へっぽこポケモン探検記





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間章3
カイ先生に教わるへっぽこの世界
 ……ふう。
 ここまでが、僕らがギルドにつくまでの話だね。
 ……何でギルドへ行くだけなのにこんなに時間がかかったんだろう? 今になったらとても不思議だなぁ。
 さて、次からは僕らがギルドへ着くときぐらいから話そうかと思うんだけど……。その前にいくつか説明しておきたいことがあるんだ。
 説明しておきたいというのは他でもない――僕らが暮らすこの世界についてだ。
 さっきのはなしで少し触れたと思うけど、僕らが暮らすこの世界では少し昔に“星の停止”という現象がおきかけたんだ。

 “星の停止”――。

 ヤド仙人がいくらか昔に僕にレクチャーしてくれたんだけどね。“星の停止”というのは、僕らが暮らす世界のどこかにあると言われている“幻の大地”という場所の、“時限の塔”という建物に深い関係があるそうだ。“時限の塔”には時を司るポケモンが住むと言われている。
 “星の停止”は、その“時限の塔”が壊れることによって起こる現象らしい。吹いていた風が止み、光も届かず全ての物質が止まったまま動かなくなる。ポケモンたちの心は次第に病んでいき、凶暴化してしまうそうだ。まあ、NDと似てなくもないね。
 しかし、“星の停止”の危機は、未来から来た英雄たちと“幻の大地”に選ばれたポケモンによって食い止められた。その英雄たちの名前はヤド仙人がド忘れしたせいでわからず仕舞いだったけど。
 まあとにかく、英雄たちの活躍によって“星の停止”を免れたこの世界は平和を取り戻した、というわけだね。

 もう一つは、この世界の地理について。
 不思議な地図を広げてみると、この世界は巨大な大陸といくつかの島で成り立っていることがわかるよね? あの有名なプクリンのギルドが大陸の中央・南端にあるのに対して、僕たちが今から行こうとしているギルドは大陸の最東端にあるんだ。ダンジョンで言えば“幸せ岬”の近くだね。
 つまり、プクリンのギルドとは山脈で隔てられているわけだから遠征とかでしかあちらのギルドの探検家と会わないらしい。
 親方のプクリンさんってどんな人だろう? 一度会ってみたいなぁ。

 以上が僕が説明したかったことだ。ちょっとでも僕らの物語がこれで分かりやすくなっただろうか?
 じゃあ次からは、さっき言った通り、僕らがシャナさんが昔探検隊として活動していたギルドへ着いたときぐらいから話そう。
 それじゃあ後でね。

ものかき ( 2014/02/22(土) 19:51 )