シャイト、叫ぶ。
シャイト達は、お尋ね者にかけられた賞金、3000ポケをもらった!!
「いぇあ!今度こそ!」
……と、思ったが、そのうち2700ポケはギルドの取り分なので……。
「えっ、まさか……。」
その分は差っ引かれ……。
その結果、シャイト達は、残り300ポケしかもらえなかった。
「嘘だろちくしょぉぉおおぉおぉぉぉっ!?」
これまでにない怒号を放つシャイト。シオンはヘナヘナと倒れ込んだ。
「これだけしかもらえないの……?私達、あんなに頑張ったのに……。」
「……当たり前だ。これが修行というものだ。明日から、また頑張るんだよ。ハハハハハッ♪」
ペラップは高笑いをした。シャイトは何とか怒りを抑えようと悶えた。
「あと少しでいいから分け前が多いと嬉しいんだけど……。」
「まぁ。でも、ルリリを助けることが出来たんだから。それもこれも、今回はシャイトのおかげだよ。シャイトのめまいが起きたおかげで、ルリリの危険もいち早くわかったんだから。」
そう言うと、シオンはシャイトに笑顔を見せた。シャイトはハッとした。
「(……っ!そうだ。僕でもすごく不思議なんだけど、最初に聞いたルリリの叫び……。)」
『た……助けてっ!!』
「(……そしてその後起こっためまい……。)」
『言うことを聞かないと……、痛い目にあわせるぞっ!』
『た……、助けてっ!!』
「(あの時見たものは、いずれも未来に起こる出来事だった……。なんで、そんなものが見れたんだろう……。あのめまいは一体なんだったんだろう……。)
そんなことを考えていると、お腹の音が鳴った。
―シオンのお腹の音だった。
「ありゃ!私のお腹が鳴ったよ!」
今度はシャイトのお腹の音が鳴る。次第に顔を真っ赤にした。
「あ……。」
「あはは!シャイトのお腹も鳴った!私達、お腹がすいてたんだね!」
「ルリリを助けるのに、必死だったからね。気がつかなかったよ。」
そして、今度は二匹同時に鳴った。
「あははっ!気がついたら余計お腹がへってきちゃったね!ご飯を食べに行こっか!」