Chapter1
シャイト、眠る。
―その頃、海岸では。

「う……、ここは……どこだ……?」

一匹のピカチュウが浜辺に打ち上げられていた。彼の名前は『シャイト』。
シャイトは目を覚ましてみたが、視界がぼやけていて何も見えなかった。

「まだ眠いや……。おやすみなさい……。」

シャイトはボケていた。目を閉じると、突然咳こんだ。

「けほっけほっ!砂が口の中に入った!じゃりじゃりする……。」

ふと口に手を当てると、人間の手の感触ではなかった。見てみると、黄色い可愛いらしい手だった。しかし、

「僕は寝ぼけてるんだ……。まさかこんなことあるわけないよね……。また……、こんなこと……。」

寝ぼけているのは当たっている。シャイトは、今度こそ二度寝を始めた。今度は口に砂が入らないように仰向けになって。心地好い潮風が吹いた。


―数日後。

「……。」

シオンは、またギルドの前に居た。ちょっとだけ、たくましくなっているような気がする。

「今日こそ大丈夫!昨日、宝物拾ったから、これを持っていれば勇気を出せる!シオン、行っきまーす!」

と、まあ何とも言えない大きな独り言を放って、ギルドの入口に立った。すると、やっぱり、

「ポケモン発見!ポケモン発見!」
「誰の足形?誰の足形?」
「足形はイーブイ!足形はイーブイ!」

という声がした。

「うわぁっ!?」

その声にシオンは驚いて、ひっくり返った。

「前回までと同じ事してどうするの……、私よ。」

シオンは、ガクンとうなだれた。そして、長いため息をついて、宝物を地面に置いた。

「はぁ……。とある遺跡で拾ったカケラ。あの時は役に立ったけど、今回は役に立ってないよ……。あれって、空耳だったのかなぁ。」

ふと、宝物を拾った日のことを思い出した。

メグレス ( 2014/11/14(金) 02:23 )