ネーヴェタウン
新しい仲間、ネイティの『スカイ』が加わり、再び星空海岸を訪れた二人
星空海岸は今日も賑やかだ
「ネーヴェタウン、どんな所だろうな」
星夜が未希に尋ねた
「スカイが、『雪の町、ネーヴェタウンへようこそ』っていう看板を見たことがあるみたい」
未希の元々のポケモンをみる力と、スカイのエスパーの力で、少しだけなら意思疎通を図ることができるようになったらしい
「雪の町?なんで?」
「知らないわ」
ちなみに、『ネーヴェ』というのは、ブラジル、ポルトガルで『雪』という意味らしい
そうこうしているうちに、ネーヴェタウンに着いた星夜達
「あ、『雪の町、ネーヴェタウンへようこそ』ってあるよ」
星夜も看板を見た
「ホントだ」
周りを見てみると、雪が積もっている所がたくさんある
サイヒョウ列島は、6月でもまだ寒い
ネーヴェタウンは北の方にあるから、まだ雪が溶けきっていない
ネーヴェタウンは、旅するトレーナーのために、ポケモンのグッズとかを売っているお店が、たくさんある
「ここには、スターショップがあるの、行ってみよ?」
スターショップもそんなお店の一つで、フレンドリィショップの次に有名なお店だ
「んー」
星夜が返事っぽくない返事をした
「これ見てっ!ポケモンの装備品だって!かわいい!」
スターショップにあった商品を見て、興奮してる未希
「これ、ぎんに絶対似合う!ポケモンの能力を上げる道具だって!」
未希が見ている商品は、ポケモンに付けれるティアラだ
ぎんと同じ色をしてる
ぎんのボールが揺れた
「いくら?」
「か、買うの!?」
未希が変な物を見るような目で星夜を見た
「悪いかよ、ぎんが欲しがってるから買う」
「へえー、なんか意外。本性発揮してる時でも、そういうこと考えるんだ」
「オレは元から優しいぞ?」
「ぶっ……!」
未希が吹き出した
「何言ってんの!?優しそうなのは顔だけでしょ!?」
「オマエ、それはさすがに失礼だろ!?」
「星夜の本性の方が失礼よ、何人かわいい顔に騙されてるのか…」
「そんなの騙される方が悪い」
星夜がレジェド島にいた時、星夜のかわいい顔と態度に騙され、おこずかいやお菓子をあげる大人達がたくさんいた
「はぁ、星夜の本性知ったら、どうなるのかな」
「平気だよ、オレ、ずっとこれでいるから!」
星夜が猫を被った声で言った
「私は騙されないよ?」
「知ってるよ、さて、会計して来るか」
星夜は買い物上手だ
「あの〜、良いですか?」
星夜は困った顔で店員に話しかけた
「どうしたの?」
星夜の顔は幼いように見えるので、大抵の大人は子ども扱いする
「これを買いたいんだけど、レジがどこかわからなくて…」
「レジはあそこだよ、これを買うんだね、ついておいで」
星夜は心から嬉しそうな顔で
「ありがとうございます!」
と言った
(コイツ、使えそうだな)
これが星夜の本音である
「買うのはこれだけだね?」
「はい、300円で足りますか…?」
星夜は上目遣いで店員を見た
元々背が高くないので、嫌でも相手を見る時は上目遣いになる
ちなみにティアラの値段は520円だ
「うん、大丈夫だよ」
店員はそう言って、300円を受け取ると、自分の財布から220を取り、会計した
「はい、ありがとうね」
「ありがとうございます!」
星夜は心から嬉しそうな顔をした
心から、『騙されてくれてありがとう』という笑顔だ
星夜が未希の所に戻ると、誰かと話してるのが見えた
「あ、セイ、お帰り、いくらで買えたの?」
「300円だよ、その人は?」
知らない人の前だから、星夜は猫を被っている
「この人は、三日月博士だよ」
三日月博士は自己紹介を始めた
「三日月綺羅蘭です、ポケモンの研究をしてるの、よろしくお願いします」
※みかづききららと読んでください
「オレは天野星夜っていいます、よろしくお願いします」
星夜は三日月博士に挨拶した
「これから博士の研究所に行くの!セイも来るよね?」
「三日月博士、オレも行って良いですか?」
「もちろんよ、是非来て」
「ありがとうございます」
星夜はあの笑顔を浮かべた