんな気持ち?』、略してNDKを連呼して煽るラルトス。
「くらえ捨て身タックルゥゥゥゥゥゥ!!!!」
一方、発狂中のピカチュウはメガガルーラに捨て身タックルを指示する。普段なら特性親子愛で2回攻撃が可能なメガガルーラの捨て身タックルはとても強力だ。しかし今のメガガルーラは絶賛火傷中。ファイアローには半分くらいしかダメージを与えることができなかった。
「それじゃ、羽・休・め(はーと)」
しかしラルトスは次のターン、特性疾風の翼の飛行タイプ技の優先度を+1する効果によって先制で羽休めを使用する。羽休めはHPを二分の一回復する。これによってファイアローのHPはほぼ満タン。先程の捨て身タックルで受けた分のダメージをほとんど回復してしまった。
「チクショーメェェェェェ!!」
そしてピカチュウがまた発狂しながら某総統閣下の名言(というか空耳)を言う。先程の捨て身タックルが無効にされてしまい、ピカチュウには打つ手がなくなってしまった。ピカチュウのメガガルーラの最高火力を放てる技は捨て身タックルであり、捨て身タックルには反動ダメージがあるため、使うためにダメージを受けるし、火傷状態でさらに毎ターンダメージを受けてしまう。負けを認めたピカチュウは逃げるのボタンを押し、降参した。
「くっそーまた負けたかー。最後の一体まで追いつめれたから前よりはいい線行ったと思うけどなー」
勝負が終わり、ボックス整理を始めるピカチュウ。
「いや最後の一匹まで追いつめたのは成長してると思うけどこのメガガルーラと私のファイアローの対面は前にもあった気がするよ。ファイアローを少しでも意識してステルスロック持ちのポケモンを入れるなりして対策したほうがいいんじゃないかな?」
「そうだなー。起点づくりのポケモンでも育ててみようかな……」
そしてボックスの整理をしながらピカチュウにアドバイスするラルトス。
「えーと起点づくりにいいポケモンかぁ……それj
「なにしとんじゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」そう叫びながら二匹の3DSを取り上げたのはハリマロン。
「「あぁ、3DSが!」」
「一応これ一話だしプロフィールを見ていない人たちのために自己紹介しなきゃでしょ!なのにどうしていきなりORASでガチ対戦してるの!?超展開すぎてみている人たちが困惑しちゃうよ!!というか何でポケモンが3DS持ってるの!?世界観がよくわからなくなっちゃうよ!!」
あ、そういえばこれポケダンだったね。何故作者もノリノリで実況していたのだろうか。世界観?そんなこと気にしたら負けだ。
「えー自己紹介なんてめんどくさいなー。そ ん な こ と よ り も ORASで厳選したりFX実況見たいんだよ」
「そうだそうだー。私だってFXで有り金全部溶かす人の顔が見たいよー」
「誰かこいつらを黙らせてえぇぇぇ!!」